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August 25, 2007

バーゲンセール式組織改革手法について

小ネタ。以下は単なる世俗的な印象論に基づいたただの世間話であって、詳細な分析とかに基づいたものではない。必ずしも具体的な何かを指しているというものでもない。問題を抱えた組織の改革というのは、どんな分野でも難しいことが多い。組織は人の集まり。そして権限やら資源やらの集まり。そこには必ず既得権があり、既得権者がいる。そういう組織の責任者の責任は、組織をきちんと運営することだけではない。そこにいる人たち、そこから利益を得ている人たちを守る責任も負うのだ。だから組織が大きければ大きいほど、また問題が大きければ大きいほど、改革への抵抗は大きくなる。

だから、どうするかというと、典型的には人、それもトップを替えたりするわけだ。しがらみのない外部から迎えたりして。こういうのって意味ないじゃんとか思ったりしていたのだが、ひょっとするとやり方によっては意外に効果があったりするのかも、と思い始めた。

最近は、官民問わずいろいろな機関のトップに外部出身者なんかを迎えるケースがよくあるように思う。落下傘部隊よろしく、全然知らないところにいきなり放り込まれるわけでたいへんご苦労なことだと思う。いきなり改革しろとかいわれたって、誰もついてきてくれるわけがない。勝手もわからない、情報も入ってこないでは、たとえ優秀な人でも力を発揮するのは難しい。そうでない人には手の打ちようもなかろう。

でも、こういうトップを送り込むことは、組織改革にとって大きな利点がある。それは、組織に守られないということだ。組織というのは責任をみんなで薄めあう道具でもあるから、トップを守ろうとするとかなりなことを平気でやるわけだが、守らないとなるとこれが見事なぐらいに守らない。後ろから矢を射掛けるぐらいの勢いで、むしろ敵に回る。これって実は、組織のうみを出すにはけっこういい方法かもしれない。

外部からの人がトップにつくと、ここぞとばかりにというか、いまのうちにというか、不祥事やら不正やらがどんどん明るみに出始めることがよくある。で、典型的には、トラブルまみれになったトップは責任をとって辞める。トップの仕事のかなりの部分は「責任をとる」ことにあるからだ。その後はいろいろなパターンがあろうが、なにごともなかったかのように、「順当」な方がトップに就いたりすることもよくあったりする。

つまり、「身内」からトップを出すことの大きな問題の1つが、トップを守ろうとして組織が好ましくない行為を行うことにあるのなら、外からトップを迎えることが改革のきっかけになるかも、というわけだ。その人がトップとして有能であるからではなく、組織がその人を守らないですむから。もちろん、だから無能でいいとか無能だとかいっているわけじゃないんだが、どうもこんなメカニズムが働いてるっぽいような気がするんだな。

なんか、こういうのって、バーゲンセールとちょっと似てる。バーゲンセールってのは、私たちはふだん売られている商品が安くなると思って期待したりするわけだけど、実際にはバーゲン専用の商品を仕入れたりすることが少なくない。安く売るための商品をその時期だけ仕入れて陳列棚を並べ替えてしまうわけだ。当然、安く売るための商品は、その分だけ安く仕入れているから、自分たちは痛まない。

こんなんでいいのかって憤慨する人もいるだろうが、何もしないよりまし、とみることもできるだろう。改革が必要なら、曲がりなりにもそれが行われるにこしたことはないわけだし。組織の側でも、改革が必要なときには、しがらみのない人をトップに迎えることを望むかも。

えらい人って、なんだかたいへんそうだねぇ。

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