「Trendio」
ニュースの予測市場が開設された、という話。「Trendio」という。
もともとフランス語のサイトが2ヶ月ほど前にできたのだが、英語のサイトがこの5月初めに立ち上がった、ということらしい。むろん仮想通貨で、パフォーマンスに対してリアルのメリットがあるわけではない。説明にはこうある。
"On Trendio.com, you can bet on the popularity of politicians, sporting teams or events, ideas, stars, natural catastrophies, etc., in fact on any word that makes the headlines. The words are rated according to the number of times they appear in 3000 anglophone media web sites from around the world."
前にYahoo!がやってたな。サイトをみると、Tagの見せ方とかもどこかでみたような感じ。説明をみていると、どうも個人が他のところから市場のプログラムについてライセンスを受けて作ったものらしい。価格はどうやってついているかというと、
"The price is calculated based on how many times the word is quoted in 3000 online media sources."
だそうなので、ご本人も認めているが、一般的な意味での「市場」とはちがう。価格が需要と供給によってではなく、ニュースに登場した回数で決まるからだ。理屈の上からいえば、このような設計の場合、参加者同士の情報交換の度合いが相対的に低くなることになるだろう。また、価格に上限がないことはバブル発生の可能性を大きくする。この予測市場の場合、どの「証券」、つまりことばにしても最終的に消えていくだろうから、売り抜けが重要な戦略になってくるわけで、負のバブルも発生しやすくなると思う。全体として、価格の安定性が低くなるおそれがあるような気がする。あくまで印象だけど。
というか、そもそもその前に、市場として成立するほどの参加者を確保できるかが課題だな。ご関心の方はぜひ。
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