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連合が「ブロガー懇談会」を開くらしい

連合、正式には日本労働組合総連合会というらしいが、ここが「サラリーマン増税」をテーマに、ブロガーとの懇談会を開こうとしているらしい。

この懇談会、なんでも「給与所得者やそのご家族を中心に『サラリーマン増税』問題にご関心を持っていただくための取り組み」の一環であるらしい。私のところにも話が来るぐらいだから、ぱっと名前が浮かぶ一連のアルファブロガーの皆さんのところには当然勧誘メールがいっているはずだ。皆さんがどう反応するかは知らないが。

これで、自民党、民主党など政党に続いて労働団体もブロガーとの会合を開くということになる。「メディア」の一種として一定の影響力があると認められつつある、ということなんだろう。

「私どもの考え方についてご説明させていただくとともに、ご意見交換をさせていただくもの」だそうだが、では連合の考え方は何なのかとサイトをみてみたら、こんなページがあった。曰く、

政府税制調査会の小委員会は、2006年度以降の税制改正に向けた「個人所得課税に関する論点整理」を取りまとめました。
 しかし、その中身は、勤労者・子育て世帯に対する増税案のオンパレード。
 仮に主な増税案がそのまま実施されると、定率減税の縮小・廃止とあわせて、年収500万円の世帯で年間約20万円以上もの増税になるのです!賃上げ分やボーナスが、まるまる消えてしまう理不尽な増税、到底許すことはできません!
 ここ数年の税制や社会保障制度の負担増によって、家計負担は年々重くなっています。これ以上の増税にはガマンできません!みんなのチカラで、大増税をストップさせましょう!

だそうだ。つまり、いっしょに反対してくれってことだな。ごていねいに、このページの下のほうには「ストップ!大増税」なるバナーがおいてある。増税額が試算できるページも用意して、準備は万端。あとはこれに乗っかって増税反対キャンペーンをやってくれるブロガーを集めるだけ。

「財政赤字を拡大した政府の責任はそっちのけ。負担だけを国民、とくにサラリーマンにシワ寄せする今回の増税案。国民に痛みを押し付ける前に、歳出構造の徹底した見直し、不公平税制の是正など、政府にはやるべきことが沢山あるはずです!」なんていうぐらいだから、連合はポスト小泉として谷垣財務相を支持しない、ということかね、なんていうくだらない深読みをやるまでもないか。こんな文章を書いてる私に何を期待したのか知らないが、まあ幅広く声をかけて、というわけだろう。さて、どうしたものか。

※2006/5/1追記
私は都合があって参加できなかったわけだが、あちこちで参加した方々の記事が出ている。総じて好評。連合は真剣に取り組んでおるぞ、ということらしい。細かいところはいろいろあるが、まずは前向きな姿勢に拍手!という論調が目立った。たいへんけっこうな話ではないか。ぜひ今後ともがんばっていただきたい。賛成であれ反対であれ、まずは関心を高めることが重要という点では、かなりの人が合意できると思う。「増税反対」という主張そのものについても、さらにていねいな説明が必要だと思うが、それはそのあとでもいい。

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サラリーマン増税についてのブロガー懇談会」(Paqn!ミカニッキ)
ほかの人の記事へのリンクもたくさんあり。

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Listed below are links to weblogs that reference 連合が「ブロガー懇談会」を開くらしい:

» 「サラリーマン増税についてのブロガー懇談会」 [Paqn! ミカニッキ]
4月26日に日本労働組合総合連合会(連合)が主催した『サラリーマン増税についてのブロガー懇談会』に参加してきました。... [Read More]

Tracked on April 28, 2006 at 10:28 PM

» 連合の「サラリーマン増税反対キャンペーンのブロガー懇談会」レポートみたいなもの [安曇信太郎の「イヤならやめろ!」]
26日に行われた連合の「サラリーマン増税についてのブロガー懇談会」に出席した。 多くのブロガーの皆さんのところに案内が行ったようだが、そのほとんどが仕事や他の用事とぶつかって参加できず、当日参加者は8人。 私は新人歓迎会とぶつかったが、後から参加することにして事務所から15分ほどの総評会館に向かった。 どんなことが行われたかは、以下の参加者のブログを見ていただければ大体わかる・・・と思う(わかる範囲で記載)。「サラリーマン増税」についての説明と今回のキャンペーンの説明。パワーポイントを使った解説... [Read More]

