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「男は上、女は下」という話

なんだか妙な「期待」をあおるタイトルだが、そっち方向ではないのであらかじめ念のため。NBOnlineの記事「結婚できない男女が増加:今後は「婚活(こんかつ)」が必須に」という記事に目が留まった。山田昌弘氏が白河桃子氏との共著でこのほど出版された新著「『婚活』時代」に関するインタビュー記事。

この本。

もうひとつあらかじめ。この本はまだ読んでいない。読んだのはあくまでNBOnlineの紹介記事。なので、本の内容そのものについて書けることはない。ただ、アマゾンのページには、この本が書かれるに至った経緯が出ている(もとは「AREA」2007年11月5日号だとか)。これを見る限り、タイトルにもなっている「婚活」というキャッチーなことばは、結婚や恋愛を中心に精力的に取材しているジャーナリストの白河さん(関係ないけど、なんで結婚やら恋愛やらを中心に取材するジャーナリストってみんな女性なんだろう?)の発案である「結婚活動」の省略形を山田さんが提案したものらしい。

よりよい結婚を目指して、合コンや見合い、自分磨きなど、積極的に行動をする人が出てきています。それらの活動を結婚活動と呼ぶことにしました。就職活動は略して「就活」だから「結活」でしょうか、いや、結活は発音がしにくいから「婚活」にしたらと提案したのが、このことばの由来です(初出『AERA』2007年11月5日号)。

で、この「婚活」に関して、サポートとしなければならない時代なのではないか、というのが問題意識だそう。

おもに、山田が社会学に基づいた理論的部分を、白河さんが広汎な取材に基づいた実態部分を担当し、両者が交錯する部分を対談で補うという形をとりました。
本書は、現代日本の結婚状況を理解するだけでなく、これから結婚を目指す人、そして、少子化対策に携わる人にも役に立つ本だと思っています。

ほほお。役に立つのか。たいへんけっこうではないか。

で、本題のインタビュー記事。就職できない、正規社員になれない等の理由で、安定した収入が見込めない男性の増加が結婚できない状況につながっている、という話は、山田さんの以前からの主張。この点については、かねてからよくわからないところがあった。確たることは知らないが、ずっと昔、たとえば江戸時代や戦前、戦後のある時期までであれば、経済力の不足は、それが極端なものでなければ、結婚をむしろ後押しする要因ではなかったのか、と思うのだがちがうだろうか。単純な話、平均的にみれば、2人世帯の生計費は、1人世帯の2倍を下回るはずだ。さらに、子供が生まれれば、働き手が増えるんだし。インタビュー記事には「女性の社会進出が」というくだりもあるが、そもそも農業が主体の社会では専業主婦のほうが珍しかったろうし。

こういうあたりは、ひょっとしたら本のほうには書いてあるのかもしれないが、読んでないのでわからない。とはいえ、インタビュー記事にはそれをうかがわせるようなくだりがあった。「具体的にはどんな「婚活」をしたらいいでしょうか」という質問に対する答え。山田さんのインタビューなので、白河さんご担当の結婚情報サービスついての説明はなく、「男女それぞれが努力すべきこと」について答えている。

まず、男性は自分を磨くことが大事です。これまで「自分を磨く」のは女性に望まれることでしたが、男性にも必要だということですね。
特に、経済力とコミュニケーション力をつけること。コミュニケーション力とは、相手が何をほしいか察知できる能力です。
一方で女性のすべき「婚活」は、自分で稼げるようになること。それから男性に求めるものを変えていく必要があります。相手への要求水準を下げることも大事です。

ほほお。経済力をつけよというのは男女共通だから、それぞれ特徴的な部分をとると、男は「上」をめざせ、女はハードルを「下」げよ、つまり「男は上、女は下」ということか。ふうん。わかったような気もするし、わかんないような気もするし。実感がいまいちなのは、「当事者」でないせいかも。「当事者」の皆さんはどう考えるんだろう?

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