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October 12, 2006

「Creative Commons」または「CC」から「クリコモ」ヘ

先日、クリエイティブ・コモンズのセミナーに行ってきた。国内でのCCをめぐる状況が少しずつ進展しているようで何よりだが、本筋とあまり関係ないところで、ある変化に気づいた。

「クリコモ」だ。

「クリコモ」。いうまでもなく、「クリエイティブ・コモンズ」の省略形だ。CCウォッチャーというわけでもない私には、この言い方は初耳だったが、特段の説明なく使われていたところをみると、かなりの確率でCCシンパであろうこのセミナーの参加者たちにはすでに浸透している、ということなのかもしれない。公式サイトをざっと見渡したところでは、この表現は見当たらない。略称としては「CC」あたりが使われているようだ。まあ、ちょっとくだけた言い方ではあるだろう。

別に悪いといっているのではない。むしろ喜ぶべきだろう。クリエイティブ・コモンズが、やっと「日常語」になったのだから。

私たちは日常会話で、省略したことばをよく使う。許容範囲は3文字、最高でも4文字だ。雑誌なんかをみると、そうしたことばがあふれている。銀ブラ(これは古いね)。アキバ。アニメ。ラノベ。代ゼミ。東大。京大。早大。日大。駒大(この類は多すぎるので以下省略)。デジカメ。パソコン。イケメン。ツンデレ。エロかわ。デパ地下。キャバクラ。セクハラ。パワハラ。アカハラ。ヤフオク。最近買収が話題になった「ようつべ」なんかもこの類に入るだろうか。特に女性誌はこの種のことばの牙城で、コーデ。カーデ。ワンピ。テク。コスメ。キャミ。恋バナ。コラボ。トート。ファンデ。制アレ(知ってる?)など無数に。

略称がつくことで、記憶に残る。イメージがわく。そして「日常」になる。逆にいえば、「日常語」になるために、略語が必要だったわけだ。「クリコモ」は「デパ地下」より敷居が高いかもしれないが、同じくらい重要かもしれない。「恋バナ」より面白くないかもしれないが、同じくらい参考にはなるかもしれない。多くの人にとっては、「クリコモ」はもっぱら利用するだけのものかもしれないが、「クリコモ」をかっこいいと思う価値観、「クリコモ」についてよく知っていることをかっこいいと思う価値観が世間に醸成されれば、それは悪いことではないと思う。

知っている人は知ってると思うが、CCライセンスにはいくつか種類がある。それによって許諾の内容がちがうわけだ。ちなみに本サイトのコンテンツは「帰属 - 非営利 - 派生禁止 2.1 日本」としている。別にCCだからといって、著作権すべて放棄というわけではないから、なんでも勝手に使えるというわけではない。こういうあたりの話も、まず「クリコモ」を知るところから始めなければ。

というわけで、「クリコモ」を今後ともよろしく、と勝手に広告しておく。

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(テメーのやっていることが「クリエイティブ」かどうかは措いておくとして)Creative Commons(クリエイティブ・コモンズ)の考え方には賛同している。 なので、このサイトでもさりげなく(?)アピールしたり(右サイドバーの下ですね)、関連するニュースなどは見るようにしていたのだが、先日こんな記事がありました。 「H-Yamaguchi.net: 「Creative Commons」または「...... [Read More]

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