March 20, 2020

『Fukushima 50』感想

Fukushima 50』については別記事で書いたのだが、そこで書かなかった映画自体の感想についてごく手短に。

 

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March 11, 2020

事実と表現、記録と記憶

東日本大震災から9年たった。新型コロナウィルス感染症のため大がかりな式典は行われないが、多くの人たちがそれぞれの場所であのときを思い出し、犠牲者を悼み、今なお苦しんでいる人たちに心を寄せたりするのだろう。このタイミングに合わせてだろうが、福島第一原発事故の際、多くの職員が避難した中、原発にとどまった人々を描いた映画『FUKUSHIMA 50』が公開されている。
https://www.fukushima50.jp/

震災もそれに続いた原発事故もまだ記憶に新しいこのタイミングで、実際のできごとを映画化したとなれば、映画を語りながら現実の人々や組織、状況を語ることになってしまうのはある程度はやむを得ない。事故自体についてもいろいろな意見がある以上、本作への評価も割れるのは自然なことだろう。実際、みる限り反応は賛否が真っ二つに分かれているようだ。

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February 17, 2020

830万ドルの七面鳥

世に「Nigerian Letter」と呼ばれる詐欺の手口がある。

昔は小金持ちなど多少なの売れた人のところにエアメールで送るのが定番だったらしいが(実物を見せてもらったことがあるが本当にナイジェリアからのものだった)、今はインターネットが普及したのであちこちにばらまくスタイルに変化していて、だから私のような者のところにもたまに来る。これを読むのは私のひそかな趣味の1つ(といっても殺到してほしくはないが)で、このブログでも以前二度ほど取り上げたことがある(これとかこれとか)。いわゆる「advance fee fraud」、つまり巨額の金銭や財宝を入手できるチャンスをちらつかせて、そのために比較的少額の(といってもそこそこの額)の金銭を先に支払う必要があるともちかけて金をだまし取る手口だ。

当初この種の詐欺がなぜかナイジェリア発であったことが多いことから「Nigerian Letter」と呼ばれるわけだが、昔はともかく、今はナイジェリアに限られるわけでもない。 日本だと「M資金」が有名だが、この種の手口は世界中にある。 善良なナイジェリアの方々にとってはいい迷惑だろう。

なんでこういうことを書いているかというと、「新作」を入手したのでご披露しようというわけだ。いやこれがなかなかに面白いのでついいつもの悪乗りが始まってしまって。以下全編ネタなのであらかじめ念のため。

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September 25, 2019

議論すべきは日本のエネルギー政策

2019年9月23日、ニューヨークで国連気候行動サミット2019が開かれた。

国連気候行動サミット2019(UN Climate Action Summit 2019)
国際連合広報センター - 2019年08月15日
アントニオ・グテーレス国連事務総長はすべてのリーダーに対し、今後10年間で温室効果ガス排出量を45%削減し、2050年までに正味ゼロ・エミッションを達成するために、2020年までに自国が決定する貢献(NDCs)を強化するための具体的、現実的計画を持って、9月23日にニューヨークで開かれる国連気候行動サミットに参集するよう呼びかけています。

背景には、近年特に欧米の若者を中心に高まりつつある、地球温暖化に対する強い危機感がある。運動は欧米にとどまらず世界各国に広がりを見せており、多くの人々がデモに参加するなど対策を求める抗議活動に参加している。日本では欧米ほどではないようにみえるが、行動を起こす人は少なからずいるようだ。若者が中心になっているのは、長期的な影響への懸念をより強く持つゆえであろうか。

「私たちの家が燃えている」 温暖化対策求め、地球各地で数百万人が抗議
BBC - 2019年09月21日
米ニューヨークで開かれる国連気候行動サミットを前にした20日、若者を中心に地球温暖化への対策を求める様々な抗議行動が欧米やアフリカ、アジアなど世界各地の150カ国で行われた。数百万人が行進したとみられ、人為的な気候変動に対する抗議としては過去最大規模のものとみられる。

「国境超え、気候変動止めよう」26都市で若者らがデモ
朝日新聞 - 2019年9月21日
主催者によると、日本では東京や大阪、京都、名古屋、福岡、札幌など26都市で約5千人が参加した。

客観的にみても地球温暖化は重要な課題で、これまでも何度か国際的な合意形成の試みがなされてきたが、ありていにいって、うまくいっていない。大切であることは理解するが実際に自分たちの行動を変えることには消極的な国が多く、中には背を向けるかのような動きもある。

気候行動サミット、次世代への課題解消見えず
日本経済新聞 - 2019/9/25
米ニューヨークの国連本部で23日開いた「気候行動サミット」は加盟国の温度差が目立った。2050年に温暖化ガスの排出をゼロにする目標を掲げたが、実現は見通せない。自分たちの命運を左右する気候変動への取り組みが不十分だと若年層は不満を募らせている。

