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December 10, 2008

現金で取引する映画の予測市場が誕生

手短に。Hollywood Stock Exchange (HSX)の親会社であるCantor Fitzgeraldが、現金で取引する映画の予測市場を開設すべくCFTCに申請した、との情報が。もちろん当局の許可が得られれば、という留保つきだが、ちょっと前にパブリックコメントを募集していたことからみて、「根回し」は済んでいるものと推量。2009年第1四半期中には最初の予測証券の取引が始まるのではないかとみられている由。

新しい予測市場は「Cantor Exchange」という名前で、ウェブサイトはすでに開設されている。最初の予測証券は、アメリカの国内映画興行収入を予測するもの。$50くらいから取引できるらしい。運営会社はCantor FitzgeraldがCantor Entertainmentなる子会社を作って行うようだ。プレスリリース(PDF)を一部引用。

Los Angeles, CA; New York, NY – (December 8, 2008) – Cantor Entertainment, which provides various services to the entertainment industry and owns the Hollywood Stock Exchange®, is pleased to announce that Domestic Box Office Receipt contracts will soon be available to the motion picture industry and investor community. Cantor Fitzgerald, its parent company, announced earlier today that it has filed an application to launch the Cantor Exchange℠, whose first listed product will be Domestic Box Office Receipt contracts.

この市場で取引される予測証券は、HSXのものと同じく、「足して100」になるタイプのものではない。したがって、売り出し時にIPO的な手続きで売り出し価格を決定する。つまり、この証券の売り手は価格リスクを負うことになるわけで、現金で取引する場合、運営会社がこのリスクを負うとはちょっと考えにくい。となるとカウンターパーティがいるはず。考えられるのは、映画の製作者サイドが資金調達の一手段として使う場合。映画が売れれば予測証券も高い価格で精算されるが、そのときは興行収入が上がってるから大丈夫ってわけだ。ハリウッド映画の資金調達手段として使えるほどの規模となるとけっこうそこそこな感じだが、どうなんだろう?

CFTCは、個別審査だとはいいながら、予測市場の対象項目については一定の限度があるとしてきた。これまでは金融・経済指標あたりまではいいとして、エンタメ系の予測市場は認めにくいというのが見解だったはず。今回、ここから一歩先へ足を踏み出したことになる。新しい「境界線」がどのあたりなのかはよくわからない。パブコメ募集の際にいろいろな企業から打診があるとしていたから、今後も新たなものが加わってくるかもしれない。

こういったあたりはおいおい調べてみるつもり。

さて日本は。

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