State of Play IV: 今年はNYとシンガポールで
ネット上の仮想空間における法とか規制とか、そういったあたりを議論する「State of Play Conference」。今年はニューヨークとシンガポールの2箇所でやるらしい。
「らしい」というのはこうだ。オフィシャルサイトには、2つのカンファレンスの名が出ている。ひとつは「State of Play New York: Education and Virtual Worlds, Oct. 12-13, 2006」、もうひとつは「State of Play IV Asia: Building the Global Metaverse, Jan. 7-9, 2007」。なのだが、なぜか後者の情報しか出ていないみたい。前者のほうが先にやるのに。
前者のほうは教育がらみ、なんだろう。教育関係はいろいろ動きもあるし、行けばいろいろ話が聞けそうだな。もう近いはずなんだけど、どうなってるんだろうか。
後者のほうの説明をみてみる。シンガポールで開催されるのは、Nanyang Technological Universityが共催になってるせい。目的は「to engage in a lively discussion about the unique regulatory and cross-cultural challenges posed by the growth of transnational virtual worlds」と。なんかいろいろあれやこれやと思い浮かぶ。
要するに、この分野におけるアジア地域のプレゼンスが急速に上がっている、ということだ。説明文にはいろいろな国の名が挙がっている。韓国、中国、そしてインドもあなどれない。タイ、マレーシア、フィリピン。…あれ、日本が挙がっていない!?
これは由々しき事態ではないか。いくらオンラインゲーム後発とかいっても、今じゃけっこうそれなりの規模なわけだし(特に金額からいったら)、オンラインゲームだけじゃなくてSNSとかその他の「仮想世界」やポイントプログラム経済の発達ぶりなんかを見ても、世界的に無視されるような状況じゃないはずだ。
これはひとえに、情報発信の不足が原因とみた。個人的にはごめんなさいなわけだが、このままではいかん。GLOCOMの人とかも、この分野での英語の情報発信にはぜひもう少しがんばって取り組んでいただきたい。
ともあれ参加せねば。でもどっちの日程も予定が入ってるぞ。なんとかできるだろうか。うむむ。しかし、もし首尾よく参加できても、1人ではたぶん、数で負ける。というわけで、ご興味の方はぜひ。特に法学とか社会学とか関係の方には面白いのでは。9月1日にさらに詳細な情報が出るらしいので、要チェック!
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Comments
GLOCOMの人とDiGRAjの人の近所にいる者です。
なぜシンガポールのアナウンスが先に出るのかと言うと、内容が違うからでしょう。NYで開かれるのは1泊の研究集会で、シンガポールで開かれるのは年次大会です。NYはロースクールの研究者によるワークショップ、シンガポールは招待メンバーを迎えての討議が中心になると思われます。
予告ゲストにはGLOCOMの人がインタビュー(http://www.glocom.ac.jp/j/chijo/107/index.html)したGameStudy.orgの関係者とか、Chinese Gold FarmerのビデオをYouTubeで公開した人(http://psychodoc.eek.jp/diary/?date=20060325)とかいますね。ウェブ発信している人を呼んでいるという印象があります。
Posted by: s-yamane | August 28, 2006 12:23 AM
s-yamaneさん、コメントありがとうございます。
なるほど。私、情報に追いついてないですね。ぜひまた教えてください。
Posted by: 山口 浩 | August 28, 2006 12:43 AM
State of Play IV (Singapore)が日程変更。詳細は未定です。
The State of Play IV Conference, originally scheduled to be held January 7-9, 2007, will be postponed to a new date in the spring semester 2007. We expect to announce a new date and other details shortly. We are using the additional planning time to secure new sponsors, and to work out the logistics of taking this conference to the international level.
http://www.nyls.edu/pages/3367.asp
インターナショナルレベルの大会運営って大変そうですね。しかしものすごいプログラムになっているな...。
Posted by: s-yamane | December 01, 2006 02:30 AM
s-yamaneさん、お知らせありがとうございます。
財政的にいろいろ、という話は聞いていましたが、とうとうリスケになってしまったわけですね。
残念。いつごろになるんだろう。行けるタイミングだといいんですが。
Posted by: 山口 浩 | December 01, 2006 06:36 PM