Tracked on April 29, 2006 at 12:54 AM

» 5月30日(火):第12回RTCカンファレンスのご案内 [ちょーちょーちょーいい感じ]
「近江商人JINBLOG」主催の上原仁氏と私とで月に1度の割合で開催しているRTCカンファレンスですが、第12回目をまた開催します。RTCカンファレンスVol.12のテーマは「増税について」です。景気回復のために特別に設けられていた各種減税措置も今年来年で廃止となり、2005年12月16日の日経新聞によると、年収800万円の4人家族では、2006年、2007年はそれぞれ55,600円の実質増税となるそうです。そして、自営業の人たちも2007年2月、2008年2月の確定申告時に増税の影響を受けるとのこ... [Read More]

Tracked on May 17, 2006 at 11:20 AM

Comments

貧乏な勤労者としては,勤労者への増税は絶対反対です.フリーターの人などの中にも結構裕福な生活をしていらっしゃる方もいます.私などは,車は乗れればよいと100万の車を20年以上乗り続けるつもりです.不動産収入などのあるフリーターさんは,300万以上する車を,10年以内に買い換えようとしています.やはり消費に見合った増税をすべきだと思います.消費税率引き上げ反対!などの声を聞きますが,消費税率を引き上げれば,一番公平な増税になるのではないでしょうか.貧乏な勤労者は,安いものしか買いません.裕福な人は,食費一つとってもたぶん高いお肉,高いお野菜を買っていると思います.貧乏な勤労者に増税を課すぐらいだったら消費税率アップにした方がよいと思います.

Posted by: 貧乏な勤労者A | April 22, 2006 at 04:46 PM

増税が試算できるサイトで
連合は今回サイトも立ち上げたみたいですよ。
→http://think-tax.jp

人生ゲーム形式で面白かったですよ・・。

Posted by: もんた | April 22, 2006 at 06:39 PM

コメントありがとうございます。

貧乏な勤労者Aさん
確かに消費税は消費実態に対して「公平」ですよね。ただ、「弱者の味方」を自認する政党が反対してますけど。私も、増税が必要なら消費税ははずせないと思いますが、財政状態から考えれば、どれかひとつだけ選ぶという類の問題ではないとも思います。あれも必要なら、これも必要。これより先にあれ、といってばかりだと話が進まなくなりますからね。

もんたさん
これもシリアスゲーム、なんでしょうね。どうもきな臭い感じがしてしまいますけど。

Posted by: 山口 浩 | April 22, 2006 at 11:30 PM

サラリーマン増税の対案として,「事業者増税」というのはいかがだろうか.今,ミニバブルなんて言われるほど,企業の利益は増している.ただ,労働者へ配分されていないため,景気が良くなったと感じる人はほとんどいない.そこへ,さらに勤労者に増税したら,ニートが増えてしまう.事業者の利益に応じて増税してはどうだろう.

Posted by: ニート志望の貧乏な勤労者A | April 24, 2006 at 01:16 AM

ニート志望の貧乏な勤労者Aさん、コメントありがとうございます。
「事業者増税」というのは、法人税率の引き上げみたいなものをイメージされているのでしょうか。企業というのは、個人に比べてはるかに「節税」をやりやすいしくみになってますね。過半数の企業が赤字なのも、景気とは関係ない税金対策という要素があったりするわけですし、大企業なら国際的な節税対策も可能ですから、税率を上げたら税収が増える、と単純に計算するのは危険です。
私は前回のバブルのとき、自分自身の景気がいいとは少しも感じていませんでした。最盛期ですら。個人というのは、そういうものだと思います。
「勤労者に増税したらニートが増える」というのはなかなかユニークなご意見ですね。税金が高いから働かない、なんていう人がいるのかどうか、私にはちょっと想像がつきません。廃止されようとしている減税が行われたとき、ニートが減ったという話も聞きませんし。
ともあれ、「他をあたってくれ」というばかりでは事態の打開にはつながらないように私には思えます。

