ダンサーはけなされてなんぼらしい件
YouTubeの企業利用が進んで、マスメディア化するかと思ったらむしろ最近じゃだんだん社会インフラっぽくなってきてるねぇみたいな話を授業でしようと思ってつらつら見てたら、スカパーがやってるらしい「ジャパンダンスアイドル」っていうチャンネルができてるのに気づいた。
ダンスに特段興味があるわけじゃないんだが、どんなんだろうと思っていくつか見ていて、気になったことがある。
チャンネルのページにあった説明によると、こんな趣旨のチャンネルらしい。
海外ドラマ・バラエティ専門チャンネルFOXでは10月28日スタートの新番組「アメリカン・ダンスアイドル」と同時進行で、YouTube上でのオーディション「FOXジャパン・ダンスアイドル」を実施します。審査員は一般の皆さん!オンエアでは毎回番組終了後に皆さんからいただいたダンスの映像をご紹介します。優勝者にはハリウッドの一流講師によるダンスのレッスンをプレゼント!ハリウッドでビューの道が開けるか!?それはあなた次第です!
「ハリウッドでビュー」かぁ。なんか「ビュー」っていう感じがいいね。世界に羽ばたく感じがしてさ。ひょっとすると「ブロードウェーでビュー」かもしれないし、「ウエストエンドでビュー」かもしれないし。
そのための手続きはこう、とある。
1.YouTube日本版 ページ、又はスカパー!動画投稿サイトでIDを取得し、動画をアップ 2.応募ページより必要事項を送信する。 3.事務局にて予備審査後、YouTube日本版スカイパーフェクTV公式ページと、 スカパー! 動画投稿内「FOXジャパン・ダンスアイドル」特集ページにアップ 4.一般のユーザーの再生回数、事務局の審査等にてFOXジャパン・ダンスアイドルを決定
事務局の審査はあるにせよ、一般ユーザーの再生回数が選考基準になるわけね。なるほど。ハルヒダンスとかされても困るんだろうな。これまでのところ、アップされてるのは30人。一応全部見てみた。最年少は小1、最年長は32歳。ダンスはまったくわからないが、ジャンルとしてはヒップホップ系が多いらしい。当然うまいへたもわからないので、ダンスそのものに対するコメントをする気はない。
ただ1つわかったことは、ダンサーって大変なんだな、ということ。それぞれの動画にはいろいろコメントがついてるんだが、これがまた辛らつなのが多くて。もちろんほめてるコメントもあるし、なんだかしっかりアドバイスしてる類のコメントもあるんだが、コメントの多くは辛口、というか暴言に近いかもなものもけっこうある。体が固いだの、リズムについていっていないだのといったダンスそのものに関するものならまだしも、顔がとか足がとか体型のこといわれたってどうしようもないじゃん。
まあ、「ハリウッドでビュー」となれば、見た目ももちろん重要だろう。ダンサーってのはこうやってけなされて育つってことなんだろうか。大人はともかく、子どもに対してまでとは、いや本当に大変だなと思う。
ちなみにざっと見渡した中で、コメントが平均して最も好意的っぽかったのはこの2人。まずはNo.3の山崎葵さん13歳。
もう1人はNo.4の亀丸侑平さん小6。
どちらも10代前半。まあ年齢ゆえに許されてる部分もあるんだろうけどね。他の皆さんも含め、健闘を期待。ぜひ「ハリウッドでビュー!」していただきたい。
世代的についていけるのは、このあたりまで。
映画でいえば、本当に「ハリウッドでビュー」しちゃったこの人。ま、ダンスは吹き替えだったそうだけどね。ちなみに今どうしてるんだろうと思ってIMDbを見たら、今でもがんばってる。「The Grudge 2」(2006)、邦題「呪怨 パンデミック」にも出演してるんだそうで。
やっぱり、どうもダンサーってのは全般的にハングリーでアツくて、悩んだり苦しんだりみたいな描かれ方なのかね。とすれば手厳しいコメントも愛のムチ、なんだろうか。
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