「Virtual Worlds 2007」に出てみた
「Virtual Worlds 2007」なるカンファレンスが開かれるという話については以前に書いたとおりだが、出席してみた。
時間がないのでメモ程度だが、書いておく。
ある程度想像はしていたが、想像以上に盛り上がっていた。出席者は600人。主催者側も意図していなかった盛況ぶりで、用意した会場ではまったく収まらず、食事用スペースにスクリーンを用意して中継していた。
開催地がニューヨークというのがポイント。想定通りなんだろう、広告業界とかコンサル業界の人とかがけっこう多かった。西海岸でやってればあまり見なかったであろうボタンダウン組の皆さんが大挙して押し寄せている。ゲーム業界の方はあまり見かけなかったように思う。大企業がセカンドライフでいろいろやるようになってきているわけだが、特にIBMが動いたのは、今後の広がりを感じさせたからか、インパクトが大きかったようだ。
彼らにとって、仮想世界とは広告メディアであり、共同作業のためのツールであり。このあたりの見方については、ゲーム業界の方々はぜひ知っておいたほうがいいと思う。数年前から「ゲームがゲーム以上の存在になる」といい続けていたわけだが、ビジネス活動のレベルで動きが加速しているように思われる。
ただ、どうも水と油めいたものを感じる部分も多少なりとある。セッションの中に仮想世界投資のROIは?みたいな話があった。最近は広告業界でもROIをいうのが普通になったからなんだろうが、この分野で、しかも今の段階でROIみたいな話が出てくること自体、はぁ?な感じ。(関係ないが、今回知った話。広告業界ではウェブサイトへのアクセスが増えたとかそういう類のものをROIの一部としてとらえるらしい。私は一応「ファイナンスの人」なので、このあたりには「?」を17個ぐらいつけたくなるのだが。)
それと、威勢のいい話が続くと、反発する人たちが出てくるのもよくある話。ビジネス面でよく使われているセカンドライフが話題を独占していると怒る人たちもいれば、こんな話をする前に学校現場のIT環境をなんとかしろといきまく人もいて。「無政府状態」をなんとかしろと怒る人、ギャンブルをやっていいのかと懸念を示す人も。一応、ビジネス利用を念頭においた活用を話し合うのがこの場のテーマなわけで、このあたりはちょっと場違いな感じ。もちろんこのあたりの話は避けて通れないわけで、だからこそ、そういうめんどくさい話になりにくい、共同作業のプラットフォームとしての「企業内仮想世界」みたいなあたりへの関心が高まるわけだ。
とはいえ、必ずしも皆イケイケ、ということでもなさそう。当面の話もあるんだろうが、多くはより長期的な可能性に着目してのことのようだ。
ちょっと驚いたのが、日本からの参加者が多かったこと。広告代理店、ネット企業の方、IT企業の方などいろいろ。そうそう「Ad Innovator」の織田さんも来ていた。さっそくレポートが上がっている。さすが仕事が速い。
とりあえずここまで。あとはもう少し消化してからにしようと思う。
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