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September 26, 2004

ゲームショウはモーターショーを超えたか?

9月24~26日、千葉県の幕張メッセ東京ゲームショウ2004が開催された。セミナー出席のため24日に訪れたが、ビジネスデーにも関わらずものすごい人出で、ただ歩くのにも苦労した(関連記事はこちら)。ビジネスデーだから、来場者の多くは「仕事」で来ているのだろうと思ったが、新ゲーム試遊(しゆう、と読む。初めて知った)に長蛇の列をなしていたり、コンパニオンの撮影にいそしんだりと皆楽しそうだ。業界の方々にはこれも「仕事」なのだろうか。土日はさらにすごい人出で、入場制限がなされたとか。一般的にはソニーのPSPなどが注目を集めていたようだが、個人的には韓国のGravity Corporationが単独ブースを持ち、「Ragnarok Online」に続く新作「ROSE Online」など今後の事業展開について発表会を開催するなど積極的な姿勢を示したことに注目した。

ごったがえす会場を歩きながら考えた。これはモーターショーを超えたのではないか、と。

会場となった幕張メッセは、東京モーターショーの開催場所でもある。東京モーターショーは1954年から開催されている伝統あるコンベンションだ。今年の「東京モーターショー2004」は11月3日(水)~7日(日)の日程でありまだ開催されていないので、これと比較することはできない。そこで昨年の「東京モーターショー2003」と比較してみることにする。以下、「ゲームショウ」は「東京ゲームショウ2004」をさし、「モーターショー」は「東京モーターショー2003」をさす。モーターショーの記録をみると、10月24日(金)~11月5日(水)までの13日間で来場者数は合計1,420,400人であり、東京ゲームショウ2004の約9倍だ。

これだけみると、やはりモーターショーのほうがすごいではないか、ということになるわけだが、少し見方を変えてみよう。ゲームショウは会期3日間、117社が出展したのに対し、モーターショーは会期13日間で、263社が出展している。会期1日あたりの入場者数を比較してみると、ゲームショウが53,365人、モーターショーが109,262人となり、差は2倍に縮まる。さらに会期1日・出展1社あたりにすれば、ゲームショウ456人に対しモーターショー415人と逆転する。つまり、出展1社あたりにすれば、同じ時間にゲームショウのほうがより多くの入場者を集めたということができる。

また、会場面積は、ゲームショウが47,250㎡であるのに対し、モーターショーは211,300㎡と4倍以上だ。そこで、会期1日、会場1㎡あたりの入場者数を比較すると、ゲームショウが1.13人、モーターショーが0.517人で、ゲームショウの圧勝である。展示物の性質上モーターショーのほうが広い面積を必要とするのは当然であるのだが、それにしても、会場が狭ければその分混み合うわけで、混雑度を賑わいの指標とするならば、混んでいるほうがすごい、という考え方もなりたつのではないか。

もちろん、会期が短いのはそれだけ集客力が弱いからでもあるし、全体としてみればモーターショーのほうが多くの入場者を集めたことも事実だ。しかしトレンドからみると、ゲームショウは昨年の出展111社から117社に出展数が拡大したのに対し、モーターショーは、去年と比べて会期が5日間に短縮されただけでなく、出展社数も110社と激減している。こうしてみると、勢いの点でもやはりゲームショウのほうがモーターショーを上回っている。

以上、ほとんど強引にだが、ゲームショウはモーターショーを超えた!とここでは結論づけておく。

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