« なってみたいなよその職 | Main | 日本=クロアチア戦を予測市場はこうみる »

June 18, 2006

東大印トイレットペーパーの正しい活用法に関する一考察

東大マーク入りのトイレットペーパーについては、あちこちで取り上げられていたように思うので、知っている人も多いのではないかと思う。なので別に新しい情報ではないのだが、私はこれまで現物を見たことがなかった。たまたま東大に行く機会があったので、ふと思い立って探してみた。

Utokyo1
知っていても見たことがある人はそれほど多くないかもしれないので、まずは写真を。包み紙の下のほうに「東京大学」の文字がある。字をとりまく黄色いものは、イチョウの葉をモチーフにした古い東大のロゴマーク。ありがたや。「リサイクル」とあるが、これがミソだ。すなわちこのトイレットペーパーは、プリントやテストその他、東大で日々生み出される膨大な量の廃紙をリサイクルして作られたものなのだ。一応念のためだが、トイレットペーパー自体を東大で作っているわけではなく、廃紙を専門業者がトイレットペーパーに仕立てている、というもの。

Utokyo2
これも一応念のためだが、東大マークが印刷されているのは包装紙のみで、中のトイレットペーパーは無地だ。左がその証拠写真。上の写真ともども、「現地」で撮影したものだ。まあトイレットペーパーに模様を印刷していたらコストが高くつくだろうし、だいいち東大マークの紙で当該箇所をふくなど考えるだけでもおそれおおいから、当然といえば当然だろう。

ここからが本題。このトイレットペーパーは、東大のトイレで使われているものだが、外部には販売されていない。東大は独法化してから経営面でもいろいろがんばっていて、ネーム入りグッズを販売する店舗を経営していたりするのだが、その店舗でもこのトイレットペーパーは扱っていなかった。

なんともったいない。

この東大印のトイレットペーパーこそ、東大が外部に販売すべきものの筆頭、ではないか。考えてみてほしい。いくら廃紙を使うからといって、学内向けの小ロット生産では、東大印のトイレットペーパーは市販のものより高くつく可能性が高い(そうでなかったとしても問題の本質は変わらない。後記)。しかし東大生にとっては何のありがたみもない(環境にやさしいとかその程度)このトイレットペーパーも、一歩外部に出れば「あの東大のマーク」のトイレットペーパーとしてありがたがられること請け合いだ。ターゲット顧客はいうまでもない。受験生のいる家庭だ。東大をめざす受験生やその家庭の人々にとって、東大につながるものなら何だってありがたいだろう。東大マークがついているトイレットペーパーなら、普通のトイレットペーパーより多少高くても買いたくなるはずだ。つまり東大印のトイレットペーパーは外部販売用に回して、学内では普通のトイレットペーパーを使うのが正しい使い分けということになる。

このトイレットペーパーのさらなるウリは、東大で使われた紙のリサイクルだということだ。もしかしたら合格した東大生の答案用紙だったかもしれない紙、あの名物教授の論文だったかもしれない紙が生まれ変わって今自分の手の中にある。それで当該部分をふくことで、「ご利益」が少しでもつくかもしれない。少なくとも「運」はつくはずだ(!)。なんとありがたいことではないか。

もしできるなら、製造工程にも少し東大をかませるといい。たとえば東大生のアルバイトを使うなどしたらどうか。コストが許すなら包装紙に製造にかかわった東大生の写真なども入れたりして(「私が作りました」みたいな。産直かよ)。楽天あたりでネット通販すれば全国どこからでも買える。BtoBなら学習塾に売るのも有望だ(絶対欲しがると思うな)。外部販売するには原料となる廃紙が足りないなら、他から廃紙を集めてもいい。「東大廃紙50%配合」と謳えばいいのだ。「100%使用」は当然ながらプレミアムをとる。東大のネームバリューにレバレッジをかけることで、リサイクルビジネスを振興できるわけだ。とにかく、学内だけで使うのはもったいないぞ。

|

« なってみたいなよその職 | Main | 日本=クロアチア戦を予測市場はこうみる »

Comments

東京大学120周年展の時に作ったこのトイレットぺーぺーの紹介では「東京大学の機密文章を使って作りました」と書いてありました。

機密文章を大きなコンビーフの缶詰みたいな形に圧縮して(すごく堅くて重かったです)それを再生工場に持って行って…というストーリーでした。

Posted by: padus | June 18, 2006 10:53 AM

記念に持って帰るのはどうもお目こぼしになってるみたいです。そんな人は一部の物好きだと思ってたのですが、需要はそれなりにあるみたいですが、あんまり売れると、トイレットペーパーをリサイクル生産しておきながら外部からペーパーを購入するという事態になってしまうのを微妙に嫌ってるんでしょうか。

Posted by: age | June 18, 2006 12:29 PM

コメントありがとうございます。

padusさん
機密文書ですか。包み紙には試験用紙その他東大で使われた紙をどうのこうの、といった説明があったような記憶があります。要するに、シュレッダーにかけたもの、ということなんですかね。

ageさん
「お目こぼし」なんてとんでもない!立派な窃盗罪です。一応東大ショップ(名前知りません)で聞いてみましたが「持っていくのは勘弁してくれ」とのことでした。私はむしろ学内使用分は「外部から購入」して、東大印は外部販売するほうが理にかなっていると思います。東大のネームバリューは、独法化したとはいえ、いってみれば「国民の財産」であり、有効に活用するのが東大の責務だと思うからです。

Posted by: 山口 浩 | June 18, 2006 07:49 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 東大印トイレットペーパーの正しい活用法に関する一考察:

« なってみたいなよその職 | Main | 日本=クロアチア戦を予測市場はこうみる »