企業活動の5段階説…?
あくまでもネタ。マズローの欲求5段階説、というものがある。センター入試にも出るほどだそうだからあえて書くまでもないほど有名な「スタンダード」だが、念のためのメモとして書いておくと、人間の欲求には(1)生理的欲求、(2)安全の欲求、(3)親和の欲求、(4)自我の欲求、(5)自己実現の欲求の5段階なるものがあって、ある段階の欲求が満たされると、1つ上の欲求があらわれる、みたいな階層構造になっているというやつだ。
ぼーっとしてたら、企業の事業活動にもそれに似た段階みたいなものがあるんじゃないか、と思いついた。企業活動の5段階説、というわけだ。もちろん理論的根拠などない。他に似たような、あるいはもっとちゃんとした考えをした人がいるかもしれないが、そのへんも特段リサーチとかしていない。しつこいようだがあくまでもネタということで。
欲求5段階説になぞらえて、とりあえず、企業活動の5段階をこんなふうに考えてみる。
(1)「生存」のための企業活動
とりあえず、企業として生き残らなければならない。企業存続のために最低限必要なキャッシュフローを生み出すことが生存の条件だろう。資金の循環がきちんとできなければ、企業として生き残る道はない。人間の生存に食料や水が必要なように、企業の生存にはキャッシュフローが必要だ。本業が何だとか、社訓がどうとかなんていってられない。この段階は、欲求の5段階と同じだ。どんな企業でもまず生存しなければならないわけだから、まあ異存ないのではないだろうか。
(2)「成長」のための企業活動
欲求5段階説だと第2段階は安全欲求だが、企業の場合どうだろう。ここで「安全」というのもあまりぴんとこない。企業ってのはそもそもリスクをとるためのしくみなんだし。というわけで、とりあえず生存が確保できる状況になったら、次に企業は成長を志向する、なんてのはどうだろうか。利潤動機や資本の論理が求めるままに、より多く、もっと大きく。
(3)「安全」のための企業活動
成長がある程度までいって初めて、次に企業は「安全」を求めるのではないか。企業にとっての「安全」とは、危機管理のようなものだろうか。安全のための対応をきちんとする、保険を契約するなどだ。衣食足りてリスクマネジメントを知る、てなわけだ。変な話、レストランなんかでも、小さい店は調理人とレジ係が同じ人だったりする。衛生面からすると非常によろしくないわけだが、人がいなければしかたがない。しかしある程度大きくなれば、フロア担当の職員を置くことができるようになる。欲求5段階説だと第3段階は親和欲求だが、企業の場合必ずしも仲良くしないといけないというものでもないし、この段階ではないように思う。なんとなくだけど。
(4)「協力」のための企業活動
安全も満たされると、そろそろ「業界」なんてものを意識するようになるかもしれない。社会的な発言力を意識して、個社としてではなく、「業界」というやや公共性を帯びたものを指向するわけだ。そうなると、他社とも協力しなくちゃいけない。業界標準を作って外国勢と対抗しようとか、消費者団体との関係改善のために社会貢献をする、なんていうのもこの仲間になろうか。欲求5段階説だと第4段階は自我欲求だが、こんなことをしてると他者からも認められるようになるかもしれないし、少し似てるかも。
(5)「名誉」のための企業活動
で、最後に来るのが名誉。名誉というと「自我欲求」欲求5段階説だと第5段階は自己実現欲求だが、自社の能力を発揮して創造的な活動をして成長を追求しないとそもそもこの段階には来られないのではないかと思うので、こうしてみた。
さて、仮にこういうのがあるとして、これで何がいえるんだろうか?それを先に考えろよ、と自分につっこみたくなるが、たとえば、下の段階を飛ばして上の段階の企業活動をやろうとすると無理が出る、なんてのはどうだろうか。キャッシュフローが充分でないうちに無理に拡大すると黒字倒産する。成長力のないうちに安全性ばかり気にすると伸びない。リスクマネジメントを無視したまま政治活動にのめりこんだりすると、社長が逮捕される。業界としてある程度まとまりがないと、社会的な地位を高めていくことは難しい。とか。いかにも屁理屈だが、まあネタだしご勘弁いただいて。あまりボロを出さないうちに切り上げておく。
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