祝 日本デジタルゲーム学会(DiGRA Japan)設立
日本デジタルゲーム学会(DiGRA Japan)という学会が設立される。もうIGDAサイトはじめ各所に出ている話だが、自分用のメモとしてここにも書いておく。
英文名に「Japan」がついているのは、ヨーロッパを本拠とするDiGRAの日本支部的な位置づけということなんだろう。ゲームに関する学会といえば、日本シミュレーション&ゲーミング学会とか、関西ベースのゲーム学会とかがあるが、デジタルゲームに特化して、技術だけじゃなくてさまざまな側面からみてみようといったアプローチのものは、(少なくとも東京には)たぶんなかったと思う。ゲーム研究について、アカデミックな視点からのものを促進していくことは必要であり、この学会はそのためのプラットフォームとして意義があることと思う。などと形式ばったことを書いてもつまんないのでこのへんでやめとく。設立概要にこんなことが書いてあるので引用。
日本ではゲーム大国といわれながら、学術的な研究は国際的に大きく遅れを取っており、産業界と大学の連携なども不十分です。現在では日本はゲーム研究において国際的に立ち遅れ、孤立しています。我々は海外の研究者から多くの学ぶべきことがあるのに、学ぶことをせず、また海外へ発信すべき優れたゲーム文化があるのに、それを海外へ伝えることを怠っている状況にあります。
これは皮肉でもなんでもないのだが、この文章からは、日本のゲーム産業とかゲーム文化とかそういったものに対する危機感よりも、ゲーム研究に対する危機感のほうが強く伝わってくる。実際のところそうなんだろうと思う。ゲーム業界の人たちがんばれ、というより、ゲーム研究者しっかりしろ、ということなんだな、きっと。
設立総会は5月19日(金)に東京大学本郷キャンパスで開催される。東大の馬場教授の講演「ゲームアカデミズムの世界的状況~日本の遅れが招く危機」もあり。無料。ただし事前申し込み要。上記のIGDAサイトから申し込みできると思う。関心のある方はぜひ。
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