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August 09, 2005

イギリスの学校には「センコー」がいるという話

イギリスの学校には「センコー」がいる。

当たり前じゃないか、といわれそうだが、そういう意味ではない。ちょっとしたネタなのであまり期待しないでほしいのだが、いるのだ、特別な「センコー」が。

ネタ元はラジオの放送大学でやってた「障害児教育論」。その回はイギリスの障害児教育の実情がテーマだった。ながら視聴だし、そもそもこの分野は不案内なので正確かどうか自信はないが、イギリスの障害児教育は、障害の種類によってではなく、当該生徒の教育ニーズに応じて分けられているのだという。日本だと、視覚障害者は視覚障害者だけといった具合に、障害のタイプによって教育機関や方法が分けられているが、そうではなく、障害があっても、一定の条件を満たせば、普通学校での教育が保証されるべきだという考え方だ。そのうえで、必要な支援を提供していく。こことかこことかに解説があるので参照しておく。日本語による資料はこちら

該当する子どもには次のようなサポートが与えられるらしい。

If your child has special educational needs, they may need extra help in a range of areas, for example:

・schoolwork
・reading, writing, number work or understanding information
・expressing themselves or understanding what others are saying
making friends or relating to adults
・behaving properly in school
・organising themselves
・some kind of sensory or physical needs which may affect them in school

で、本題の「センコー」だが、正確には「SENCO:Special Educational Needs Coordinator」という。子どもがSENを抱えているとき、そのためのサポートが提供されるよう調整する担当者だ。「The SENCO is a designated teacher responsible for the day-to-day operation of the school’s SEN policy. He or she will co-ordinate provision for pupils with SEN, maintain the SEN register and liase with parents, staff and external agencies.」と解説されているものがあった。

考えてみれば、日本のように障害のタイプで組織を分ける考え方は、サービス提供者側の論理に根ざしている。いわば「プッシュ」型だ。これに対し英国の制度は「プル」型である。コストや効果がどうなのかはわからないが、少なくとも、対象者の状況をより強く反映しようという意味で、受けた本人の納得度は高いかもしれない。障害者にとって普通の学校に通えること自体がうれしいことなのだとすれば、その価値は大きいだろう。

この分野は素人だし、英国はいい日本はだめだとかいった短絡的な結論を導くつもりもない。日本でも、専門家なら当然知っている内容だろうし、今日本でできていないとすれば、それはそれなりに理由があるだろうというのも理解できる。ただ、世の中にはいろいろなやり方、考え方があるのだな、ということはいえるはずだ。考えなしに模倣するのはまずいが、いいことだと認められるなら柔軟に取り入れてみるのは、悪くない。英国だって、今のやり方になったのはそれほど以前のことではないのだ。日本だっていろいろ試してみたらいい。

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