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March 17, 2006

「トンデモ研究の見分け方」

RinRin王国で見かけた情報。

朴斎主頁」が面白い。

富山大学人文学部大野圭介助教授のサイト。どうもこの方、「トンデモいじり」がご趣味らしい。同好の士、というのもおこがましいが、なんとなく親近感を感じる。当然ながら、主な関心はご専門の東洋史関連。「古代文献は暗号である」「古代神話は史実を反映している」「漢字は日本で作られた」など、おなじみのトンデモ研究が一刀両断されている。なかでもやはり「古代文献は暗号」関連がいい。そういえばベストセラーになったのもあったよなぁ。最近のやつはまあ小説だけど。

「古代文献は暗号」分野では他にも「同好の士」がいるらしい。東海大学文学部アジア文明学科でオリエント、イラン史、ヘレニズム、イスラーム以前の西アジア史を担当する春田晴郎助教授のサイトに、聖書に隠された「暗号」の「解読」が載っている。なんでも「アメリカ元大統領ケネディの弟R・F・ケネディとイスラエルのラビン首相の暗殺犯はゴルゴ13である」という予言が読み取れるそうな。いやすごい。しかし、大野氏といい春田氏といい、歴史関連なのはなぜ?この分野、よほどトンデモ濃度が高いんだろうか。

話を大野氏に戻すが、ブログ「朴斎雑志」もおすすめ。予言を扱った「ラ行で始まる会社は2030年が危ない?!」などは、「何の特殊能力もなく予言者になる方法研究家」をめざす私としてもたいへん参考になる。以前私が書いたものに照らしていえば、これは「タイプBの予言」にあたる。その意味で「2030年」はなかなかいい選択だ。

この種のものでは、例の「と学会」がよく知られているが、学界の人がメンバーになっているのかどうかは知らない。しかしこの分だと、きっと他にもいるな。同好の士。学界にはけっこうこの趣味の人が多いかもしれない。いいネタになるし。私も精進しなくちゃ。

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Comments

ちなみに私もトンデモマニアですが、この趣味持ってる人案外多いみたいですね、ブログ見渡しても。私の場合かつて自分自身がトンデモにはまった経験があるので、とりわけ用心深くなっているのかも。でもトンデモ研究は思考力の鍛錬にはなりますね。最近はミスターマリックなどマジック(手品)の特番を見るのも楽しみで、人間の騙されやすさを痛感しております。(笑)

Posted by: すなふきん | March 18, 2006 08:35 PM

すなふきんさん、コメントありがとうございます。
人間は、自分の見たいものを見る、信じたいものを信じるという傾向があるようですね。「騙される」というのは、もともとそれを信じたいと思っていたんでしょう。

Posted by: 山口 浩 | March 19, 2006 02:35 AM

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