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December 20, 2005

チーズバーガーはお菓子である、という話

故藤田田氏の「12歳味覚決定論」が正しいのかどうかは知らないが、マクドナルドの食べ物は今でもけっこう好きだ。ふだんはどうということはないが、たまにどうしても食べたくなることがある。で、12月16日付Financial Timesのコラムに、マクドナルドの話が取り上げられていた(「McDonald's bid to sugar its image will do it a fat lots of good」)のが目にとまったわけだ。日本マクドナルドの業績は、2005年6月中間期で経常利益が計画を下回ったという話は聞いているが、売上は伸びているし、満足かどうかは別として、必ずしも悪くはないと思う。ところがイギリスだと、過去5年間に売上の1/4を失う状況らしいから、問題は日本よりはるかに深刻のようだ。

このコラムでは、イギリスのマクドナルドが「Open Doors」というプログラムをやっている、という話が書かれている。マクドナルドの店舗をどうやって運営しているかを見てもらい、信頼を回復しようというものらしい。日本でもある程度はあてはまるが、マクドナルドという会社はどうも「敵が多い」会社のようで、さまざまな批判にさらされる。やれ肥満の元凶だ(食べ過ぎなきゃいいんだけどね)だの、やれ地球温暖化を招く(牛のげっぷに含まれるメタンガスのオゾン層破壊効果は実際ばかにならない)だの。最近は特に風当たりが強い。さらに、昔からある、ハンバーガーの肉が本当は何だとかいうお決まりの都市伝説の数々。そういったものが売上減少につながっているとのこと。というわけで、Open Doorsプログラムとなったらしい。

で、長い前置きだったが、やっとタイトルの件。このコラムを書いたSathnam Sanghera氏の友人のジャーナリストが「事実」として語った由。なんでも、チーズバーガーは、あまりに多くの糖分を含んでいるので、ピクルスを抜くと英国では法的には「菓子類」に分類されてしまう、という話だ。

むろんうそだ。

念のため日本マクドナルドのサイトで確かめたが、糖分の表示はなかった。だいたい甘くないじゃん、チーズバーガー。要するに、知識人ですらこの程度の知識しかないぐらい、この会社は情報開示の姿勢が欠けている、と批判しているらしい。この人はごていねいにも近くのマクドナルドに行って店の中を見せろと要求し、断わられてみせて、「Open Doors」も店舗が限られているのはおかしいとかみついている。そんなの当たり前じゃん。準備もなしに部外者にうろうろされたら衛生が保てないじゃないか。どうも何がいいたいのかよくわからない。つまるところSanghera氏は、他の少なからぬイギリス人と同様、マクドナルドが嫌いなのだ。この程度では好きになってやらないよ、ということらしい。

「Open Doors」プログラムと併せて、評判の向上をはかって、英国のマクドナルドはFood Animal Initiativeという団体を支援している。どういう団体かというと、こういう目的。

・To develop sustainable farm systems that provide discernable benefits to animal welfare, the environment and human health.
・To demonstrate the success of these systems through practical and commercial application.
・To breed animals that are fit for their environment.
・To supply knowledge to commercial farmers and other interested parties.

ふうんなるほどね、というぐらいの話で、感心するほどではないが批判するほどのものでもないと思うのだが、これもSanghera氏にかかると「やがてバンズの間に収まる動物たちに『welfare』だって?」となる。理屈はわかるんだが、やがて食べられる動物にだってそれなりの敬意を払えということなら、私も少なからず共感する。

この人はインド系だから、牛を食べさせるマクドナルドは気に入らないという要素もあるだろう。「私は『McHolycow burger』は食べない」とかいってるし(ちなみにだが、インドのマクドナルドは牛肉を出さない。チキンとマトンが主だそうだが、それでも店舗数は少ないとか)。その点を措くとして、ネイティブのイギリス人たちの間でも批判が強いとすると、マクドナルドにとって、イギリスでのイメージ回復はなかなか難しいのかもしれない。ファストフードの代表格であるということは、ひとつにはブランドでもあるわけだが、一方でファストフード全体が負うべき批判を一身に受けている感じもする。別に擁護しようというわけではないのだが。こういうのも有名税の1種なのかね。

以下はおまけ。

コラムの中に、イギリスにおけるマクドナルドの「都市伝説」がいくつか紹介されていて、その中に「The burgers are padded with worm meat.」というのがあった。日本だとネコだったな、というのはおいとくとして、これって「ミミズバーガー」の話じゃないんだろうか。原題は「The Worm Eaters」。当たり前だがマクドナルドとはもとより何の関係もない。DVDは日本では売られていない。アメリカのAmazon.comでは売っているので、リージョン1のDVDプレーヤーをお持ちの方はこちらでどうぞ。
食欲が確実に萎える。というか吐くぜ。というわけでダイエット中の方にはおすすめ。

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