その意味で「行動」をタイトルに入れた今回のイベントは重要な意義を持つと思うのだが、どうも日本の(他の国のことはよく知らない)報道や世論は本筋からそれているようだ。

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September 15, 2019

「腕を組んで歩く」の衰退

小ネタ。先日、姪の結婚式があって出席したのだが、そこで気づいた、というか改めて思い出したことがあった。

結婚式や披露宴というと、結婚した当のカップルが腕を組んで歩いたりする場面が多々ある。実際今回もそうした場面があったわけだが、ふと思い当たった。こうやって腕を組んで歩くカップルを街中ではとんと見かけなくなったなあ、と。

Wedding_syukufuku

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June 17, 2019

「対面して辞退」を望む企業は16%

就職活動の内定辞退についてちょっと前に別のところで書いたのだが、その続報的な何か。

内定辞退マナーなど言語道断、破綻しつつある新卒一括採用と終身雇用の構造
Wezzy 2019.05.26

この記事で取り上げた日経記事では「内定を辞退する際には直接会って言え」という謎ルールを推奨していたわけだが、実際に調べてみたら、企業の側でもそんなことは望んでいなかったようだ。

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May 30, 2019

なぜ企業は大学に高望みするのか

一部で話題になっているこの記事。

なぜ経団連会長は「大学は、理系と文系の区別をやめてほしい」と大胆提言するのか
経団連・中西宏明会長×経営共創基盤(IGPI)冨山和彦CEO 就活対談#2
文春オンライン2019/05/29

ここではまだ昭和が生きているようだ。今は平成も終わってもう令和なのだが。

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May 27, 2019

みんなで笠かぶればいい

どうしたわけか、スポーツ以外の部分ではどのニュースもどのニュースも笑うかあきれるかしかないという稀有なテーマとなっている2020年の東京オリンピックだが、ここ数日、巷の話題をさらっているのがこれだ。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/kaburu-kasa_jp_5ce89de0e4b00e03656e543e?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

東京都の小池百合子知事は5月24日の定例記者会見で、暑さ対策の一環として、”かぶるタイプ”の傘を製作していることを発表した。6月をめどに完成予定という。

 

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February 25, 2019

コートはどこで脱ぐか

ちょっと前にマナーに関する記事を別のところで書いたのだが、そのとき落とした内容をここで少々。

「マナー違反」はなぜ人の心を惹きつけるのか 優越感やコンプレックスを刺激する恐怖マーケティング

就活関連のサイトで「マナー」としてよく出てくる「コートは会社の入り口に入る前に脱げ」というやつ。たとえばこれ。

就活で役立つ! コートのマナーと選び方・たたみ方
マイナビ2018/01/23
正解は「入り口の手前」です。例えば志望する会社の社内で説明会がある場合は、その会社の入り口の手前で脱ぎます。大きな会場の場合も、会場入り口の手前で脱いでおきましょう。コートを着たまま会社に入ってしまったり、会場に入ってしまうのはNGです。

就活サイトの記事だから、就活中の学生などはバイブルのように読みふけるのだろう。なんとも罪作りではある。

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October 01, 2018

R.I.P. サトシ・ナカモト

いつ公開された記事か知らないが最近見つけてある種の感慨を覚えたので手短に。

「仮想通貨」と名付けたのが誤解を生んだ最大の理由だった 識者たちが語る、FinTechの過去と未来
ログミー

※注1
記事タイトルの「サトシ・ナカモト」は現実世界にいるどの「サトシ・ナカモト」氏とも無関係だと思われるので失礼ご容赦。念のため。

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September 20, 2018

例の特集を読んでみた

あちこちで話題になっている『新潮45』の例の特集。読まずに批判するのもどうかと思ってどこか道ばたに落ちてないかなと下を向きながら歩いてみたが見つからなかったのでしかたなく買った。この雑誌を買ったのは2度目。最初のときもあんまりな特集でネタとして買ったが今回もまあそんなところ。こうしてさぞかしたくさん売れたんだろう。よかったね。

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September 18, 2018

母親を責めて終わるのではなく

7月に報道された件、書類送検となったようだ。返す返すも痛ましい事故である。

抱っこで自転車、悲劇生んだ 子ども死亡、母を書類送検
朝日新聞2018年9月15日
電動自転車で走行中に転倒し、抱っこしていた当時1歳4カ月の次男を死亡させたとして、神奈川県警は14日、横浜市都筑区の保育士の母親(38)を過失致死の疑いで書類送検した。

自分の子を死なせてしまった母親やその周囲の人々の心中は察するに余りあるが、ネットでは予想通り、母親への批判の声が多くみられる。確かに、以下の状況をみる限り、落ち度があったことは否めない。

母親は7月5日午前8時25分ごろ、同区の市道で、次男を抱っこひもで前に抱え、左手首に傘を提げた状態で電動自転車を運転。過失によって転倒して次男の頭を強く打ち付け、死亡させた疑いがある。雨が降っていて母親はかっぱを着ていたが、提げていた傘が自転車のフレームと前輪の泥よけの間に挟まったことで、ハンドルが動かなくなり、転倒につながったと署はみている。

