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November 20, 2004

同姓同名の皆さま

よほど変わった名前の人を除けば、たいていの人は世の中に「同姓同名」の別人がいる。どういう人なのか、どこで何をしているのか、もとよりどうでもいいことなのだが、たまに気になったりもするのが人情だ。まして我々には比較的簡単に調べるための道具がある。インターネットだ。

というわけで、完全に個人的な興味に走ってしまって申し訳ないが、自分と同姓同名の人にはどんな人がいるのか、Googleで検索してみた。

こんなことに興味をもったのは、最近検索ログをみていて、「hiroshiyamaguchi」だの「山口浩」だの、私の名で検索をしている人たちがけっこういることがわかったからだ。この人たちはこれでいったい何を調べようとしたのだろうか。私のサイトを探していたのだろうか。それとも同姓同名の別人の?そもそも同姓同名の別人てどんな人がいるんだ?というわけだ。

Googleで「山口浩」と入れて検索をかけると、全部で7,450件ヒットする。全部を追いかけるのもたいへんなので、いくつかを見てみた。

神戸北野ホテル 総支配人・総料理長
1960年大阪府生まれ。大阪ターミナルホテル「ムアー」での修業を経て渡仏。ソーリューの三ツ星レストラン「ラ・コート・ドール」のベルナール・ロワゾー氏に師事。92年同店の神戸出店で帰国、日本人シェフに就任。95年阪神淡路大震災で同店が撤退後、神戸市内のホテルの総料理長に就く。2000年春、新装オープンの神戸北野ホテルの現職に。「おいしい料理に限らず、広くおもてなしの心をもってお客様を迎えたいと思い、ホテル全般の運営を手がけることになりました。“泊まる”ホテルから、“過ごす”ホテルを目指しています」とのこと。

なかなかりっぱそうな方ではないか。阪神大震災で閉鎖に追い込まれた神戸北野ホテルを再建した方らしい。あちこちのサイトでとりあげられているようなので、有名な方なのだろう。神戸にお出かけの際はぜひ神戸北野ホテルへ。

「山口浩の『汚い部屋』」管理人
なんだか自分の部屋を見透かされたような、どうにも居心地の悪いタイトルのサイトである。だからといって文句をいうつもりもないが。関西の方で、近鉄バファローズのファンらしい。このたびの顛末は、まことにご愁傷様である。


行政書士

渋谷で「山口行政書士事務所」というのをやっているらしい。内容証明郵便の作成とか公正証書の作成とか法人設立とかいろいろ業務が書いてある。不勉強で申し訳ないが、行政書士と司法書士の業務の差がよくわからない。e-Governmentの時代になって、届出などがインターネットで手軽にできるようになると、行政書士の業務範囲というのは狭まっていくのではないだろうか。What's Newをみると、今年の8月から無料法律相談を始めたようだ。お悩みのある方はどうぞ(勝手に勧めていいのか?)。

数学教師
数学教師なのに、中学校理科(入試対策用)のフリーソフトを作った人らしい。どこの学校なのかはわからない。

岩手大学人文社会科学部 教授
バイオフィードバック訓練及びセルフ・コントロールの研究 (KEYWORD:バイオフィードバック、訓練法、セルフ・コントロール) 、PIL(Purpose-in-Life)テストによる人生の実存的側面の研究 (KEYWORD:生きがい、実存的空虚、心理検査)

専門家の方には「あああれか」なのだろうが、知らないので「なんだか難しそう」なご研究内容である。研究というのはえてしてそういうものではあるが。

競馬調教師
園田競馬場の調教師の方らしい。この方が調教を担当した馬の名が書いてある。調教師の人生。それがどんなものなのか、私にはまったく想像がつかない。ある日突然、同姓同名という理由だけで入れ替わってしまうという不条理なことが起き、自分が調教師として生きていかねばならないとしたら、いったいどうなってしまうだろう、などと妄想してみるが、まったく想像が広がらない。少なくとも、きっと馬に馬鹿にされるだろう。

東海大学医学部付属病院 医師
健診センターというところにお勤めらしい。医師に限らないが、「白衣」というものには若干あこがれがある。しかし最近は医師もたいへんだ。経営能力を求められ、倫理を求められ、失敗すれば訴えられる。第一私は血をみるのがきらいだ。とても医師にはなれない。

雇用・能力開発機構 長野センター能力開発総合アドバイザー
キャリアカウンセラー、みたいな仕事なのだろうか。これもまったく想像がつかない。

独立行政法人産業技術総合研究所 電力エネルギー研究部門 エネルギーネットワークグループ 研究員
太陽光発電や風力発電、コジェネレーションのような、分散型のエネルギー源を大量に導入したエネルギーシステムが安定に機能するために、いくつもの小さなシステムがその中だけで電源と負荷とをコントロールし、不足や余りがでた分を他のシステムとやりとりするような、自律分散型のシステムを実現するための研究を行っている、らしい。

小児科専門医
また医師だ。小児科医と小児科専門医はどうちがうのだろうか。ふと「パッチ・アダムス」を連想する。

こうしてみると、けっこう立派な方が多いのは、自分とはまったく関係ないがなぜか少しうれしい。まあ考えてみれば、ネットに実名が出ている人といえばそれなりの方である可能性が高いだろうから当たり前といえば当たり前だが。してみると、私が実名を出しているというのはとんでもない大それたことなのかもしれない。


しかし同姓同名はこれだけはない。ネットに出ていない人のほうが多いはずだ。そこで、日本に自分と同姓同名の人がどのくらいいるのか、推定してみることにする。サンプルを使って同姓同名の人数を推計する方法が、「カノーシャ」さんのはてなダイアリーに紹介されている。たいへんわかりやすく書かれているのでそのままでいいのだが、ただリンクはるのもナニだし同じことを書くのもアレなので、もう少しだけ理屈っぽく書いてみたい。

