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東京でオリンピックをやるなら

ちょっと前のことになるが、日本でのオリンピック候補地が東京に決まってしまった。まあまだ候補地なわけで、実際に東京でやると決まったわけではないが、万が一ということもある。長く任にある知事が金のかかる事業をやりたがるのは他の道府県でもあるし、東京でも前の前の人がそうだったが、今の人もどうもそうらしい。

で、ひとつ提案なのだが。

手短にいく。もし東京でオリンピックをやるようなことになったとしたら、事業はぜひプロジェクトファイナンスでやってもらいたい。オリンピック関連事業からの収入のみを返済原資とし、東京都の会計からリスクもリターンも切り離していただきたい。知事は国の資金にも頼るようなことを言っていたようだが、もしそうなるなら、国もプロジェクトファイナンスで調達していただくといい。でもって、金融機関だけでなく、広く一般からも資金を集めると。波及効果も、なんとかがんばって計測しよう。「経済効果」分析が大好きな某シンクタンクあたりに頼むとかなりふっかけられそうだから、もう少し手堅いところにも頼んで。実際に調査して、税収増分の一部をリターンに入れればいい。

東京都にしても、国にしても、財政状況に余裕はない。成長率もかつてほど高くない。いまさら高度成長期のまねごとをされてはかなわない。損失を出せば、それはすべて都民への、あるいは国民全体へのつけとなるのだ。多少スポーツ施設は改善するかもしれないけど、多少道路とかもよくなるかもしれないけど、そのために大借金を背負わされるのはごめんだ。もちろん、1984年のロサンゼルスオリンピックみたいに大もうけするチャンスだってありえなくはないだろうが、そういうチャンスより安定を求めるのが自治体として健全な姿だろう。

プロファイ業界にはあまり詳しくないが、オリンピック関連事業すべてをプロジェクトファイナンスでまかなうなら、世界最大規模になるのではないかと想像する。いろいろなスキームが組めるはずだ。金融機関の関係者の皆さんには垂涎ものの案件なのではないかと思うがどうだろう。

そのうえでだが、石原都知事はじめ、オリンピック招致を推進した人は、ぜひこのプロファイ債に私財を相当額投じていただきたい。都知事はお金持ちだろうから、文字通り「相当」の額を。他の人もその状況に応じてそれなりの額を。なんなら、賞与とか退職金を債券で払うという発想もあっていい。とにかく、推進した方々には、リスクをとっていただこう。いっしょにリターンもとるわけなので、もちろんフェア。自ら実現に奔走し、成功を確信しているであろう推進派の皆さんにはむしろ安い買い物のはずだ。

まじめな話、公共事業の中にはかなりのリスクを伴うものがけっこうある。これまではそれを、自治体の信用を使ったいわばコーポレートファイナンスで調達してきたわけだ。しかし、自治体だって必ずしも磐石ではない。どこまでもリスクを負担できるなんてわけがないし、すべきでもない。とすれば、自治体にだってプロジェクトファイナンス的発想は必要なはずだ。大規模なプロジェクトで実施すれば、一気に普及して公的機関のプロファイ市場ができあがるかもしれない。オリンピックだったら、「応援ファンド」的な資金だって集まるだろうし、波及効果も比較的計測しやすそうだから、うってつけなのではないかと思う。

金融機関の皆さん、ぜひ企画書を練って、都庁へ。

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Tracked on November 17, 2006 at 11:33 AM

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