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April 18, 2006

アイドルファンドでもうかったらしい話

ジャパン・デジタル・コンテンツ信託が、「新人グラビア☆アイドルファンド」の運用成績を発表した。私が投資していた青山愛子さんが一番成績がよかったらしい。今のところ元本の142.3%で、今後まだ増える可能性があるそうな。いやもうかったもうかった。

といっても元本は5万円だけなんだけど。

別に自慢とかしたいわけではないので念のため。一番売れそうと思ってこの人を選んだのは事実だが、ご本人の努力は別として、私の選択自体は単なる偶然だ。

今回運用を終了するのは、アイドルファンドのうち第1号の5人と、第2号のうち1人。青山愛子さんは第1号の5人のうち1人。ものの試しというか、匿名組合方式のファンドがどう運営されるのかが知りたくて投資してみたわけだが、どれどれと思って投資家懇談会とかいうイベントに行ってみたら、テレビカメラが入っていてびっくりした覚えがある。そのちょっと前に募集していたラーメンファンドの説明会で取材に来ていたテレビのインタビューを受け、それが放映されて知り合いに「お前はそんなにラーメンが好きなのか」と問い詰められた記憶があった。それがアイドルファンドの投資家懇談会とやらでグラビアアイドルと生ポラ写真なんか撮ってもらってるところを放映された日にゃ何いわれるかわからない、とカメラから逃げまくったのを思い出す。

そんな話はともかく、第1号ファンドはフロア付でアップサイドの限度はないコール型だった。まあ青天井に伸びる見通しはそうそうないだろうから、142%というのはかなり健闘したほうだろう。青山さんに拍手。ただ、一般論として、グラビアアイドルを「単品」でファンド化するのはやはりリスキーだ。応援ファンド、という言い方があるが、そういう人向けということになると思う。「投資」と位置づけたいならやはりポートフォリオ化が必要だ。

スキーム的にいえば、第1号ファンドは単純な匿名組合だったから、倒産隔離がない。その後スキームはいろいろ進化してきてるから、とりうる手は他にもあるかもしれないが、第1号アイドルファンドの例だと1人あたり500万円だし、この規模だと組成コストが事実上かなりのネックになって、やっぱり匿名組合ぐらいしかないのかも。

この種のファンドスキームで一番不満に思ったのは、途中で売り抜けたり買い増したりすることができないという点だ。これは、単にポートフォリオ調整ができないというファイナンス的な意味もさることながら、自分の投資の成果がリアルタイムで把握できないという意味も重要だ。「娯楽」としての投資なら、結果がすぐに見えないというのはよろしくないので、改善を要すると思う。この点に関連して信託法を改正して信託受益権の市場取引ができるようにしようという動きがあるようだが、どのような使い勝手になるのだろう。個人的には、小口の場合、取引コストの点を考えると、実際に取引するやり方よりも、ポートフォリオで販売してその組成を動かせるようにしたほうがいいのではないか、と思ったりするのだが、この件は突っ込むとややこしいのでまたの機会に書くことにする。

ともあれ、青山さんはじめ、ファンド化されたアイドルの皆さんの健闘をたたえ、さらなるご活躍をお祈り申し上げたい。

ファンド全体の成績についてはこちらを参照。

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Tracked on April 18, 2006 08:31 PM

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