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「攻殻機動隊」の世界、現実に

攻殻機動隊」は、士郎正宗原作のマンガだ。押井守監督による映画とともに、世界的に高く評価されている。この中に登場する、ネットワークに直結した脳というモチーフは、米映画「マトリックス」にも大きな影響を与えたといわれるが、この他にも、義手や義足のように、脳や脊髄以外の全部を機械に入れ替える「義体」を装着したサイボーグや、自分の陰になって見えない部分を衣服に映すことで自らの姿を消す「光学迷彩」など、多くの斬新なアイデアがみられる。

この「攻殻機動隊」で見られたいくつものアイデアが、各地の研究者らによって、現実のものになろうとしている。

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「性」の値段

最初にことわっておくが、いわゆる「その筋」の話ではない。期待された向きは、別のサイトをあたってもらいたい。

最近(以前のものも含んでいるが)目にした論文が、このキーワードでくくれるのではないかと思い、書いておくものだ。それぞれまじめな論文だが、一般的な観点からはつっこみどころ満載だと思うので、「お楽しみ」いただきたい。ただし私につっこまれても著者ではないので、念のため。

①「A hedonic analysis of marriage transactions in India: estimating determinants of dowries and demand for groom characteristics in marriage

②「Sexual capital: an extension of Grossman's concept of health capital

③「The price of 'Man' and 'Woman:' a hedonic pricing model of avatar attributes in a synthetic world

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金で買える平和

9月24日付のFinancial Times紙に、世界銀行のJ. Wolfensohn総裁のインタビューが掲載されていた。今週末からワシントンDCで開かれるIMF・世銀総会に関連して、テロ対策や、イラク・アフガニスタン等の情勢といった懸念材料のため、先進国の開発援助に対する姿勢が後退している、と警告している。

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ゲームショウはモーターショーを超えたか?

9月24~26日、千葉県の幕張メッセ東京ゲームショウ2004が開催された。セミナー出席のため24日に訪れたが、ビジネスデーにも関わらずものすごい人出で、ただ歩くのにも苦労した(関連記事はこちら)。ビジネスデーだから、来場者の多くは「仕事」で来ているのだろうと思ったが、新ゲーム試遊(しゆう、と読む。初めて知った)に長蛇の列をなしていたり、コンパニオンの撮影にいそしんだりと皆楽しそうだ。業界の方々にはこれも「仕事」なのだろうか。土日はさらにすごい人出で、入場制限がなされたとか。一般的にはソニーのPSPなどが注目を集めていたようだが、個人的には韓国のGravity Corporationが単独ブースを持ち、「Ragnarok Online」に続く新作「ROSE Online」など今後の事業展開について発表会を開催するなど積極的な姿勢を示したことに注目した。

ごったがえす会場を歩きながら考えた。これはモーターショーを超えたのではないか、と。

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最近見つけたお気に入りサイト集

再び登場のお気に入り集。

①「星空散歩考
http://kes.cocolog-nifty.com/blog/

②「わちきは“猫ママ”
http://omiai22.cocolog-nifty.com/cat/

③「わちさんのココログ(気ままな一言)
http://wachi.tea-nifty.com/kimama/

④「Luna Cruise Project
http://www.lunarcruise.org/

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文化の対中援助論:「你好にゃ?」

今さらとりあげるのも何だが、中国・重慶でのできごとは残念だった。サッカーのアジアカップの試合における中国人ファンの日本に対するブーイングの件である。「重慶は特別な歴史的背景があるから」と多くの専門家が指摘していた。「あれはごく一部の中国人だ」と多くの中国人から聞いた。それでもあのとき、あの場所に、あれだけの人数の、日本に対して悪い感情を抱いた中国人たちが集まっていたことは事実だ。きっと他の地域にも、あれほどでなくてもいるのだろう。

日本はこれまで中国に対して巨額の政府開発援助(ODA)を行ってきた(財務省研究会報告書はこちら。第7章および第8章を参照されたい)。援助の現場にいた人たちは、今回のできごとに対してショックを隠しきれないようだ。巨額の国費、自分たちの努力はいったい何だったのだと。

