エキサイト、MMORPGのプロジェクトファイナンスに出資
2005年7月19日、エキサイト㈱は、韓国のゲーム開発会社 GEOMIND INCが制作する次期オンラインゲーム「ROHAN(ローハン)」の開発につき、プロジェクトファイナンスのスキームで2億円を投資する、と発表した。
時間がないので、とりあえずメモ。
具体的にはこういうこと。
投資金額 | 2億円(当プロジェクト全体の募集金額は総額で4億円) |
利益分配 | 当該事業の売上高の一定率 |
期間 | サービス開始から2年、あるいは利益分配金が投資金額の一定率に達した日のいずれか早い日 |
資金使途 | 商用化に伴う開発費、運営費用(設備費用を含む)、プロモーション費用等 |
基本的には将来キャッシュフローの上限が決まっているデット型のペイオフスキームだが、期限前に上限に達する場合があるから複雑だ。それで下方リスクはある。フロアがあるのかどうかは書いていないが、あってもおかしくない。もしそうだとすれば、変形ブルスプレッド型、とでもいおうか。こういうスキームの評価は、数理ファイナンスの人なら腕まくりものだろうが、今どきならシミュレーションでやるほうが早いだろう。「プロジェクト全体の募集金額」とあるが、ゲーム全体で4億円ということなのだろうか。GEOMINDは、グラフィックコアまでハンドリングできる フル3D用エンジン「エポック」を独自に開発している。このあたりのコストは4億円の中には入っていないんだろうな、きっと。一方エキサイトは、この投資によって、「ROHAN」の日本での独占営業権を獲得するとともに、全世界から得られる利益の分配を受けることになる。
ちなみにこのゲーム、「『人脈を作る』(社会的ネットワーク:SN)概念を世界で最初にゲームに組み合わせた次世代オンラインゲーム」だそうな。ゲーム内で人脈を通じて戦闘、経済、社会的活動を行う由。従来のMMORPGのように、経験値を溜めてレベルを上げるのではなく、プレイヤー間の交流が多ければ多いほどレベルが上がるというシステム。単にチャットの発言量とか登録した友人数とかによってレベルが上がったりするんだろうか。ひょっとすると周囲の評価が関係したりするんだろうか。「信頼通貨」好きの皆さんには要注目!なのかも。
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