米大統領選市場:ブッシュ鼻先でリード
米大統領選挙の投票日が間近だ。何度かお伝えしているアイオワ大学の「米大統領選得票率予測先物市場」の動向も、最終的な予測結果に向けた収斂の過程に入ったようにもみえる。(10月28日時点までのグラフはこちら)。
米大統領選挙の投票日が間近だ。何度かお伝えしているアイオワ大学の「米大統領選得票率予測先物市場」の動向も、最終的な予測結果に向けた収斂の過程に入ったようにもみえる。(10月28日時点までのグラフはこちら)。
スポーツをめぐって、ライブドアの動きが活発だ。プロ野球参入を楽天と競っているが、そのうえ年内で廃止される予定の高崎競馬への経営参画を計画し、またJ2鳥栖への出資も検討していた(鳥栖側が断念)との報道があった。
(タイトルからもわかると思うが、以下は、ライブドアやプロ野球参入問題そのものについて書くのが本旨ではないので、念のため。)
Servan-Schreiber, Emile, Justin Wolfers, David M. Pennock, and Brian Galebach (2004). "Prediction Markets: Deos Money Matter?" Electronic Markets 14, 3: 243 - 251.
予測市場に関する注目すべき論文である。
新潟県中越地震に関して、まずは被災者の方々にお見舞いを申し上げたい。
政府は全力をあげて対処してほしい。税金の使い道として、最も理解の得やすい領域だと思う。
今回の地震で、現地発の情報発信におけるネットの役割が注目されている。「新潟中越地震「現地発」情報 地域別整理blog」では、Yahoo!とteacupの地震災害掲示板に寄せられた現地発の情報を地域別に整理しているほか、bloggerからのトラックバックも受け付けている。「新潟県中越地震情報」でも、さまざまなニュースを集めているほか、トラックバックを受け付けている。義捐金・支援物資についての情報は、「くりおね あくえりあむ」に詳しくまとめられているので参照願いたい。義捐金詐欺も出ているようだから、せちがらいが充分ご注意を。
私のところに、南魚沼郡大和町にある国際大学(IUJ: The International University of Japan)からの臨時メールマガジンによる状況報告があった。緊急時につき、とりあえず原文のまま転載する。書いたのは、自身もIUJの卒業生であるIUJ Alumni Relationsのディレクター、Gretchen Shinodaさんだ。著作権云々の問題もあろうが、非常事態だし勘弁してもらいたい(追記:ご本人の了解を取得した)。とりあえずIUJ関連の人的被害はなさそうでひと安心。
再現芸術、非再現芸術、ということばがある。初めて友人からこのことばを聞いたのがごく最近だったぐらいで、芸術にはうといのだが、インターネットを検索したら、末継昌代さんの金沢美術工芸大学卒業論文「エチエンヌ・スーリオにおける芸術作品の存在分析」の要旨にこう書かれていたので引用する。
「再現的芸術とは模倣を最も本質的な手段としていて、現象や作品の本体そのものをもっている芸術のことである。一方、非再現芸術は現象に関する根拠、つまり“qualia sensibles”が直接組織されていて、抽象的とも音楽的とも主観的とも呼ばれる芸術のことである。(中略)再現芸術の作品は非再現芸術の要素を含むことになる。このように、非再現芸術と再現芸術は各々のqualia sensiblesに基づいて、相互に照応し合いながら(中略)対を造っている。」
読んでもよくわからないのだが、それはさておき、本論は映画についてだ。
WPC EXPO 2004より。Augumented Reality(強化現実感)を実現するウエアラブルコンピュータのデモが行われていた。右目の前の小さなスクリーンに画像を映す。これが小さなパソコンにつながっている。これをかけてテーブルの鈴鹿サーキット図を見ると、その上で鈴鹿8耐が再現される。スクリーン上でサーキット図の上にバイクの画像を重ねて表示するしくみ。技術はできた。問題はいかに使うかだ。
10月15日、いわゆる水俣病関西訴訟の最高裁判決が出た。熊本県と鹿児島県の不知火海沿岸から関西に移住した水俣病の未認定患者45人が国と熊本県に損害賠償を求めたもので、判決では対応を怠った国と県の責任を認定し、37人について総額7,150万円の賠償を命じた。(判決要旨はこちら)。
