3年1組 山口浩くんの通信表
このサイトには時折「4年1組 山口 浩」くんなる人物の文章が載ることがある(初めて登場したときは「3年1組」だったが1年進級した)。この人物が書く「大人にいいたいこと」シリーズはひそかにけっこう人気があって、よく人から「楽しみにしている」とか「早くまた書いてくれ」とかいわれる(こういわれるのはこのシリーズだけだ)のだが、同時に「あんな小学生いないよね」というご感想もいただく。実際のところ、この年齢当時の自分がどんな小学生だったのか、自分でもあまり記憶がない。
と思っていたら、思わぬものからその片鱗をたどることができた、という話。きわめてパーソナルな話なので、ふつうの人にはぜんぜん面白くないはず。あらかじめおことわりしておく。
で、その「思わぬもの」とは当時の私の通信表。いわゆる「通信簿」というやつだ。実家で片付けをしていて見つかったから、と返されたもの。3年生当時のものを見てみる(4年生のときのもあるのだが、実際の私は「4年2組」だったので)。
で、「3年1組 山口 浩」くんの通信表だが。
成績は、どうということもない、きわめて平凡なものなので、書くまでもない。せいぜい、鉄棒と水泳が苦手で体育がいつも「2」だったぐらいか。問題は所見欄だ。
まずは「学習の記録」。順に1学期から3学期まで。
・理解をよくする。テスト、発表など早のみこみをしてまちがうことが多い。
・理科に興味をもち、本などからの知識が豊か。落着いて考える習慣を身につけると良い。
・理解が速い。テストなどもう一度見なおすよう習慣づけたい。
要するに「うっかり八兵衛」(リンク)の路線、ということだ。1学期から3学期まで、これだけしつこく書かれているということは、相当落ち着きがなかったのだろう。しかしこれだけでは終わらない。続いて「行動の記録」。これも順に1学期から3学期まで。
・落着いた態度と注意力が望まれる。無駄話が多い。
・隣の者とつっつき合いをしたりおしゃべりをしたりすることが多い。
・落着きが乏しく教室内をよくかけまわる。発言の時よくまとめることが望まれます。
…もはや救いがたいな。「かけまわる」っていったいどんな生徒だったんだ?ここまで書くかという感じもするが、学期が進むにつれ表現がきつくなっているところからみて、先生もきっとキレかかっていたのだろう。いまさらながらなんとも申し訳ない。実は、1年生のときからずっと通信表には「落ち着きがない」と書かれ続けてきたことが今回わかった。毎年ちがう担任が判で押したように同じ評価をしていたのだ。筋金入りというか何というか。
…というか、これは今もまったく変わっていない。相変わらず毎日あたふた、じたばたしている。忘れ物も日常茶飯事。発言もまとまりがなく。まったくこの当時のままだ。人間、なんと成長しないものか。ま、それでも、自分が「昔のまま」であるというのは、なぜかちょっとうれしくもあったりするな。なんだか妙な気分。
※2006/8/20追記
あと、子供が落ち着きがなくてとお嘆きの向きには、「まあ大目にみてやってください」とも。こう書かれた私も一応それなりに社会生活を営んでいるわけだし、まあなんとかなるんじゃないかな、と無責任に言ってみたり。
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