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June 06, 2005

著作権者を探せ!

社団法人著作権情報センターのサイトに、「著作権者を探しています」というコーナーができている。著作権者のわからなくなった著作物の権利者を探し、権利の利用を促進するためのものだ。

まだ1件も利用されていないが(2005年6月5日現在)。

「著作物を利用したいが、著作権者が不明等により、著作権者に連絡することができない方のための『著作権者捜し』の広告ページ」だそうだ。著作権者を探したい人が広告を出す、心当たりのある人が連絡する、というわけだ。著作権情報センターは広告掲載者への紹介・斡旋等は行わないそうで、まあマッチングサービスということだろう。

で、「現在の掲載件数は、0件です。 」という状態だ。

文化庁の裁定手続きのためにもまず探す努力をしなければ、ということだが、これを出したからといって必ずしも裁定が認められるとは限らない、というのはまあ当然のお断りだ。それでもこういう手続きが整っていること自体は意味がある。

あるはずなのだが。

みなし子コンテンツがたくさんあるという話はよく聞くが、具体的に話が出てこないのはなぜだろうか。連想して思い出したのは不動産売買お際の広告だ。最近はネットが発達して、ネットで物件探しというのもだいぶ現実的になってきたが、それでもいい物件は実際に不動産屋に足を運んだりしないと見つからない場合が少なくない。ネットが普及する以前、不動産広告を共通化する試みがあったと思うが、あれも機能しなかった。要するに、価値のある物件はネットには流さないのだ。

ひょっとすると、同じような発想がコンテンツ関連の方々の頭にもあるのかもしれない。確かに狭い業界だし、ネットにさらすよりはキーパーソンを探してそこからたどるほうが効果的であるケースは多いような気もする。さめた見方をすれば、それが決め手とはいえないものの、裁定制度の前提となる「著作権者と連絡することについて相当な努力を払う」のための重要なステップとはなるはずだから、「制度として存在することに意味がある」ということでもある。

とはいえ、もし著作権者のわからないコンテンツが多くあるなら、インターネットで幅広く目にふれるようになるのは、情報収集の面で有益だろうし、もっと利用されてもおかしくない。そもそも、このしくみについて周知措置がなされたという話を聞かないのはいったいなぜだろうか。4月初めにはサイト上で告知されており、5月時点ではサイトが立ち上がっていたはずだ。著作権に対する関心が高まっているにも関わらず、現時点でGoogleで検索してもほとんどヒットがない、というのは、ほんの一部の人しか知らない状態といっていい。こういうサービスは皆に知られてなんぼ、ではないのか。いくらお役所仕事とはいえ、もうちょっとがんばってほしいなぁ。

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Comments

やまぐちひろしさん、おはようございます、

インターネットの活用の初期でも、調達情報をお役所が出すという話があったように記憶しております。確か、90年代前半くらいまでは「貿易摩擦」という問題が厳然と存在していて、日本政府の調達の閉鎖性が問題にされていました。そこで、調達、procurementの情報をネットに晒すことで、閉鎖性を回避しようとした結果になったというわけです。

この辺を突き詰めていくと、ネットの公共性というか、どこまでもつながっていく性質の公共的な活動でいかにつかうかという問題につながっていくかもしれませんね。

なんとなく、実効的な結果を求めるというよりも、こういう感じかなというにおいがしますが、いかがでしょうか?

Posted by: ひでき | June 06, 2005 06:28 AM

ひできさん、コメントありがとうございます。
ネットは運用費用が安いですからね。「言い訳」にはもってこいなのかもしれません。

ただ、不動産取引におけるネットの活用なんかも、だんだん浸透しつつある動きとみていますがいかがでしょう?やはり「箱」を用意することはそれなりに意義のあることと考えます。

Posted by: 山口 浩 | June 06, 2005 12:07 PM

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