利用するサイトは、「日本人の姓氏」と、「日本人の名前」だ。このサイトは、30万人のサンプルをとって、その中の姓と名それぞれについて多い順にランキングを示したものだ。30万人もいるのだから、まあ日本全体の分布とほぼ同じだろうと考えることができる。

それぞれのランキングにおいて、「山口」は21位で1,246人、「浩」は20位で663人いる。
つまり、30万人のサンプルの中から任意の1人を抽出した場合、それが「山口」姓である確率は1,246/300,000=0.00415333 . . .。つまり約0.4%である。また、それとは別途任意の1人を抽出した場合にその名が「浩」である確率は、663/300,000=0.00221、つまり約0.2%である。自分の場合、姓も名もありきたりなものなので探しやすくてよかった。ありきたりな名にもいいことはあるものだ。そうでない方がご自分の姓や名を探したい場合には、ブラウザの検索機能を上手に使っていただきたい。

さて、この30万人のサンプルから任意に抽出した1人の姓が「山口」かつ名が「浩」である確率は、確率の乗法定理で求められる(高校で習ったはず。忘れた人は群馬大学社会情報学部青木繁伸教授のサイトにわかりやすい解説がある)。姓が「山口」であるという事象と名が「浩」である事象は独立(姓が「山口」であってもなくても、名が「浩」である確率は同じ)と考えられるので、2つの確率を単純にかけあわせればよい。つまり、

Pr{山口∩浩} = Pr{山口}×Pr{浩|山口}
         = Pr{山口}×Pr{浩}
         =0.00415333 × 0.00221 = 0.00000917886 . . .

となる。これに300,000をかければ、30万人のサンプルの中に、「山口浩」が約2.75人いるはずという結果が導かれる。この確率を日本の人口2004年10月1日現在の推計値は1億2,766万人にかけると、日本人の中に「山口浩」の同姓同名は、1,171.773 . .、つまり約1,200人弱いる計算になる。

1,200人というのは、たったそれだけかという気もしなくもないが、もしこれが全員1ヵ所に集まったとしたら、やはりこれは多いと思うだろう。そこらじゅう皆「山口浩」。自分で書くのも何だが、薄気味悪い。これがもっと多い姓と名だったとしたらどうだろう。先ほどのサイトで姓と名のそれぞれ1位をとると、「鈴木清」になる。「鈴木」が3,639人、「清」が1,294人で、日本には6,679人の同姓同名がいる計算だ。それでも7,000人に満たないというのは、若干つまらない気がする。これでは日本中の「鈴木清」さんが集まっても、東京ドームを埋め尽くすことなどできないではないか。まあ、そんなことをしても何にもならないのだが。

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Comments

こんにちは。

私の場合同姓はそれなりにいる(けど少ないほう)で、名の読みが同じ人たちはたくさんいるけど、名を漢字で書くとだいぶ少なくなります。(歴史的人物の薫りのする名(漢字)です。)
で、この組み合わせ(漢字)だとgoogleで検索しても、私だけしか引っかかりません。googleの世界で私一人だけ!ちょっと寂しいかな。

Posted by: masamic | November 20, 2004 08:07 PM

追記
ローマ字書き「名 姓」「姓, 名」「姓 名」でも私一人しかいませんでした。(;_;

Posted by: masamic | November 20, 2004 08:52 PM

私も名前自体がなんかいそうでいないので少ないですね。漢字が同じとなるとネットでは一人しかいません。そして、同姓同名となると、名字はそんなに珍しいものではないのですが、果たしているのかなーーなんて思います。

1200人の山口浩さんも見てみたいです(笑)。
名は体を表すというか、名前のように自分が少しずつふるまって変わって行くというのもあるようなので、もしかして人格や見た目に同じような傾向が認められるとかそんなのだったら面白いですね。

でも、すでに木村剛さんなんかは、若手の俳優さんに同姓同名がいるし、
http://www.toei.co.jp/tv/ryuki/cast/kimura.asp
厚労省のとのミーティングの厚労省側のメンバーに木村剛さんという方がいたようだし、
どんな感じでおのおのが名は体を表しているかちょっと興味があります。

Posted by: Hiroette | November 21, 2004 11:01 AM

友人からきいた話なのですが、「切込隊長」こと山本一郎氏が以前、
山本一郎ばかりを集めてオフ会のようなモノをやったらしいです。
(山本氏は「あまり面白いもんじゃなかった」と言ったそうですが。)
その話をしてくれた友人も、同姓同名の人と何度か名刺交換をした
経験があるとのコト。山口さんも機会があれば「山口浩パーティー」など、
催してみてはいかがでしょうか。
私のように珍しい名前だと、まず同姓同名の人がいないので
ちょっと羨ましいです……。

Posted by: ドリ | November 21, 2004 05:42 PM

こんにちは>ドリさん

>「切込隊長」こと山本一郎氏が以前、山本一郎ばかりを集めてオフ会のようなモノをやったらしい

こういうことができるのも、求心力のある方だからなんでしょうね。私も、こういうことをしたければ、まず巨額の資産を運用する身にならなければ。…無理だな。

Posted by: 山口 浩 | November 21, 2004 06:19 PM

同姓同名の方を探して、オフ会・・・より、
同じ誕生日のほうが、楽しいような気がしますね。
(男女問わないし・・・お祝いも可能!)
たしか、ブロガー仲間で、同じ誕生日の方どうしで、365日を
埋めよう!てな、試みも、どこかでみました。
ちなみに、僕は今現在、すぐ近くで、同誕生日の方2名!
ブロガーで、1人!出会っていますよ。^^

Posted by: yamashita | November 22, 2004 01:43 PM

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