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June 07, 2006

早稲田大学のおおくまさん

早稲田大学にマスコットキャラクターがいる、ということを初めて知った。「衝撃の出会い」は昨日。大隈会館の1階を歩いていたときだった。

おおきなくま。つまり「おおくま」さんだ。

Ohkuma

これがその「おおくま」さん。正式名称は「WASEDA BEAR」という。調べたらちゃんとWikipediaに出ていて、なんとあの弘兼憲史作、らしい。早稲田大学創立125周年記念マスコットキャラクターとして作られたそうな。弘兼憲史は早大卒だからなんだろうが、それにしても弘兼のイメージとやや、というかかなり、ずれた印象があるのは否めない。まあ、島耕作というわけにもいかんのだろうが。

いやそれよりもやはり、早稲田大学→大隈重信→おおくま→おおきなくま、というあまりにもベタでかつゆるい思考の流れ(そうとしか考えられないのだが他にありうるのだろうか)はいったい。早稲田大学サイトの子供向けページ(こういうページがあるというのも考えてみればすごい)でも壁紙デザインなどで使われており、これはもちろんわかるのだが、この巨大マスコットは高さ2m近い。125周年という記念すべきタイミングではあったにせよ、いったいどんな「情熱」が早大をこのマスコットの製作に走らせたのだろうか。125周年事業のページをみても、オリジナルキャラクターの製作に関する情報はみられないのだ。ぜひ関係者の方のお話を聞いてみたい気がする。

受けるキャラクターには「物語」がある、と業界の専門家に聞いた。このおおくま氏、いやもといWASEDA BEAR氏にはどんな「物語」があるのだろう。やはり佐賀出身、なのだろうか。若かりし大隈氏が佐賀の山奥での熊狩りの際に逃がしてやった小熊が意気に感じて大隈の下にはせ参じ尊皇攘夷から倒幕運動、さらには明治新政府の設立に奔走し、さらに大隈下野に伴って官を辞し早稲田大学設立に貢献した、なんて背景があったりするのだろうか。それともペルーから密航して高田馬場駅の落とし物預かり所近くで皮のスーツケースに座っていたところへやってきた大隈夫妻に拾われ苦学の末に早大で熊として初の博士号を取得した、とか。はたまた大隈少年が子供のころに近くの「百町歩の森」でいっしょに遊んだ熊のぬいぐるみ、とか。いやいや私ごときの貧弱な想像力を絶する一大物語があるにちがいない。

しかしそれにしても、このおおくま氏は大きい。人だって中に入れそうだ。…ま、まさか!?

早稲田大学といえば、もう数十年にもわたって、人型ロボット研究の中心地となっている。「早稲田大学ヒューマノイド研究所」という機関があって、つい最近も人間を乗せた二足歩行ロボットの階段昇降に成功した、というニュースが流れたばかり。そういえば、「鉄腕アトム」も高田馬場で生まれたのだった。ひょっとするとこのおおくま氏、大隈精神を後世に伝えるために早大が総力を挙げてひそかに開発中の新型の人型(熊型?)二足歩行ロボットのプロトタイプ、だったりして!?学内を歩き回ってだらけている学生を見つけると「ちゃんと勉強しないとだめじゃないか」としかってくれる。「でも勉強がわからないんだ」とぼやくと「しかたないなぁもう」とおなかのポケットからひみつ道具を出して…あれ?ちがうロボットになっちゃった。

…妄想が走りすぎた。このへんでやめとく。おあとがよろしいようで。

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Comments

こんにちは。写真の「彼」かどうかわかりませんが、10数年前大学アメフト試合を見に行ったとき、大きな熊の着ぐるみ君が応援に参加していました。応援部所属だったのかなあ。当然みんなつっこんでました「おおくまかよ!」

Posted by: いずみん | June 07, 2006 05:53 PM

いずみんさん、コメントありがとうございます。
2007年の125周年記念事業の一環のようなので、十数年前の方は別熊なんでしょうね。でもひょっとしたら「おおくま氏」の父君なのかも。

Posted by: 山口 浩 | June 08, 2006 07:03 PM

私が知っているころの大隈講堂は,地下はがらくただらけで,いかにもつぶれそうな講堂でした。改築の話は聞いていましたが,最近立ち寄ったことがなく,写真を見て,きっと改築されてきれいになったのだろうなと思いました。

慶応村は幼稚舎からあって,小さな子どものころから村民を育てることができる,だけど早稲田村にはそれがないから,早稲田村の村長さんは,ネット上で早稲田村の子どもたちを育てようとしているんじゃないかなーと思います。

Posted by: 早稲田村のもと村民ことマグマ | June 12, 2006 04:55 PM

早稲田村のもと村民ことマグマさん、コメントありがとうございます。
念のためですが、おおくま氏のオフィスは大隈講堂ではなく大隈会館の1階ロビーです。
御説によりますれば、おおくま氏は早稲田大学の次世代を担うお子様方をリクルートするという大役を担っている、ということでしょうか。なるほど。ひょっとしたら諸国を漫遊して、大隈精神を子供たちに説いているのかもしれませんね。

Posted by: 山口 浩 | June 12, 2006 11:41 PM

 おおくま氏のオフィスは大隈会館の1階ロビーの方でしたか。あちらは以前より新しかったですね。
 ところで,大隈講堂の近くに,早稲田案内所があったと思いますが,おおくま氏の分身ミニチュア版キーホルダーとはかは販売していないのでしょうか。分身になって,諸国のお子様方のランドセルにくっつけば,山越え谷越えして説いて回らずとも,大隈精神を子供たちに伝えやすくなると思うのだけど。

Posted by: 早稲田村もと村民のアライグマ | June 13, 2006 07:55 PM

早稲田村もと村民のアライグマさん
キーホルダーがあったかどうかはわかりません。確かにリクルートのためのキャラクターなら、そういう展開はありですよね。卒業生の方の企業とかで企画してはいかがかと。

Posted by: 山口 浩 | June 14, 2006 12:02 AM

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