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上級国家公務員は「派遣」にしたらどうだ

手短に。公務員制度改革に関連して、自民党行政改革推進本部の会合が開かれた、という2009年3月24日のニュース。自民党から異論が相次いだそうな。朝日新聞には、中川元幹事長が「これでは事実上幹部降任できない」として、こんなふうに語った、と出てる。

中川氏は(中略)ある程度自由に降格させられるよう幹部職を政治任用の特別職に変えたり、特別職に準じる新たな幹部職制度を作ったりする議員立法をめざす考えを示した。

ふむ。そうかまだ議論の余地があるのか。ではということで、いまさらながら。まあ9割ネタなんだが。

もともと個人的には、上級国家公務員は最初から3年程度の任期制にして、幹部を政治任用にしたらどう?という意見だったので、中川案になんだか近い感じなのだが、そういえば公務員人事は内閣人事局に一元化するのだったな。となると、あれ?とっても似た業態があるではないか。

人材派遣会社だ。

なんだそうか。公務員の皆さんに「ハケン」になってもらえばいいんじゃないか。せっかく登録型派遣という制度が認められてるのだから、上級の方々は常用型派遣じゃなくてそっちを使おう。公務員試験に受かった方は、内閣人事局に「登録」して、各省庁に「派遣」される。当然、2年11か月でいったん契約終了。1か月待機して(3年に1回リフレッシュ休暇だ!)、再度契約。これなら省庁間の人事交流も楽々。降格はもちろん、仕事がなくなれば「雇い止め」だってできるし、少々がんばれば「派遣切り」もいけるだろう。生活にお困りの向きがいたら、きっと厚生労働省が講堂を開放してくれるよ。これなら、多少給料は今より上がったっていいじゃない。

となれば、内閣人事局長も民間出身者のほうが向いてる。たとえばこの人など適任ではないかな。「派遣も自己責任」が持論の方だから厳しくご指導いただけそう。本業もあるだろうから非常勤でいいよね。せっかくだから管理業務も市場化テストだ。派遣会社を競争入札で選んで丸ごとアウトソーシングしてしまえ。

いやマジな話、派遣というのは本来、能力があって、キャリアの柔軟性がメリットになる人向きの雇用形態なわけで、優秀な官僚の皆さんなど最適ではないか。どうせ2年に1回どんどんいろんなところを回されていくんだし、定年まで勤める人なんてほとんどいないんだし。もちろん組織の安定性を考えれば、ノンキャリアの皆さんはちゃんと「正社員」中心にしとかないといかんだろうけどね。本気でやろうとすればちゃんと細部を詰めなきゃいけないから、別に本当に「派遣」契約そのままでなくてもいいだろうが、制度設計の際に「派遣」のアナロジーで考えてみたらどう?というわけ。

こういう話を出すと、よく「それでは優秀な人材が集まらなくなる」みたいなご意見があるんだが、私は正直眉唾だと思ってる。大半は逃げないだろうし、これからもくる人はくるよきっと。いやもちろん、数は減るだろうし質も下がるだろうが、暴論を承知でいえば、少しぐらい数が減っても質が下がってもいいんじゃないかとすら思う。国内最優秀の人たちを霞が関に囲い込んで、生産性の最も高い時期を飼殺しにする一種の「人材クラウディングアウト」のほうがよほど不健全だ。それに、ここまでやれば、行政機構に「競争」を持ちこむことができる。これって、半端な監視メカニズムよりよほど効果的なんじゃないかと思うんだが。


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Comments

世の中不透明なものが多いですね。。

Posted by: 入札情報 | March 27, 2009 at 11:13 PM

入札情報さん、コメントありがとうございます。
世の中本当にいろいろ不透明なものが多いです。極論ですが、情報の流れをよくすると、世の中の問題のかなりの部分はそれだけで解決しちゃうんじゃないかと思うことがよくあります。

Posted by: 山口 浩 | March 28, 2009 at 08:22 PM

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