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「あなたの一票には力がある」か?―投票のススメ

7月11日(日)に行われる第20回参議院議員通常選挙の投票率向上キャンペーンで、サッカー選手の中山雅史選手と女優の白石美帆さんが「日本に関心を持てるのは、スポーツだけですか?あなたの一票には力がある」と呼びかけている。このキャンペーン(「第20回参議院議員通常選挙啓発事業全体計画」というそうだ)がターゲットにしているのは、イメージキャラクター2人の人選からみて、スポーツファンが多いであろう若年層だろう。事実、年齢層別の投票率をみると、20代の投票率は30パーセント台と全体に比べ大幅に低い。30代も45%前後だ。

投票に行かない人の考えはなんとなく想像できる。自分が投票したって結果が変わるわけじゃないし、それにどの党が勝っても政治なんて結局変わらないじゃん、といったところではないだろうか。こうした人々に、「あなたの一票には力がある」と呼びかけるのは、やや説得力が弱いかもしれない。そもそもその理屈を信じていないわけだからだ。

しかし、だ。

「あなたの一票には力がある」というのは、文字通りにとらえれば、確かにうそだ。選挙結果は、ほとんどの場合、一票差で決まることはない。だから、自分が投票しても結果は変わらない。この標語は、より適切には、有権者全体に対して「あなたがたの票には全体として力がある」というもののはずだ。これなら完全に正しい。どの特定の個人も選挙結果を左右することはできないが、個人が集まった有権者全体としてみれば、その票が選挙結果を決める。

わざわざ書くほどのこともない当たり前のことだが、このことをもう一度確認しよう。20代、30代の人々が60代の人々(投票率は70%以上だ)と同じぐらいに投票に行っていれば、まちがいなく大きな力を持つ。対立をあおるつもりはないが、今の政治上の重要課題の少なからぬものは、実は世代間の資源配分問題だ。投票に行かないことは、自分たちの取り分をだまってあきらめることに等しい。どのような政治的意見を持つかにかかわらず、投票には行くべきである。「あなたがたの票には全体として力がある」からだ。

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