原告勝訴だ。政府の責任を認める判決が確定したという意義はもちろん大きい。しかし、よかったと喜んでばかりはいられない。
東京コンテンツマーケット2004会場より。新しい動画広告メディア。7インチ液晶モニタ付きのDVDプレイヤーを内蔵している。左がリュック型、右がハンドバッグ型。BtoB的な使い方をするもので、女の子に持たせて人通りの多いところを歩き回らせる。あまりのぞきこむと誤解されるかも。画面がやや小さいので、画像に工夫が必要かと思う。
10月8日(米国時間)、大手映画会社で構成されるある業界団体が、デジタルシネマの映像フォーマットに関する標準規格の策定を完了したと発表した(記事はこちら)。デジタル映画の映写機に関しては、Texas Instruments社の「DLP」方式が事実上の標準となっているが、映像フォーマットについても大手社の合意ができ、デジタルシネマ普及に向けて一歩前進したことになる。
とはいえ、まだ課題は残っている。
「映像産業振興機構」(仮称)が、今年度中にNPO法人として設立される見通しとなった(記事はこちら)。映画、アニメ、ゲームなどの映像コンテンツ産業の国際競争力を上げるための組織だ。政府が今年5月27日に発表した「知的財産推進計画2004」で、米映画協会(AFI)のように映像産業を育てる民間機関への支援を決めたのを受け、日本経団連がその受け皿組織作りを映画などの業界団体に働きかけ、まとまったものだ。
米大統領選挙は、3回の候補者討論会を終了し、終盤戦に入った。マスコミではケリー候補が支持率を逆転したとか、いやブッシュが逃げ切ったとか、いろいろ言われている。アイオワ大学の「米大統領選得票率予測先物市場」の動向でみる限り、情勢は日々変動してはいるものの、全体としての趨勢は、この選挙戦全般を通して、さして変わったとはいえない(10月15日時点までのグラフはこちら)。
秋はイベントの季節だ。いや、もちろん春にも夏にも冬にもイベントはあるのだが、なぜか秋はイベントが多い。コンベンションだの学会だの、別に出なければならないものでもないが、やはりやっているとなれば出たいのが人情だ。というきわめて個人的な関心により、今興味を持っているコンテンツ関係のイベントで目についた一部をリストしておく。
10月14日午前の副大臣会議で、北海道のNPO法人が一般向けの販売を発表した小型ロケットについて、テロへの転用を警戒する声が出た(記事はこちら)。このロケットは、北海道大学等の研究グループが開発し、NPO法人「北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)」が10月1日から1基210万円で販売を始めた再使用型ハイブリッドロケットだ(記事はこちら)が、テロに使われたら一定の威力を発揮する可能性がある」との指摘があったらしい。
用心にこしたことはないのだろうが、それにしてもだ。
10月6日から10日までの期間、米サンフランシスコで、ある国際スポーツ大会が開催された。「World Cyber Games 2004」である(記事はこちら)。
日本でも人気の中国女性12人による音楽グループ、女子十二楽坊の創始者である音楽プロデューサー、王暁京氏が、著作権侵害訴訟を起こされている(記事はこちら)。
女子十二楽坊は2001年にデビューしたが、訴訟を提起した音楽プランナーの張鉄軍氏によると、それに先立つ1999年、王氏に対し、イメージ・デザイン、メンバーの選考法、パフォーマンス計画などを語ったという。張氏は、王氏による著作権と企業秘密の侵害に対して、象徴的な5ドルの損害賠償を請求している由。
「ふーん」と通りすぎてしまいそうになったが、ちょっと待て。この問題よく考えるとけっこう興味深い。
英ロイター・グループがインドに情報処理拠点を設けた(記事はこちら)。
同社はすでに米国の企業財務などのデータ収集・分析要員として340人を南部の都市バンガロールで雇用しているが、これを年内に400人に増やす。増員の軸となるのは情報処理部門である。企業分析にあたって役員に話を聞くなど実地調査を行う必要があるときには、ニューヨークの拠点などに引き継ぐ。
