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April 15, 2007

海上自衛隊のCMががんばっている件に関連して

新しい海上自衛隊のCMが話題になっている件はもう多くのところでとりあげられているので別に目新しくもないわけだが、メモも兼ねて周辺を拾ってみた。いずれももうよく知られてる話だし、どこかで誰かがとっくの昔に同じようなことをやってるだろうが。

まずは話題の海上自衛隊のやつから。


自衛隊への関心が比較的低い若い層にアピールしたかったというのが動機らしい。大人でも堂々とマンガを読む国だから、別にこういうのが必ずしも子どもっぽすぎるというわけでもないのだろう。不真面目だという評があるのはまあ「望むところ」なのでは。ただ、やはりどうもイタいというか、そこかよとか、そんな感じはする。

海自とウェブサイトのアクセスを競っているらしい航空自衛隊のCMはこんな感じ。3つのCMがつながっている。ブルーインパルスを使えるのは空自ならではだな。なんでイルカなんだかよくわからない。とにかく「空にイルカいるか」はだじゃれにしか見えないからいかがなものかと。2つめ、3つめはアニメ「よみがえる空―RESCUE WINGS」の画像を使っている。けっこうかっこいい図なわけだが、あまりくさくならないのはアニメならでは。制作に協力したメリットを活かしてるわけだな。


これらに比べると陸上自衛隊は地味。まじめにやってるわけだ。まあしかたがないといえなくもないが。「あらゆる事態に対処」とある。隊員の私物パソコンからWinnyを通じて内部資料が漏洩する事態とか、小銃やら拳銃やらを紛失する事態とか、いろいろな事態にもしっかり対処するわけだ。頼もしい限り。


とはいえ、同じ「陸」でも米陸軍だとこんな感じのがある。けっこうかっこよく作っているわけで、陸自もこのくらいがんばればけっこう見栄えがするだろうとは思うのだが。ひょっとしたら陸自の皆さん、かの国のように臆面もなくプライドをさらけ出すことに対する躊躇みたいなものがあるのかもしれない。奥ゆかしいわけだな。


これは海軍。キャリア志向のアプローチというべきか。


こっちは空軍。子どもを意識した作りか。


全体として、米軍のはかっこよさげなものが多い。とはいえ、海兵隊にもこういうのがある。ある意味、冒頭の海自のものと五十歩百歩といえなくもない。


陸軍にもこんなのがある。一時期話題になった、ゲーマー向け広告。


ゲーマーで体力とか大丈夫なのかというもっともな懸念もなくはないわけだが、そもそもゲーマーにもいろいろな人がいるわけで、体力的に難しいゲーマーはたとえこのCMを見ても決して応募などしないだろうから、あまり心配はいらないのではないかと思ったりもする。ゲーマーが軍人になるとゲーム感覚で戦争をするようになるのではとかいう○○新聞的な批判もあるかもしれないが、そういうのについては相手をする気にもなれないのでスルー。

自衛隊の場合は、萌え路線への傾斜が著しいことが知られているわけで、もし若い層を念頭においたアプローチを考えるなら、やはり「萌え」路線のCM、になるんだろうか。ツンデレ系女性上官とか、妹属性の後輩隊員とか、僕っ娘の同僚とかメガネの女性医官とかに囲まれる、みたいな。腐女子の皆さん向けのものも考えたいところだが、やおい系は自衛隊という組織の性格上しゃれにならなそうなのでご勘弁いただかねばなるまい。

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Comments

微妙に今更感がありますが一応……
イルカはT-4の愛称がドルフィンだからだと思いますよ。

Posted by: 御町 | April 25, 2007 04:37 PM

御町さん、コメントありがとうございます。
T-4がドルフィンだったんですか。すいません詳しくないもので。このあたり、「そのスジの人」しか知らない話だと思うのですがいかがでしょう。ということは、やはりこのCM自体が一般向けというより「そのスジの人」向けということなんでしょうかねぇ。

Posted by: 山口 浩 | April 26, 2007 09:05 AM

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