« ○○な人は××か? | Main | リスクをとらないことのリスク »

December 07, 2004

道路工事の満足度を高めよう

路上工事検索」というサイトがあることを教えていただいた。「東京の路上工事情報を簡単検索!!」とある。国土交通省関東地方整備局が問い合わせ先となっている。

情報公開に熱心なのだな、というだけではない。このサイトが画期的なのは、この中で「不人気投票」をやっていることだ。

不人気投票とは、工事看板に表示された「問合せ番号」を用いて、工事に対する市民の意見を投票できるしくみだ。番号を指定して工事を特定し、不満の理由を選択肢で選ぶ。理由は次の5種類。
(1)交通規制による渋滞
(2)騒音・振動
(3)工事内容に不満
(4)作業員のマナー・態度
(5)その他

結果は公表される予定らしいが、今はまだ「集計中」と出ている。きっと関東地方整備局の担当者が時期をみてまとめるのだろう。ご苦労なことだが、この方法では、集められた情報は「今後の参考」になるだけで、現在進行中の工事の満足度を高めようというインセンティブにはならない。ぜひリアルタイムでデータが見えるようになっていたほうがいい。

手間がたいへんだというのであれば、民間に委託することも考えられるのではないか。ゲーム仕立てにすれば、企業に事務委託手数料を支払う必要はなくなるかもしれない。たとえば、「最も不人気な工事はどれか」を予測するゲームに仕立てるという手がある。さまざまな予測を行い、その結果に応じて賞品がもらえたりする「予想ネット」というサイトがあるが、(この企業が興味をもつかどうかわからないが)こうしたサービスをうまく使って、リアルタイムに不人気の度合いが表示され、各工事の担当者が互いに不人気度を下げる方向への競争意識を持つようなしくみを作り出すことはできないだろうか。

当然ながら、不人気度の高い工事を連続して行っている企業に対して、なんらかのペナルティ(あるいは逆に、不人気度の低い企業に対してのなんらかの優遇措置)を考えることは必要と思われる。それが工事費に関するものか、受注可能性に関するものか、または別のものかは特にアイデアがないが、ともあれ関係する人々が、少なくとも今やっていることに対して、改善していくインセンティブを与えるものであってほしい。

「楽しめる政治・行政」というのが隠れたキーワードだ。こうしたものはまじめくさって面白くないことが当たり前だと思われているが、楽しめる部分は楽しんだほうがいい。そのほうが関心が高まり、やっている側も張り合いが出ようというものだ。

|

« ○○な人は××か? | Main | リスクをとらないことのリスク »

Comments

まず「不人気投票」というネーミングが潔くていいですね。インパクト強いし。ただ、おっしゃる通り確かに投票にリアルタイム性がほしいと思います。野球のオールスター投票みたいになるのを恐れるなら技術的なもので何とかカバーできそうな気もするし。
あと、肝心の工事情報の方なんですが、せっかくなので今どのへんまで進んでるという進捗がわかるといいのでは、と感じました。たとえば現状を画像で提供するとか。珍しい工事・難易度の高い工事はいっそライブ中継しちゃうとか。
道路工事を身近に感じられる「楽しいサイト」になるといいのに、と思います。国土交通省さん、がんばってください。

Posted by: くりおね | December 07, 2004 01:52 PM

コメントありがとうございます。
ライブ中継はすごくいい考えだと思います。ネットで中継して、できれば携帯電話なんかでも見られるようにすれば、車に乗っている人が工事による渋滞の状況なんかを目で見ることができるじゃないですか。
あとは、日本地図上に、今道路工事をやっている場所を点で表示するなんてのも面白そう。天気予報の道路工事版もできます。「今日の夜から明日にかけて、環状7号線○○交差点付近で工事に伴う渋滞が発生する確率が70%…」とか。

Posted by: 山口 浩 | December 07, 2004 05:30 PM

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 道路工事の満足度を高めよう:

« ○○な人は××か? | Main | リスクをとらないことのリスク »