そこで遅まきながら、対中援助について考えてみようと思った。あくまで自分の考えが及ぶ範囲で、だが。また、まだ考えがまとまっているわけではない。とりあえずのメモとして書いておくものだ。

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熱いぞパラリンピック

9月17日からアテネでパラリンピックが始まっている。当たり前だ、今さら何をという向きもあろうが、オリンピックの際の熱狂とは打って変わったメディアの冷淡ぶりはどうだろう。テレビではNHKしか放映していないではないか。スポンサーがつかないから、という理由はわからなくもないが、こう手のひらを返したようなあからさまな対応をされると、どうにかならないものかと思う。最近NHKは旗色が悪いが、こういうところは公共放送のいいところだと素直に評価したい。この点インターネットはまだましだ。(Yahoo!のパラリンピック特集はこちら

…などとこぼしている場合ではない。けっこう熱いのだ、パラリンピックは。

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公的年金タスクフォースが進展しているらしい

少し前に「週刊!木村剛」あたりで盛り上がった公的年金問題に関連して、bloggerたちが「公的年金タスクフォース」を立ち上げたという話があちこちで話題になった。マスメディアにもいくつかとりあげられたと思う。その後どうなったのだ、と気にする向きもあるだろう。

詳しくは「公的年金タスクフォース」のblogがあるのでそちらをご覧いただければいいのだが、これがどうもいろいろ進展しているらしいのだ。

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投資エージェントコンテスト

日本IBM、野村総研と早稲田大学などが協賛する「カブロボ・コンテスト実行委員会」が、ソフトウェアロボットのコンテスト「KabuRobo.jp」を行っている。仮想市場で株式の取引をするマシンエージェントを作り、それを使って運用実績を競うというものだ。証券版「ロボコン」とでもいえるだろうか。

情報源は「McDMaster's Weblog」のこの記事。多謝。

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老兵は死なず、ただ…

インターネット関連大手ライブドアが、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)へ、参加を正式に申請した(記事はこちら)。15日にはインターネット商店街最大手の「楽天」が、プロ野球に参入する方向で検討に入ったと報道(記事はこちら)されているが、先に手を挙げていたライブドアが一歩先行した格好となった。

新興産業であるインターネット業界から2社が名乗りを挙げたわけだが、さて、そこでだ。

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リスクマネジメントにおける「へっちゃらだい!」戦略

リスクマネジメントについて、少し前に「リスクをリスクと感じない」戦略があるのではないか、といったようなことを書いた。噴火で灰をかぶったキャベツを「商品価値のなくなったゴミ」ではなく「灰を落とせば食べられるキャベツ」ととらえることができれば、キャベツの損害の大部分はそもそも存在しなかったことになる、というようなことだ。

このようなリスクマネジメントを、「へっちゃらだい!」戦略と名づけてみたい。

(これは自分向けのアイデアメモに近いものであり、細かい部分についていろいろ言われても困るのでご承知おきいただきたい。改善に向けたコメントなどはもちろん大歓迎である。)

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思いつき:簡単なスパム対策

相変わらずスパムメールが多い。大半は海外からだが、国内からのものも少なくない。学習型フィルタを使っているので日常それほど負担に思うことはないが、どうもいいようにやられているような気がして気分が悪い。

古い表現で何だが、悪質なスパム業者を「ギャフン!」といわせる方法はないものだろうか。

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最近のお気に入りサイト

恒例のお気に入りサイトシリーズ。

①「エンタテインメントって、いったい?
http://blog.fun-tom.net/entertainment/

②「WALKING TOUR
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/1387/walkingtour.html

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バーチャル・ガールフレンド

香港のソフトウェア会社Artificial Life Incは、3G携帯電話上のゲーム「Virtual Girlfriend」を開発したと発表した。

情報源は以前本blogのお気に入りサイトでご紹介した「FDクラススタッフ控室(地下2階)」(こちらこちらの追加情報、およびこちらも併せご覧いただきたい)。そのまた元のニュースはBBC

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自殺者と経済

WHOは世界各国の自殺者に関する調査結果を公表した。日本の自殺者数は人口10万人あたりの比率に換算すると世界第10位で、旧ソ連・東欧圏を除く主要先進国の中では最も多い。特に45~64歳の中高年男子の自殺者数が急増したという。また、世界全体の自殺者数は推計で年間約100万人に達し、殺人や戦争の死者の総計を上回るらしい(記事はこちら。WHOの該当ページはこちら)。