Posted by: 山口 浩 | April 24, 2006 at 03:33 AM

法人税率の引き上げ以外に,「節税」の盲点をつくような方法はないのかな。個人事業者や企業の節税は放置しておいて,簡単に増税できるわかりやすいところだけ増税するのはどうかなーと思うのです。

Posted by: 普通の貧乏な勤労者A | April 24, 2006 at 11:24 AM

普通の貧乏な勤労者Aさん
消費税はその「方法」のひとつですね。あとは法人事業税に導入された外形標準課税を強化するとか。
とはいえ、経済は全体がつながっています。個人の課税を強化して個人の可処分所得が減れば、長期的には消費も減っていって法人の所得を減らすという関係にあるわけで。あまり「あちらからとれ、いやこちらから」とやるのはあまり生産的ではないように思います。

Posted by: 山口 浩 | April 24, 2006 at 04:13 PM

増税しないでよい解決策はあるのでしょうか?あればそれが一番かな。

Posted by: 平凡な勤労者A | April 24, 2006 at 06:11 PM

行政サービスの水準低下を受け入れるしかないですね。これは必ずしも悪いとは限りません。無駄を極限まで省いた上で、政府にやらせていることを自分たちでやれば、減らせるところはかなりあると思います。けっこう負担はたいへんだと思いますが。

Posted by: 山口 浩 | April 24, 2006 at 08:09 PM

たとえば、所得税の累進課税方式って「●●万円から◎◎万円までなら△△%」って、階段状になってるでしょ。あれが、理系をかじった事のある自分には、どうにも不自然に感じられてガマンならないのです。
げんにドイツでは、最低税率と最高税率の間を「二次曲線」(y=(ax+b)x(←yは税額、xは課税対象となる所得))に沿って算定する方式だそうですから。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/merumaga/merumaga170930.htm

Posted by: guldeen | April 24, 2006 at 08:59 PM

guldeenさん、コメントありがとうございます。
ドイツの話、面白いですね。日本の場合、わかりやすくしようとしてああなっている要素があると思うんですが、ドイツの場合はわからないやつはわからないでいい、っていう発想なんでしょうか。パラメータにもよりますが、累進性がけっこうきつそうな印象ですね。
日本のような非連続性は、不満の種かどうか別として、租税回避行動につながりやすい歪みではあると思います。

Posted by: 山口 浩 | April 25, 2006 at 09:57 AM

[無駄を極限まで省いた上で、政府にやらせていることを自分たちでやれば]っていうと聞こえは良いんだけど,実はとっても危ないような気がします。民間の警備会社が警察になって警備するようになると,マフィアが横行しちゃうんじゃないかなー。郵便でも,民間の郵便局にとって不利益を被る郵便とかは抜き取っちゃうとか。で,届きませんけど,っていうと,盗難とか,天災とかを理由にしてうやむやになっちゃう場合とか,結構危険じゃないかなー。そのうち日本もマカオとかベネズエラとかのように,マフィアまがいの企業とかが支配するようになっちゃうかも。都心の公務員住宅をなくしたら,きっと田舎の貧乏人は役人にはならなくなるだろうし。お金を持っている企業が政府を動かすマフィア王国になっていく気配を感じる今日この頃。

Posted by: 明後日から来た勤労者B | April 26, 2006 at 03:17 PM

明後日から来た勤労者Bさん

>お金を持っている企業が政府を動かすマフィア王国になっていく気配を感じる今日この頃。

ならば日本はその程度の国、ということですから何やっても無駄ですね。
私はそうは思いませんので、できるところまで努力しようと思いますけど。

Posted by: 山口 浩 | April 26, 2006 at 11:41 PM

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