非常事態こそトップの能力が問われる
損害を蒙る可能性、というのがリスクの一般的な定義かと思う。
失敗の確率がゼロでないとすれば、徒に責任のみを追及するの
は非生産的だ。しかしうやむやにしていいわけではない。情報は
一部の人だけでなく、開示して広く共有していく必要がある。
五十歩百歩というなかれ。最初に隠蔽しようとすると、後で必ず
四苦八苦となる。迅速かつ誠実に情報を公開していくことこそが
億単位の資金に責任を持つトップには求められる。特に、危機を
円満に乗り切れるかどうかは、トップの対応にかかっている。
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Comments
こういう財政的不慮の事態が起きたとき
またトップを非難するだの退陣せよだの
ざくざくネットで湧いてくるんですけど
わたしはその風潮は疑問だと言っておく。
はっきり言って世界的金融不安のなかで
じっくり対応できたかは大いに疑問です。
まあ結果論での非難も詮無いことですが、
つぎは同じ轍を踏まないように、あれだ、
たっぷり反省すればいいのでは?無理め
な投資は金輪際よしましょうよ鳩ぽっぽ
Posted by: 縦万国の労働者 | November 19, 2008 03:40 PM
他山の石、ということばがあります。
大体、似たようなところは似たようなことをやっているもの。
学ぶ機会はたくさんあるはずなのに、皆どうして同じたぐい
の過ちを何度も繰り返すのでしょうか。高い地位におられる
方々だからといって、全ての分野に精通しているなんてこと
があるわけありません。各分野にはそれぞれ、専門家がウジ
ャウジャいるわけですから、そういう人たちの力を借りれば
バカなことをしないでもすむはずです。
いくら何でもこれで最悪の事態になることは現段階では考え
られないのですが、影響はさまざまなところで、長期的に、
しかも見えにくいかたちで及んでくるのではないかと考えて
いいかもしれません。
Posted by: 山口 浩 | November 19, 2008 04:38 PM