衆議院選挙情報メモ2005/9/10
9月11日に行われる第44回衆議院総選挙に関連する世論調査結果や専門家の分析などについての情報のアップデート。
夕刊フジ9月10日号(9月9日発売)
政治評論家小林吉弥氏の「最終予測」。前回選挙並の投票率である60%を想定。
自民 | 公明 | 2党計 | 民主 | 共産 | 社民 | 他党 | 無所属 | |
小選挙区 | 172 | 5 | 177 | 102 | 0 | 1 | 2 | 18 |
比例区 | 76 | 28 | 104 | 69 | 7 | 4 | 1 | 0 |
合計 | 248 | 28 | 276 | 171 | 7 | 5 | 3 | 18 |
比率 | 51.7% | 5.8% | 57.5% | 35.6% | 1.5% | 1.0% | 0.6% | 3.8% |
予測には幅があって、自民240~264、公明24~32、2党計264~296、民主155~183、共産6~9、社民3~8、他党1~8、無所属15~20。最悪でも自民だけで半数、最高で300に迫ると。上の表のとおり、小林氏の予測におけるメインシナリオは自公両党で276議席なのだが、記事の見出しはなぜか上限の数字が使われ「296(議席)確保へ」となっている。これが「勝ち馬に乗る」方向なのか「判官びいき」狙いなのかはわからないが、少なくとも、小林氏の予測をゆがめているということだけはいえる。
で、これに加えて、同紙取材班が9日までに世論調査や各種選挙区事情、各種団体の投票傾向などを独自分析した結果の小選挙区予測なるものを発表している。
自民 | 公明 | 2党計 | 民主 | 共産 | 社民 | 他党 | 無所属 | |
小選挙区 | 177 | 7 | 184 | 93 | 0 | 2 | 2 | 19 |
小林氏と見解の相違でもあったのかどうか知らないが、それだけでは不足だと考えたのだろう。小林氏よりさらに自民優勢の予測だ。
一方、日刊ゲンダイ9月10日付(9月9日発売)のほうは、あらゆるネタを総動員して強烈な反小泉キャンペーンを継続中。痛々しくなるほどだ。議席予測は出ていないが、形勢不利挽回をねらった「desperate effort」なのだろう。これも自民圧勝という予測に立脚した記事とみることができる。ただ、「『自公』が過半数を握ったら、すべての政党は消滅し、メチャクチャな独裁政治で国と国民生活は破滅に向かって突き進むことになるだろう」と書いてあったのだが、私の政治的意見がどうであるにせよ、こういう乱暴なものいいはよくない。「国民生活」の「破滅」っていったい何だ?大量虐殺が起きるとでもいうのか?まさかこれが同紙編集部の「予測」ではあるまい。今選挙戦を戦っているどの政党が政権をとるにせよ、「国と国民生活」が「破滅に向かって突き進む」事態なぞ、この国で現実的に考えられるわけがないではないか。こんなふうに、ことばで商売する人がことばをぞんざいに扱っているのをみるのは悲しい。
以下は参考。
9月10日0時17分時点の「総選挙はてな」における予測証券「総選挙2005」価格
自民 | 公明 | 2党計 | 民主 | 共産 | 社民 | 3党計 | その他 |
259,432 | 33,530 | 292,962 | 162,860 | 9,580 | 4,311 | 176,751 | 29,474 |
52.0% | 6.7% | 58.7% | 32.6% | 1.9% | 0.9% | 35.4% | 5.9% |
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Comments
自民圧勝か・・・。
Posted by: 国債30兆円 | September 10, 2005 01:40 PM