自殺者が増えているという話はよく聞くが、そもそも水準として自殺率(人口に対する自殺者の比率)は国によってどのようにちがうのか、またそれが何によって影響を受けるのか、気になったので少し調べてみた。

(ことわっておくが、自殺という深刻な問題を面白おかしく取り上げるつもりはまったくないので誤解なきよう。)

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Blog時代のネチケット

「ネチケット」ということばがある。説明するまでもないだろうが、「ネット」と「エチケット」を組み合わせたものだ。ネットにおけるエチケットという意味に解釈してよいだろう。インターネットが一般に普及し始めた90年代に初めてこのことばを聞いた。もっと前からあったのかもしれないが、とりあえず、90年代ごろからよく使われるようになったといってもおかしくないだろう。

Blog時代に入った今、ネチケットの基準は見直されるべきだろうか?あるいは変化したのだろうか?

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〈恋愛結婚〉は何をもたらしたか――性道徳と優生思想の百年間

加藤秀一「 〈恋愛結婚〉は何をもたらしたか――性道徳と優生思想の百年間」、ちくま新書、2004年。

「恋愛結婚」なる行動が当然のことと考えられるようになって久しい。この本は、日本における「恋愛結婚」の起源とその発展の経緯を記した本なのだが、実はこの本のテーマはもう1つある。

それは後でふれるとして、ひとこと感想をいえば、「必読」。目からウロコ、という表現があるが、おおげさにいえばそれはまさにこの本のためにあることばではないか、と思う。

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金融工学事典

今野浩・刈屋武昭・木島正明編「金融工学事典」朝倉書店、2004年。

金融工学に関する総合リファレンス。全846ページもある。この事典の特徴は、各項目について数ページにわたってかなり詳しい説明をしていること。事典の説明がそっけなくてわからない、という人にはうってつけである。唯一つらいのは価格だ。税込みで23,100円は気合の入った方でないとなかなか手が出ないだろう。編者はこの分野で知らなければモグリの大先生方。著者は全部で82人。そうそうたるメンバーの中で、不肖私も1項目(6ページ)だけ参加している。

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灰かぶりキャベツとリスクに強い社会

浅間山の噴火で降灰被害を受けたキャベツ農家を支援しようと、群馬県高崎市の高崎高島屋が4日、灰のついたキャベツの販売を行ったところ、あっという間に売り切れたらしい(記事はこちら)。

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BSE問題:私はこう理解した

BSE問題の対応策が固まりつつあるようだ。この問題はどうもものの言い方が回りくどくてわかりにくいので、自分の理解のためにちょっと整理してみる。もしちがっていたら、たいへん恐縮だが教えていただけるとありがたい。

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暴論:喫煙免許制の提案

私はたばこを吸わない。以下はこれを前提とした暴論である。実現性とか正当性とか公平性とかそういったものは一切考えていないただの思いつきだ、と一応ことわっておく。

喫煙を免許制にしたらどうだろう。

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米大統領選市場:ケリー伸びず

アイオワ大学が研究目的で運営する「米大統領選予測先物市場」の最近の動向をお伝えする。前回、7月末時点(8月2日の記事)では共和、民主両党の価格が接近している旨記述したが、その傾向はどうも変わっていないようだ(2004年初頭から8月31日時点までのチャートはこちら)。

注:以前の記事については、カテゴリーで「予測市場」を選択していただきたい。ココログの固定リンク設定がおかしくなっていて、別の記事に飛ばされてしまうようなので。

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「プラシーボ」としてのメダル

遅れてきたオリンピック特集その2。

ゴールドマン・サックス証券は、過去のオリンピックでの獲得メダル数と実質国内総生産(GDP)伸び率との関係を統計的に調べた独自の「成長予測」をまとめた (こちら)。それによると、アテネ大会のメダル獲得数が22(金8、銀8、銅6)は成長率3.1%に相当する。 獲得数が26個(金13、銀8、銅5)の場合は4.6%、33個(金20、銀8、銅5)になるとバブル経済以来の6.4%の伸びが期待できるという。

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