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April 19, 2008

聖火リレーを安全に実行する11の方法

聖火リレーに関するごたごたが続いている。善光寺が出発式会場を辞退したとか、スポンサー企業がキャラバン車参加を取りやめたとか、いろいろ。「青服の男」に関する論議もある。嘆かわしい事態だ。オリンピックは平和の祭典。いろいろ主張はあろうが、ぜひ平和に開催したいものだ。コースの変更等、関係者の皆さんはいろいろ対応に奔走しておられることであろう。日本国民として、不肖私メも何かしたいと思う。

というわけで、11種類ほど考えてみた。聖火リレーを安全に実行する方法を。以下ネタ。不謹慎ながら。

1 聖火ランナーがバス内でルームランナーで走る

まずは、他国ですでに行われた方法を参考に。聖火をバスの中で安全に確保しておき、周りを警護隊で囲めば、ほとんどの妨害は防げるであろう。安全第一であるから、バスは警察から囚人護送用の頑丈なやつを借りるといいのではないか。とはいえ、それでは走ったことにならないではないかという聖火ランナーのご不満もあろうから、バス内にルームランナーを設置するとよい。走った距離だけバスも移動することにして。せっかくだからちょっと高級なやつでいこう。


2 聖火ランナーをヘリで宙吊りにする

バスでは閉鎖的でいやだという向きもあろう。そこで考えたのが、空を移動する方法。これなら妨害もできまい。かつてロサンゼルスオリンピックの開会式では「Rocket Man」が登場したが、あれは少々リスキーだし、ここはやはりヘリだろう。とはいえヘリの中では走るもへったくれもないし、外から見えないから、ぜひここはヘリから宙吊りにする方法を提案したい。足を動かせば、空を走っている気分になれる、かも。

「Rocket Man」って何じゃい、という方向けに、「Rocket Man」が登場する映像。

よく見えんという方向けに、こんな感じのやつ。


3 聖火ランナーの警護隊全員が聖火のトーチを持つ

ルートを隠したり、突然変えたりして妨害を防ぐというのは、なんというか、あまり「正々堂々」という感じがしない。オリンピック精神というものからみていかがなものかという気がする。そこでだ。ここはひとつ、開催国のお家芸を取り入れてはどうか。それはもちろん、「人海戦術」だ。聖火ランナーが1人だから標的になる。これが500人いたらどうか。加えて警護隊全員もトーチを持っていればいい。妨害者が500人なら警備隊は1000人、妨害者が1000人なら2000人。長野県警は聖火リレーの警備に2000人を動員するそうだが、ランナー500人と、警備隊2000人の全員がトーチを持って走っていけば、どれかはゴールに到着するだろう。どうせ種火は別にあるのだ。トーチをいくつ使ったっていいではないか。


4 たくさんのルートでいっぺんに走る

いや、人海戦術をやるならいっそ、ルートも多様化してしまえばいい。隠すのではなく、どれも正規ルートにしてしまうのだ。妨害する側だって人数に限りがある。今からでも参加者を募って、東京マラソン並みの人数でやってみたらどうか。

たとえばこのくらいの人数がみんな聖火をもって、いっせいにあちこちにちりぢりになって走り出したら、どんな妨害工作も無意味というもの。そういえば「ルパン三世」の第1シリーズで、街中の人をルパンにしちゃうっていうのがあったなぁ。


5 聖火ランナーが「例のあの人」のコスプレで走る

ここまでのやつは、なんというか、あまりスマートとはいえないね。もうちょっとスマートにいきたいなら、たとえばこんなのはどうだろう。いまや中国でも広まりつつあるコスプレを利用するのだ。妨害したいと考えている人の多くは、「例のあの問題」を念頭においているのだろうと想像する。ならば、聖火ランナーが「例のあの人」のコスプレをしていたらどうだろう。これは手を出しにくいぞ。いや何ならいっそ、「ご本人」を呼んでくるという手もある。柔和な笑顔を前にすれば、妨害者も心が萎えてしまうかもしれない。ご本人は妨害をやめろと言ってるんだし、ひょっとしたら参加してくれるかも?


6 関係者全員が「そういう手合い」のTシャツを着る

同じ手は、ランナー以外にも使える。さすがに似た人をたくさん集めるのは難しいだろうから、ここは皆さんが「そういう手合い」のTシャツでも着て走ったらどうか。これが海外に中継されれば、なかなかインパクトがありそうだし、妨害者の意に沿った主張がなされるわけだから、あえて妨害する必要もないと判断されるかもしれない。中国では放映されそうもないけど。

 


7 トーチがケミカルライト

妨害行為の多くは聖火を消そうというものだ。ならば、消えない「火」を使えばいい。となればこれを使えばいいのではないか。ヲタの皆さんご用達のケミカルライト。安いから、上記3や4と併用すればさらによし。


