「日本も昔は米国から金を借りていたから、その名残で今も軍事基地がある」
全国1千万人(?)の日下ファンの皆さん、またまたクリーンヒットだ。これは必読。
「現実主義に目覚めよ!日本」の第52回「世界一の債権国、日本に味方はいない」
ぜひ本文をお読みいただきたい。印象深いところを引用しておく。
ずっと金を借りている国では、やがてどこかの国の軍隊が軍事基地を持つことになる。日本も昔は米国から金を借りていたから、その名残で今も軍事基地がある。 本来なら、今は米国に金を貸しているのだから、「帰れ」と言えばいい。そして「ちゃんと返済するかどうか心配だ」といって、逆に日本が米国に軍隊を駐留させていいのだ。 そんなことは国際関係論のイロハの「イ」である。だが日本でそれを言っても、だれも賛同しない。ワシントンで言えば、「それはそうだ」と賛同してもらえる。
衝撃の事実!いやこれは目からウロコが落ちるね。確かに、「日本でそれを言っても、だれも賛同しない」だろうな。でも「ワシントン」は「日本軍」の米国駐留に「賛同」しているそうだ。だったらイギリス軍も中国軍も、アラブ諸国の軍も駐留させることになるんだろう。生保やら年金やらといった民間の保有者もいっぱいいるわけだが、彼らも債権保全のために「傭兵」でも駐留させたりするんだろうか。私も米国債を買って、「駐留させろ」と言ってみようかな。ついでにもう1箇所。
日本は今、世界中に一番たくさん貸している国である。それは、世界で一番立場が弱い国ということだ。世界中から「日本が負けて借金がパーになってほしい」と思われている。 中国の側について日本に宣戦布告して、中国が勝ったら自分たちも戦勝国だと乗り込んで来て日本から財産をぶんどる。それが国際常識である。これからの日本について考えるなら、現在のそうした状況を大前提としなければいけない。
ここでは引用していないが、本文で使われている例がどれも第一次大戦期のものなのが興味深い。最近その時期について何か調べものをされたのだろうか。浅学非才の私は「国際関係論のイロハの『イ』」も「国際常識」も知らないので、たいへん勉強になった。なんたって他じゃこんなこと読めないからね。人間、新しいことを学ぶのは実に気持ちがいい。今度はぜひ現代の、相互依存関係が高度に進んだ世界について調べものをした後に書かれたコラムも読んでみたいと思う。ついでながら、「ワシントン」の誰がどういう意味で「賛同」したのかもぜひ聞きたい。
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Comments
あははは
Posted by: a | March 09, 2007 06:34 PM
aさん、コメントありがとうございます。
いや笑いごとじゃありませんよ。「世界中から『日本が負けて借金がパーになってほしい』と思われている」そうですから。海外旅行に行くときは気をつけましょう。
Posted by: 山口 浩 | March 10, 2007 12:04 PM