今となっては慣れっこになってしまった海外アウトソーシングの一例だ。アメリカなどでは、ソフト開発やコールセンターだけではなく、会計処理や財務分析など、かなり付加価値の高い業務もアウトソーシングやら海外移転やらの対象となるようになった。アメリカにとって、インドは、人件費が安いというだけでなく、教育水準が高く、英語を話せて、しかも数学的才能にすぐれた国民性を持つ労働力が入手可能だ。また中国などでは、シリコンバレーで活躍した中国人がいわゆる「海亀派」となって中国へ帰り、企業を設立してアウトソーシングを引き受けるといった例も少なくない。日本の場合も、かつては日本語の特殊性という面から、アメリカとは事情がちがう(事務系の業務は海外には出せない)といわれていたが、大連の企業がどんどん日本人を雇っているし、中国人に日本語を学ばせるケースも増えているから、必ずしもそうとはいえないようだ。
この問題についてはすでに多くの情報が伝えられ、たくさんの専門家たちが侃々諤々の議論を展開している。私ごときが今さら新しく付け加えられることなどない。
とはわかっているのだが。
Yahoo!の国語辞書「大辞泉」で「ゲーム」ということばの意味を調べると、次のような説明が出てくる。
ゲーム 【game】
1 遊びごと。遊戯。「―コーナー」
2 競技。試合。勝負。「白熱した―」
3 テニスで、セットを構成する一試合。「先に二―とったほうが勝ち」
4 「ゲームセット」の略。
当然だが、最初に出てくるのは「遊び」だ。この意味からすると矛盾めいているが、「シリアス・ゲーム(serious game)」というジャンルのゲームが注目されている。
棒が一本あったとさ
はっぱかな
はっぱじゃないよ
かえるだよ
・・・
よく知られた絵描き歌だ。最後は「あーっというまにかわいいコックさん」となり、コックさんの絵が描ける。この「“かわいいコックさん”」がある企業の登録商標だということをご存知だろうか。
米大統領選挙が近づいてきた。これまでアイオワ大学の「米大統領選得票率予測先物市場」の動向については、1ヶ月に1回のペースでお伝えしてきたが、少し間隔を縮めることとしたい。予測市場も、予測対象となる事象と時点が近いほうが予測力が高まる。
前回、9月29日時点(10月1日の記事)では、第1回めの討論会直前の状況をお伝えした(2日に追記)。その後新聞報道などでは、ケリー候補が急速に勢力を盛り返し、支持率で現職のブッシュ大統領に並んだとの調査結果が伝えられている。しかし、予測市場においては、まだ共和党勢の優位が続いているのだ(10月5日時点までのグラフはこちら)。
マルチエージェントシミュレーションにおいて、エージェントが限られた知識しか持たない場合、エージェント間でアドバイスを共有するネットワークを作ると一部のエージェントがオピニオンリーダーになる、という研究結果が発表された(記事はこちら。論文は下記参照)。
CNET Japan上のblog「森祐治・情報経済を読み解く」に、「『信じたい心』を増幅するネットワーク」という記事があった。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の成功に関連してよく引き合いに出される社会心理学者スタンレー・ミルグラムの「小さな世界」実験について、その実際の姿とは離れて、「人はすべての人と6人を介してつながることができる」という理解が一人歩きするようになってしまったことを例として紹介しながら、人が選択認知に陥りやすい、ということをわかりやすく説明している。選択認知とは、ひとことでいえば、「人は見たいものを見る」ということだ。
先日、インドの結婚時の花嫁持参金の金額に関する研究をとりあげた記事を書いた。「持参金の額はインド北部よりも南部で高い」と書いたのだが、その背景と思われる事実について解説した記事を、9月15日付のFinancial Timesで見つけた。
社会保険庁長官が業務やサービスの改善・効率化に関する意見・アイデアを募集している。新たに民間から就任した長官が、国民の声を広く集めようということだろう。同庁は今、山積するさまざまな問題に直面している。いろいろ意見をいいたい人もいるだろう。せっかくの機会だ。おおいに利用しようではないか。
最近とみに注目が集まるようになった米アイオワ大学の「米大統領選得票率予測先物市場」の最近の動向をお伝えする。前回、8月末時点(9月2日の記事)では、民主党陣営に今ひとつ突き抜ける力がない旨記述したが、ここへきてその傾向はかなりはっきりしてきた(2004年初頭から9月29日時点までのチャートはこちら)。
Recent Comments