8 コース全長が1m

善光寺の辞退を受け、コース変更が検討されているらしい。変えていいなら話は簡単だ。距離が長いから警備がたいへんなのであって、距離を短くすればその分警備はしやすくなる。いっそ思い切り短くしてしまえばいい。確か「ピポサル アカデミーア」に、「1.0m走」というのがあったと思うが、それだ。聖火リレー全長を1.0mにしてしまうのだ。報道によれば、長野の聖火ランナーは80人いるとか。1mだと2人が並ぶのがやっとだが、なに、入れ替わっていけば充分。そんなに遅く走れないよ、と悩むランナーの方もいるかもしれないが、そういうあたりは「牛歩」がお得意の野党国会議員のセンセイたちに教わるとよい。ほら、長野といえば「牛にひかれて善光寺参り」なわけだし、牛つながりで縁起もよろしいかと。


9 トーチが御柱

トーチを奪おうとする妨害行為もあるらしい。そんなときにはこれ。トーチを簡単には奪えないほど大きくしてしまったらどうか。そう、これまた長野名物、かの「御柱」ぐらいに。これは簡単には消せないし奪えないし。しかも、聖火が御柱となれば、長野の人たちも黙ってはおれまい。何としても守ろうという機運が高まるかもしれない。これだけの人数の、いきり立つ勇壮な長野の男たち(女たちも)を前にしては、妨害者たちもひるんでしまうのではないか。


10 聖火リレー業務を中国へアウトソーシングする

アウトソーシングなどによる中国との連携は日本企業にとってもはや不可欠の存在となっている。以前は単純な組み立て作業などばかりだったものが、最近では設計などの高度な業務、日本語能力を要求される業務まで含め、さまざまな業種、職種に広がってきている。ならばいっそ、聖火リレー業務も中国へアウトソーシングしてしまおう。中国にOEM供給を委託するのだ。北京郊外あたりで万全の態勢の下で走ってもらったさまをビデオに撮って、それに「日本」のラベルを貼れば完成。これなら安心。


11 走ったことにする

こうなってくると、ここまでしてやらなきゃいかんのか?と思う向きが出てくるのもやむを得ないと思う。どうせ種火は別にあって安全に運ばれていくわけだし、途中で何度も消したりつけたりしてるわけだし。だったらいっそ、「やったこと」にしてすます、という手もあるのではないか。近年発達の著しい3Dアニメーションでリアルな聖火リレー映像を作って、それでもって納品、と。ランナーの方には、VR環境下でルームランナーを使ってもらったらいいかもしれない。全体として安くすむよね、きっと。


以上、お粗末さま。他にも、もっと「建設的」な、というかもっとマジメなアイデアがあるだろう。こういうごたごたも、皆が考えるきっかけになるなら、それなりの意義はある。かの国の方も、だんだん憤慨しているばかりではなくなってくるのではないかな、と楽観的にとらえておきたい。平和の祭典なんだし。

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Comments

山口様。どうも。

先生の案(1)に加えて

「ガラス張りの大型バスのなかでやれば如何でしょうか」

もしかすると当局は防弾ガラスの特注品をちゃくちゃくと製造準備しているかもしれません。

Posted by: inowe | April 19, 2008 04:22 PM

>8 コース全長が1m

コースを円形にすれば、1周1mで80人走れますよ。
1mだとさすがに走りにくいので、1周10mくらいにして、コースごと数千人の警備員で取り囲んでしまえば、まず妨害は不可能かと。こうなるとかなり現実的になるけど、あまり面白くないのが問題ですね。w

Posted by: Baatarism | April 19, 2008 07:47 PM

コメントありがとうございます。

inoweさん
なるほど。ガラス張りのバスの中でルームランナーを使えば、本人も実際に走っている気分に近づけますね。

Baatarismさん
頭いいですねぇ。確かに円形にすれば、同じところで交代して1周ずつという使い方ができます。ここはやはり1.0mで行きたい。映像については、その円の中心部から撮れば、少しは面白くなるかもしれません。

Posted by: 山口 浩 | April 20, 2008 02:51 PM

ガラス張りの中で聖火、という事になると一酸化炭素中毒が懸念されますね。

大衆が目の当たりにする一酸化炭素中毒はかなりショッキングな映像ですね。

Posted by: pei | April 20, 2008 10:38 PM

peiさん、コメントありがとうございます。
一酸化炭素中毒はこわいですね。充分な換気設備が必要なのはいうまでもありません。安全第一ですから。ガラスも防弾ガラスのほうがよさそうです。

Posted by: 山口 浩 | April 21, 2008 04:15 PM

床を撤去したバスは如何でしょう?

ルームランナーで誤魔化さずに、ランナーは長野の大地を使って走ることが出来ます。ガラスのバスなら、床を省く分だけ経費節約になるでしょう。

Posted by: A-11 | April 22, 2008 09:53 PM

A-11さん、コメントありがとうございます。
床なしバスもいいですね。ただ、今の世の中に床なしバスというものが存在するとは思えませんので、やはり既存のバスを使うほうが安上がりのように思います。

Posted by: 山口 浩 | April 23, 2008 04:28 PM

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