« 最悪の教育 | Main | 「リアルオプションと経営戦略」 »

November 11, 2006

ナンバー・ポータビリティの予測市場、参加者募集

去る10月23日に始まったナンバー・ポータビリティのサービスの影響に関連して、各社の契約数の推移について予測する予測市場を作ってみた。興味のある方の参加をお願いしたい。

実はこれ、某社でのテスト用にinklingのサービスを使って開設したものだが、一般に開放する設定としたので、ご案内する次第。したがって既に数人の参加者が取引を始めている。12月末まで開設している予定。

トップ画面は以下の通り。トップ画面の右上に「sign up」というリンクがあるので、初めての方はそちらから。クリックすると「enter your e-mail address:」と出るので、そこのアドレスを入れて横の「send」を押すと、そのアドレスにメールが届いてアカウント登録ができるという、おなじみのしくみ。

Inklingtop

作った予測市場は「MNP、各社の契約数は?」というタイトルがついている。社団法人電気通信事業者協会(TCA)の調べによれば、2006年9月末時点で、日本の携帯電話の契約数は合計93,812,400だった。これを前提とし、参加者は、2006年12月末時点の各社の契約数合計(2007年1月発表予定)は、9月末時点からどれだけ増減しているかを予測する。価格の初期値は100。12月末時点で、9月末時点と契約数が変わらない場合を価格100とし、契約数の変化1万が価格1に対応するものとする。つまり、12月末時点で、A社の契約数が9月末より10万増えているとしたら、価格は10上がって110となる。逆に、10万減っているとしたら、価格は10下がって90となる、としてみた。どこかの会社が契約数を100万落とせば価格が0となってしまうが、12月末までだとそこまではいかないのではないかという読み。

inklingのサービスはまだ荒削りで、いろいろ言いたいことはあるが、それなりに使える。基本的にはダブル・オークションではなくマーケット・メーカー方式。自動化されているが、価格設定のアルゴリズムはわからない。今照会中(このあたりが一番不満)。空売りは可能だが、空売りすると、使えるキャッシュの額に制約を受けるようだ。

Inklingstocks

銘柄は、4つ設定した。NTTドコモ、KDDI(auとツーカー)、ソフトバンクの3社に、「ALL」、つまり3社合計の4つ。「ALL」を入れたのは、携帯電話全体の契約数の変化の影響を考慮するためと、市場のredundancyを確保するため。3社の株がどれもオーバープライスの場合に、それらを売って「ALL」を買うというちょっとした裁定取引っぽいのもできるのではと。

Inklinfntt

その中で、たとえばNTTドコモをクリックするとこう。私もテストの際に参加したので、今-10株保有、つまり空売りをしていると表示されている。この時点での価格は99.00。ここで3つの選択肢がある。今後価格が上がる、つまり今は低いと思うなら「Greater than XXXX」、今後下がると思うなら「Less than XXX」のリンクを押すと取引の画面に入る。「Equal to XXX」を押すと、「別の銘柄を取引せよ」と指示される。

Inklingtrade

「Less than XXX」を選ぶとこう。4つの選択肢がある。売却する株数を50、20、5、それから自由設定の中から選ぶ。そのあと「confirm trade」を押すと次の画面へ。

Inklingexecute

1株売却することを選ぶとこう。確認メッセージとか。「execute order」で取引確定。

Inklingchart

現時点での価格と取引量のグラフ。TCAからはすでに10月末時点の数字が公表されていて、それからすると、まだKDDIは割安、といったところだろうか。契約数が20万増えてるから今時点で120あってもおかしくないわけで。

書き忘れたが、この市場について、なんらかの報酬が用意される、ということはない。誤解なきよう。

|

« 最悪の教育 | Main | 「リアルオプションと経営戦略」 »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ナンバー・ポータビリティの予測市場、参加者募集:

» [予測市場]ちょっと裁定取引をやってみる [仮説の綿飴]
山口先生がナンバーポータビリティー市場の予測市場への参加者を募っているので、私も参加してみることにしました。市場の設定は、2006年9月末の各社の契約者数をベースに、その時点を100として1万人契約者が増減したら価格が1増減するという物です。各社の銘柄とは別に「AL... [Read More]

Tracked on November 23, 2006 05:15 PM

« 最悪の教育 | Main | 「リアルオプションと経営戦略」 »