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コンテンツビジネスを扱う大学

コンテンツ産業振興が叫ばれるようになって、大学でもコンテンツビジネスに正面から取り組むところが出てきている。新設、既存入り乱れて、コンテンツを対象とした大学や大学の学部・学科なんかも出てきている。

というわけで、どんなところがあるのか、ちょっと拾ってみた。

以下は一部に若干の宣伝モードあり。念のため。

伝統的な立場からは、コンテンツが学問になるのか?というところだろう。アメリカでも、大学の映画学部なんかができ始めたころは同じようにいわれたらしい。もう少し遡ると、経営学部は多くの場合経済学部の一部だった。古い経済学者の中には経営学者をばかにする人もいたりする。まあそういうもんだ、ということだろう。

というわけで。順不同でいく。抜け落ちたものもあるだろうが、ともあれ。

デジタルハリウッド大学院
デジタルハリウッド大学

コンテンツというと、すぐに思い出すのはデジハリだ。株式会社による学校運営の第1号として話題になった2004年4月のデジタルハリウッド大学院開学に続いて、2005年4月にはデジタルハリウッド大学も開学した。大学では「デジタルコンテンツ学士」、大学院では「デジタルコンテンツマネジメント修士(専門職)」なる学位が得られる。
大学院は「トップクラスの実務経験を持つプロによって教員組織を構成した『専門職大学院』」、大学は「高度なITスキルとデジタルコンテンツ、ビジネスで使える英語を学ぶ大学」だそうだ。企業との密接なパイプと、実践的な教育がウリ。教員もほとんどが実務家であり、「あの人」も「この人」もいる超豪華な顔ぶれだ。授業以外で教員をつかまえるのはさぞ難しかろうな。

東京大学大学院情報学環コンテンツ創造科学産学連携プログラム
デジハリと並んで注目が集まっているのは、やはり「天下の東大」だろうか。「コンテンツ創造科学産学連携プログラム」は「わが国における映画・アニメーション・テレビゲームなどのデジタルコンテンツ創造の実績をふまえて、さらに優れたデジタルコンテンツを生み出すことのできる人材の養成を進めるために、平成16年(2004)度から5年間の計画で設置」されたものだそうだ。つまり、5年間の期限つき、というわけだな。

関係ないが、東大はなんで、学府だの学環だの学圏だのと新しいことばを使いたがるのだろうか。

駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部
2006年4月開設予定の新学部だ。「メディア」とあるが、メディアとコンテンツが対象となっている。この2つをいっしょにするのは悪くないセンスだと思うが、なんで「コンテンツ」を名称に入れずに「スタディーズ」がついているのだろうか。「国際社会が求めるグローバルな知性とスキルを追求する新発想の学部」とのこと。
 
慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC)
「『デジタルコンテキスト』contextual digital content (デジタルコンテンツ素材を利用目的に沿って生成・編集・加工・統合することにより デザインされる、シナリオをもったデジタルコンテンツ)の創造を推進し、 他機関との連携による研究開発・国際流通促進・人材育成を行なう組織」だそうだ。2004年に文部科学省の科学技術振興調整費の「戦略的研究拠点育成プログラム」に 採択され設立されたとのこと。ということは、これも東大のと同じように時限的なものなのだろうか?

九州大学大学院芸術工学研究院 
「『技術の人間化』について深く研究するとともに,その研究に基づき,学府教育,学部教育及び全学教育を通じて有為な人材を育成して世に送り出す」のが目的とのこと。なんだかよくわからんが、芸術と工学のくっついたものらしい。日本経団連や映像産業振興機構と連携しているらしい。

専修大学ネットワーク情報学部
2001年度に経営学部情報管理学科を改組して開設された。「『情報の創造・生産、伝達・流通、蓄積・管理、収集・検索・利用』のあらゆる過程を包括的・体系的に教育するシステムを構築し、ソフトウェアの応用技術に代表される技術的側面に加えて、情報自体の質の向上にも貢献できる高度情報技術者を育成すること」を目的とするとのこと。「コンテンツデザイン コース」、 「ネットワークシステム コース」、「情報ストラテジー コース」の3つに分かれている。

