「アルファブロガー・アワード 2007」開催
「アルファブロガー・アワード 2007」が開催されるとのこと。今年で何回めだかよく覚えていないが、毎年ちょっとずつちがう企画でやってるはず。今年は過去選ばれた人とかからの推薦でノミネートしたらしい。
私も聞かれたので、1つだけ推薦した。
「雑種路線でいこう」
mkusunokさんのブログ。プロフィール欄によると「外資系ソフト会社に勤務する傍ら,たまに教鞭を執ったり駄文を書き散らかしている三児の父.技術評論社 Software Design誌にて『三酔人電脳問答』連載中」だそうな。本人には恥ずかしくて言えないが、正直この人のファンだ。テッキーな職業の方だが、テーマは技術関連にとらわれず、政治とか社会とかいろいろ幅広い。声高に主張するタイプではないが、深いところまで考えていて、穏やかに語りかける。それでいてけっこう切れ味鋭いんだなこれが。ご本人のそういうところがそのまんまブログにあらわれてる。過去の「アルファブロガー」のリストを見て、このブログが入っていなかったのを発見したときは、ちょっと憤慨した。おかしいじゃん。山口のなんかよりこっちだろう普通。
というわけで、推薦。個人的には大本命だと思う。先日ご本人に聞いたら、ノミネートされたということで、今は「更新強化月間」をやってるとか。いわゆる「いつもより多く回しております」ってやつだ。
関連するそもそも論を2つほど。
その1。そもそも「アルファブロガー」なる存在をどう考えるかについては、以前からいろいろな議論があった。反対論だけとっても、誰かが認定するもんなのかいとか、序列化しようっていうのかとか、偉そうできらいとか、あいつが入ってるのは許せないとか、他にもいろいろ。最大の問題は「アルファ」がいったい何を意味するのかが人によってちがうってことなんだろう。このことばはアメリカでいう「A-list bloggers」にあたるものらしいが、これをどうやって決めるかっていう話を不勉強にして聞いたことがない。想像だが、「celebrity」と同じように、「呼んだ方が勝ち」の世界なのではないか。誰かが認定するというやり方には本来あまりなじまないという考えには正直なところ共感する。
じゃあいったいなんでこの企画に協力とかしてるのかといわれれば、日本のブログを盛り上げようとがんばっている人たちを支援したいと思うからだ。日本においても、これまでマスメディアから一方的に流されるだけだった情報の流れが変わりつつあるわけだが、この動きの中でブログの占める位置というのは決して小さくない。私は、情報の流れがマスメディアと呼ばれるごく少数の企業に握られていること自体をこわいと感じるタイプなので、ブログを通じていろいろな意見が出てくる現状のほうがいいと思う。その意味で、ブログの情報は信用できるのかという懸念を持つ人に対して、こういうのがあるよといえることは、それなりに意味があるのではないか。ブログってSEOとRSSとアフィリエイトを使ったお手軽な在宅ビジネスだよねという動きに対して、そればっかじゃないぞといえることは、それなりに意味があるのではないか。今はそう思うことにしている。もちろん、ここで選ばれる以外にもたくさんの、自薦他薦さまざまなアルファブロガーがいるはずで、それでいいではないか。
その2。mkusunokさんのプロフィールに「教鞭を執る」という表現があって、もちろんこれは文字通りの意味ではなく「教員として教える」ことを意味するわけだが、そもそも「教鞭」って実際には見たことないよなぁ、とかねがね思っていた。で、実際どんなんだろうと思ってイメージ検索してみたら、そのものずばりは見つからなかったんだが、中国では、教室とかでものを指すときに使う、伸びる指示棒みたいなやつを指すらしいってことがわかった。「教鞭笔」の最後の字は「ペン」って意味かな。
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