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April 16, 2006

「政府」になる、ということ

ちょっと前になるが、「ヤフー、知的財産権資格の検定開始 著作権侵害歯止めへ」なんていう記事があった。インターネットで受験できる独自の知的財産権に関する検定試験「知的財産Web検定」を始める、という話だ(もう始まってる)。

ふうん、という話なんだが、グーグルのあり方なんかを思い浮かべながら考えてみると、ちょっと妄想めいた連想をしてしまう。

この検定は、知的財産教育協会の協力で問題を作成する。難易度によって4段階に分かれていて、ヤフオクに出品するときとか、あるいはブログ上に自分が合格者であることを表示できるようにする、のだそうだ。 要するに、自分が知的財産についてきちんとした知識を持っているということを示すことによって、より安心して取引ができるようになる、ということだろう。

この件でグーグルを「連想」したのは、グーグルが「『世界政府』に必要とされるシステムを開発しようとしている」という、例の話だ。グーグル自身が「世界政府」になろうとしてるんじゃないか、みたいな言い方をする人もいる。まあネットで商売をする人、インターネット上での存在感を大切にしている人にとっては、グーグルから弾かれてしまうとまさに死活問題になるわけだから、そういいたくなるのも無理からぬところはある。政府の重要な役割のひとつが「ルール」を作ることであるわけで、その意味では、インターネット空間においてグーグルが果たしている役割は、政府のそれに近い。

ただし、ここでいう「システム」とは、コンピュータを使った情報システム、ということだ。今回のヤフーの動きは、政府の別の機能に関係している。つまり、「自らが決めたルールに従って『権威』を作ること」、そしてその「『権威』を与えることによって自らの仕事を作り出すこと」だ。このあたりは、実際には政府というよりは政府周辺の公益法人がやっているわけだが、まあ大きくみれば「マッチポンプ」の類であることにかわりはない。グーグルのページランクだってもちろん「権威」であるわけだが、あれはあらかじめ決められたアルゴリズムにしたがって自動的に決まるわけだし、グーグルは「ページランクを上げるための講座」なんて開いたりしないから、ちょっとちがう。

いずれにせよ、これまで「政府」(広い意味での)が担ってきた機能の少なくとも一部が、ネットの中では、こうした企業によって提供されるようになっていく方向、というのがあるのかもしれない。今、インターネットに対する法規制へ向けた議論が起きそうな気配があるが、そうではなく、一種の「自治領」みたいなものになっていったりするかも、なんていう妄想が生まれてくる。ええと、あと政府に必要な機能は何だっけ。…なんだかちょっとこわくなってきたので、このへんでやめておく。

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