城西国際大学メディア学部
「デジタル革命と呼ばれた技術が普及した21世紀の情報化社会の中で、デジタル技術が拡張した人々と社会の関係に着目し、デジタル技術とメディアを活用して人々のコミュニケーションを促進し、地域や社会とのコラボレーションを通して問題発見・解決と価値創造力を身につけ実践する、新しいメディア・スペシャリストを養成」するのだそうな。また、「デジタル・メディアの普遍的な技術である『情報』と、メディア・コンテンツを制作する上で重要な『映像』『サウンド』『デザイン』の専門知識とスキルを実践的に学ぶ」とのこと。

東北芸術工科大学
全体がコンテンツ関連といえばいえるのだが、中でもとくにデザイン工学部情報デザイン学科には、情報デザイン学系(グラフィックコースと映像コース)と未来デザイン学系(ゲームデザインとか)がある。大学院のデザイン工学専攻(修士課程)、コンテンツ・プロデュース領域の「映画」「アニメ」「ゲーム」の分野では、仙台市の協力を得て、仙台で実施する仙台スクールがあり、クリエーターとプロデューサーを育成するプログラム実施している。

WAO大学院大学
2006年4月開校予定の株式会社制専門職大学院だ。もともとWAOは1997年からCGアニメ、映像、Webをはじめとするデジタルクリエイターを育成する学校「WAOクリエイティブカレッジ」を運営している。 アニメーションコンテンツプロデュース修士(専門職)が得られるのだそうな。

東京芸術大学大学院映像研究科
2005年4月に「映画専攻」が設置された。「国際的に流通しうる物語を基礎とした映像作品を創造するクリエーター、および高度な専門知識と芸術性を併せもつ映画制作技術者を育成すること」を目的としているのだそうだ。北野武、黒沢清なんかが教授になってるのは有名。

東京工科大学メディア学部
「社会におけるメディアの重要性にいち早く注目した、『メディア学』のパイオニア的存在」だそうだ。

日本大学芸術学部
伝統の「ニチゲー」だ。映画学科がある。

産業能率大学
コンピュータソフトウェア著作権協会(以下、ACCS)と事業提携し、2005年度から「コンテンツビジネス・情報モラル」科目群を共同で開発・実施している。

大阪芸術大学芸術学部
映像学科キャラクター造形学科文芸学科放送学科芸術計画学科舞台芸術学科音楽学科演奏学科などが目白押し。
キャラクター造形学科では里中満智子が教授を務めている。

大手前大学人文科学部メディア・芸術学科
2005年にマンガ・アニメーションコースを開設した。モンキー・パンチが教授を務めている。教員リストを見たら、「加藤 一彦(モンキー・パンチ)」とあった。さすがに「モンキー教授」とは呼べないか。(あれ?「パンチ教授」かも?どっちが苗字なんだ?)そういえば芸大のたけしも「北野武教授」だし。

京都精華大学芸術学部
マンガ学科がある。「カートゥーンマンガ」と「ストーリーマンガ」の2分野に分かれている。こちらは教授に竹宮恵子を迎えている。

宝塚造形芸術大学
映画、 マンガ/アニメーション、ゲーム、放送、コンテンツ・プロデューサ、イラストなどのコースがある。教授陣には松本零士、崔洋一などの名も。

大阪電気通信大学
総合情報学部にデジタルゲーム学科、大学院総合情報学研究科に「デジタルゲーム学専攻」がある。大学院は2005年開設だ。

※2005/7/18追記
映像産業振興機構(VIPO)のサイトに、「映像・映画に関する教育を行っている大学・専門学校一覧」というリストがある。映像関係ならこちらのほうがコンプリートなので、そちらをご覧いただきたい。

※2005/8/23追記
外部の方にご迷惑をかけるおそれがあることがわかったため、私の一存により上記記事を一部改訂した。ご迷惑をおかけした(おそれのある)方々には謹んでお詫びしたい。

※2005/9/12追記
映画専門大学院大学
学校法人東放学園が2006年4月開設予定の大学院大学。東放学園は、すでに東放学園専門学校、東放学園映画専門学校、東放学園音響専門学校、専門学校東放ミュージックカレッジ、専門学校東京アナウンス学院など、コンテンツビジネスに関連する専門学校を長く経営してきている。学長はカリフォルニア州弁護士、エンタメ系では有名なミドリ・モール氏。教員には映画関係のさまざまなエキスパート。ちょっと毛色のちがったところでは大塚英志氏の名も。西新宿に新ビルを建築中とか。

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Tracked on October 30, 2005 at 07:18 PM

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