しかし、それだけで終わっていい話だとは思わないので手短に。

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September 14, 2018

「デマ」と呼ぶのはやめよう

このところ、大きな自然災害が続いている。

2018年9月4日に日本上陸した台風21号は関西地方を中心に大きな被害をもたらした。強風で多くの建物が破壊され、高潮もあいまって関西国際空港の滑走路やターミナルビルに浸水、さらに関西国際空港連絡橋にタンカーが衝突して連絡橋が一時通行不能になった。同6日早朝に発生した北海道胆振東部地震はM6.7の規模で、北海道で初めて震度7を記録するなど、各地で土砂崩れや液状化が発生しただけでなく、道内全域で停電が発生した。

こうした大災害時につきものなのがうわさや流言の類だ。今回も御多分に漏れず発生した。中でも北海道の地震に関しては、断水や携帯電話が使えなくなるといったものが広く流布し少なからぬ混乱を招いた。

「地震で市内全域断水」はデマ 札幌市水道局が注意促す
朝日新聞2018年9月6日
北海道地震で拡散「4時間で携帯電話が使えなくなる」をドコモが否定、ただしすでに不安定なエリアも
BuzzFeed News 2018年9月6日
北海道地震で「地鳴りデマ」が拡散、避難者が相次ぐ 異例の注意喚起も
BuzzFeed News 2018年9月9日

見ていると、こうした記事では、ソーシャルメディアなどで拡散される、根拠が定かでないうわさの類を「デマ」と称することが一般的になっているようだ。しかしこの呼称はあまりよくないのではないか、と思う。デマをデマと判定するのはいうほど簡単ではない、という話は藤代さんがこちらの記事に書いておられるのでそちらをご参照。以下、ちょっとちがった観点から。

「4時間後に携帯が使えなくなる」はデマなのか?安易な記事化が被災地の混乱を増す
Yahoo!ニュース個人 - 藤代裕之 2018年9月13日


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September 02, 2018

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』 感想

上映最終日になんとか間に合って『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(Battle of the Sexes)を見てきたので手短に感想。実話ベースの話なので若干ネタバレあり。

フォックス・サーチライトの2017年作品。同年のアカデミー作品賞をとった『The Shape of Water』ばかりが注目を浴びたが、こちらもなかなかよい。

1973年9月20日にヒューストンのアストロドームで行われたビリー・ジーン・キング(当時29)とボビー・リッグス(同55)のテニスの男女対抗試合を中心に、両者がそれぞれ抱えた課題にどう立ち向かったかを描いている。

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August 30, 2018

「サン・チャイルド」は福島第一原発に置いてはどうか

ヤノベケンジ氏の作品「サン・チャイルド」が福島駅近くの「福島市子どもの夢を育む施設こむこむ館」に設置され、批判を受けて撤去されることとなった件。

福島市、批判浴びた防護服姿の子ども像を撤去へ。作者コメント「対立避けたい」
ハフポスト2018年08月28日
JR福島駅近くに設置された防護服姿の子ども像の展示を、福島市が取りやめることになった。木幡浩市長が8月28日、会見して発表した。(中略)
木幡市長は像について、「災害の教訓の継承、勇気や元気を与えるなどの観点から設置の継続を求める声がある」と理解を示した。
その一方で、「風評への懸念、作品への違和感、設置する場所の問題など設置に反対する声も多く、このように賛否が分かれる作品を『復興の象徴』として、このまま市民の皆様の前に設置し続けることは困難と判断しました」と説明した。

実際、こむこむで行われたアンケートでは110人中75名が「反対もしくは移設を」との意見だったとのこと。

個人的には、設置のニュースを聞いた際、こうした作品を駅前の、多くの人の目に入る場所に設置するのは復興の妨げになる、と感じたので、その意味では「よかった」と思うが、それよりも、多くが市民であろう当該施設の利用者が総意としてこの作品を受け入れなかったという点が当然ながら重要だ。その意味で撤去は妥当だと思う。

防護服姿の子供立像「サン・チャイルド」撤去へ 福島市民アンケート7割が反対
iZA! 2018年8月28日

そのあたりの機微について、この記事が地元視点でのまとまった論考になっている。

防護服を着た子供像「サン・チャイルド」は、なぜ福島で炎上したのか
現代ビジネス2018年8月25日
2011年の作品ですから、その頃の感覚が強く表現されているのは当然のことです。作者であるヤノベ氏に悪意があったとは、少なくとも私は全く捉えていません。
しかし、人々が日常的な通勤や通学、ショッピングに訪れる福島駅前の、しかも子ども達のための施設の入り口に、突如として現れた6.2mの巨大な「2011年からの使者」に向けられたのは、歓迎の声ばかりではありませんでした。

とはいえ、これで万事めでたしとも思わない。

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«「すれば謝罪」を撲滅しよう