« リスクは身を助く | Main | コンテンツ産業における「ファイナンス」 »

December 14, 2004

女優の「お値段」

産経新聞の記事より。ハリウッド業界誌「ハリウッド・リポーター」は、12月7日発売の特別号で、人気女優の映画出演料のトップ10(前年度実績)を発表した。1位は「オーシャンズ12」などに出演しているジュリア・ロバーツで、映画1本当たり2,000万ドル(約20億円)だった。

同誌が毎年この時期に出す特別号はこのトップ10を掲載している。ランキングは次の通り。ちなみに、2位のキャメロン・ディアスはジュリア・ロバーツと同額だが、昨年公開の映画には全く出演していないため、2位になったらしい。
1 ジュリア・ロバーツ(37)
   2,000万ドル(約20億円)
2 キャメロン・ディアス(32)
   2,000万ドル(約20億円)
3 ニコール・キッドマン(37)
   1,500万ドル(約15億円)
4 リース・ウィザースプーン
   1,500万ドル(約15億円)
5 ドリュー・バリモア
   1,500万ドル(約15億円)
6 ハル・ベリー(38)
   1,400万ドル(約14億円)
7 サンドラ・ブロック
   1,200万-1,500万ドル(約12億-約15億円)
8 アンジェリーナ・ジョリー(29)
   1,200万-1,500万ドル(約12億-約15億円)
9 レニー・ゼルウィガー(35)
   1,200万ドル(約12億円)
10 ジェニファー・ロペス
   1,200万ドル(約12億円)

このニュースでは、ハリウッドの大手映画製作会社の映画1本当たりの製作費を平均70億円前後と伝えている。「タイタニック」では200億円に及んだらしいが、それでも出演料10~20億円のスターが数人出演すればそのかなりの部分が消えてしまう計算になる。男優の場合も同様で、「サイン」でのメル・ギブソンの出演料は25億円、「ターミネーター3」でのアーノルド・シュワルツネッガーの出演料は30億円超だとか。うろ覚えだが、1970年代はハリウッドでも数十億円で「超大作」だったように思う。近年の高騰が著しいわけだ。

日本映画の状況と比べるとこの金額のすごさが強調されよう。そもそも日本の場合、制作費全体がまさに桁が1つ小さい。日本では大作と呼ばれるものでも1~2億円程度だったりする。これはアメリカだとインディペンデント映画程度の制作費だとか。有名俳優が出ているもので3~5千万円で制作されているものも少なくないが、これだと学生映画程度だ。日本ではゴールデンタイム向けのTVドラマ(50分前後)の制作費が5~7千万円程度らしい。映画はこうしたテレビドラマの約2倍の長さがあり、ビデオテープより10倍高いフィルムを使用しているわけだから、なんとも「効率のいい」制作を行っていることになる。というわけで、日本映画での俳優のギャラはTVドラマの10分の1程らしい。ハリウッドでは、エキストラをやっているだけでも生活出来てしまうらしいから、えらいちがいだ。

ともあれ、これだけのギャラが支払えるのは、それだけの収益が上げられるからだ。世界で売れるコンテンツは強い。これまでは人種のちがいなどがあるからやむをえないなどと考える向きがあったが、近年の日本映画への注目や、韓国や香港の映画界の健闘をみると、それを言い訳にしてはならないように思う。映画の作り手がその努力を正当に評価され、それを見る我々が心から楽しめるようになるためには、いろいろ考え行動しなければならない部分があるのだろう。

|

« リスクは身を助く | Main | コンテンツ産業における「ファイナンス」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 女優の「お値段」:

« リスクは身を助く | Main | コンテンツ産業における「ファイナンス」 »