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雑誌目次をみる:「わーずわーす」

「雑誌目次をみる」シリーズの今回は、「わーずわーす」。

キャッチフレーズは「21世紀のアジア人的ライフスタイル・マガジン」とある。

ワーズワースといえば、ふつうはイギリスの詩人William Wordsworth (1770-1850)を指す。はて、なぜ「アジア」なのか?と考えるのだが、この雑誌はテレビ番組「ワーズワースの庭で」「ワーズワースの冒険」に関係がある。当時の番組制作スタッフが集まって作った雑誌、なのだそうだ。で、これからはアジアということでアジア、ということらしい。わかったようなわからないような説明だが、まあいい。

大人向けのちょっといい情報、というコンセプトは変わらないらしい。最近創刊が相次ぐ中高年男性向け雑誌の1つ、ということだ。

主婦の友社のサイトにはあまり目次が詳しく出ていないので、手元にある創刊号から目次をご紹介。

・特集:ニイタカヤマノボレ:美麗島で過ごす4,000メートルの永遠
・ニイタカヤマへの返答:富士は日本一の山

アジアの中でも、創刊号がとりあげたのは台湾だった。「ニイタカヤマ(新高山)」は台湾、というか東北アジアの最高峰、玉山(「ユイシャン」と呼ぶらしい)のことだ。標高は3,952mだから当然ながら富士山より高い。「新高山」は日本統治時代に日本政府がつけた名で、「ニイタカヤマノボレ」は太平洋戦争開戦時、真珠湾攻撃を命ずる暗号電文だ。アジアをテーマとする雑誌の創刊にあたり、東北アジアの最高峰に登って山頂からアジアを見渡そう、ということらしいが、なんとも刺激的なタイトルをつけたものだ。とりあえずきなくさい考えではないようだし、台湾でも特に問題にならなかったらしいからまあいいのだが。

・わーずわーす的恋愛講座:岡倉天心とプリヤンバダ

コラム「アジアの風」
・Beers of Asia
・日はまた昇るか
・Makaibari&Gyokuro Tea
・愛のオバサマ通信使
・Manila Side Chair
・創刊口上

アジア各地のビールを集めたコラムは、よくある手ではあるが、つい目を奪われる。「愛のオバサマ通信使」は韓流ブームを日韓の関係を変える長期的な流れの中でとらえていて興味深い。

・男のスタイリング講座:新ワイルドシック宣言

かつてのポパイ少年たちへ送るこだわりのコーディネート、というわけだ。三つ子の魂百まで、という感じがする。

・Wordsworth Interview:マハティール・ビン・モハマド

マレーシアの元首相マハティール氏のインタビューだ。かつて東アジア経済圏構想を唱え、アジアにおける日本の役割に強く期待していた同氏だが、今もその考えは変わらないようだが、期待の大きさゆえのいらだち、のようなものもみてとれるようだ。
・馬とひと、出会う:バルタバス「ジンガロ」の神髄を語る
・Gallery[日本の水墨画を旅歩く]:根津美術館
・[アジア濃密情報]Asian wisdom
・知られざる極東の歴史:アジアに深く関わった日本人 太田誠
・東京アジアンカレー、世界史を語る
・岬龍一郎 東洋のこころ「儒教的生き方と道教的生き方」
・小説「懐かしい未来」
・Series [health]:ツキモトユタカの120 Club
・極楽気分エイジアン・スパ:シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパ
・アジアの素材で作るオトコの伊太利亜料理教室:ニュッキ・ボロニエーゼ ドンコ添え
・バラとガーデニングの日々:バラと出会う
・わーずわーすインフォメーション
・定期購読のお知らせ
・次号予告

怒涛のアジア攻撃だが、個人的嗜好からどうしても「東京アジアンカレー」に目がいく。近所の店もいくつかあるのでメモメモ。タイのリゾート地ホアヒンのスパが紹介されていて、女性がゆったりとくつろいでいる写真が出ているが、これがよくあるサービスカット、なのだろうか。

ちなみに、よく洋楽のCDなどで、曲名をそのままずらずらとカタカナ表記するものがあるが、どうにもしまらない感じがして気に入らない。ここでも「シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパ」と書かれると、早口で10回言ってみな、といいたくなる。「今日、シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパに行ってきたのよ」「へえ、シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパってどんなところ?」「シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパはね、ホリスティック療法のコンセプトに基づいたトリートメントを得意としているのよ」「シックスセンシズってあるけど、シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパってモルディブなんかにもあるあのシックスセンシズ・スパのグループ?」「そう。モルディブのソネヴァ・フシやソネヴァ・ギリ、ベトナムのアナマンダラなどアジアの豪華リゾートを中心に6か所に展開してるんだって。ストーン・マッサージが有名なんだけど、シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパのもう1つのウリはザ・センサリー・スパ・ジャーニーといってね、熟練したセラピスト2人がかりのハンドマッサージでまさに五感を超越したシックスセンスの世界よ」「ふうん、すごいんだね、シックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパ」「そうなの、最高よシックスセンシズ・スパ・アット・エヴァソン・ホアヒン・リゾート・アンド・スパ」

寿限無かいな。・・・閑話休題。

全体としてこの雑誌、自分の趣味ではある。あるのだが、雑誌の世界は競争が厳しい。私の趣味に合った雑誌は、どうも長続きしないものが多いという経験からして、今後生き残っていくためには、相当の努力が必要だろう。ぜひがんばっていただきたい。

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