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May 13, 2009

「地デジカ」のプロフィールを勝手に深読みししたり補完したりしてみる

あまりの痛さに愛着がわくキャラクターというのがたまにあるが、最近のヒットはやはり「地デジカ」であろう。作った方々はおかんむりのようだが、キャラクターはいじられてなんぼ。あれだけ突っ込みどころ満載だと、もはや「狙ってるのではないか」と考えるほうが自然といった気すらする。「ファン」たちが膨大かつ多様な二次創作につぎこんだ時間と情熱は、「地デジカ」自体の創造につぎこまれたそれをはるかにしのぐものであるにちがいない。

で、先ほど「地デジカ」の公式プロフィールを初めて見てみたら、ゆるキャラにありがちなことではあるが、あまりちゃんと設定されてるふうでもなくて、なんか物足りない。そこで、勝手に深読みしたり、足りないところは勝手に補完したりしてみる。

「地デジカ」サイトのトップにあるFlashアニメにはこうある、という話は前にも書いた。ケチをつけるばかりではなく、むしろこれを深読みしてみよう。

「地デジカ」は、昔「シカ」でした。
「人間」は、昔「サル」でした。
「地デジテレビ」は、昔「アナログテレビ」でした。
「シカ」が進化し、「地デジカ」になりました。

ふむ。「シカ」から進化したのか。しかしいったいなぜ?何の必要があってシカのツノが地デジアンテナに?なぜ二足歩行するのか?・・このような進化は、自然選択ではありえない。では人為選択か?うーん。いくら品種改良に取り組んだとて、通常の方法ではツノがアンテナでできたシカを作るのは難しかろう。となると、これしかない。

「地デジカ」は、遺伝子操作により生まれたのではないか。

ツノがアンテナでできていて、二足歩行する白いシカ。しかも、自らがおかれた立場をきちんと理解しているらしいから、知能も相当のものだ。日本の遺伝子工学の水準がいかほどのものなのかは知らないが、恐るべき技術ではある。これほどのものを「地デジの広報」のためだけに作るとは、民放連のこの件にかける意気込みが伝わってくるな。恐るべき資金力。しかし、そこまで力を注ぎ込んだのならなぜ、これまで登場させなかったのか。・・総務省からの意向?某タレント事務所の圧力?いずれにしても恐ろしや。

Wikipediaからの無断転載で話題になった「What's 地デジカ」(今は改訂版)には、より詳しいプロフィールが出ている。順番に見ていこう。


誕生日 2003年12月1日

上記の通り、「地デジカ」は特定の個体を指すものではなく、動物種の名称だ。それに関して「誕生日」が1つとはどういうことか。・・考えるまでもない。「地デジカ」はバイオテクノロジーを使い、人の手によって生まれたのだ。すべての個体が同じ誕生日であることからして、「地デジカ」は「ドリー」のようなクローンであるにちがいない。


完了日 2011年7月

これは謎が多い。生物に対して「完了」とはいったい。こちらの方は、フラグと解釈されているようだ。「オレ、この戦いが終わったら」的な意味で。

それは充分にありうる。何せ特殊な目的のために遺伝子操作で生まれたのだ。生態系への影響を配慮すれば(万が一「地デジカ」が逃げ出し、野生化し、現生種と交雑してしまった場合を考えてみるといい)、任務終了し次第、「処分」される運命にあるのだろう。地上デジタル放送への移行完了は正確には2011年7月24日までとされているが、ここで「完了日」に正確な日付が書かれていないのは、おそらく「武士の情け」的な配慮ではないか。任務を終え、「処分」される前に、「1日だけ自由に遊んでいいよ」という日が与えられるのかもしれない。きっとクローンの「地デジカ」仲間で仲良くすわって、地デジを見るんだろう。一緒に歌なんかも歌ったりするかも。こんな感じで↓・・なんか、泣けるな。

生息地 日本(民放テレビ局)

うむ。上記のプロフィールからすれば、これは納得。これほどのハイテクの結晶、某国の手に落ちるようなことになれば、日本だけでなく世界の危機ともなる。「地デジカ」の遺伝子が拡散するような事態を避けるためには、厳重な管理が必要だ。・・しかし、「民放」だけというのはいったい。確かに、NHKには「デジタ・ルカちゃん」というキャラクターがいたはずだ。最近は消息不明(「処分」(!)されてしまったのだろうか)だが、きっと「地デジカ」はこの「デジタ・ルカちゃん」の呪いでNHKには足を踏み入れられないのだろう。


身長 1m
体重 15~20kg
特技 カメラ目線

ほう。意外に小さいのだな。しかし特技が「カメラ目線」とは。「黒い丸」でしかないあの眼で「カメラ目線」とは。


長所 焦らないこと
短所 おせっかい

うむ。「焦らない」のか。これは何か?場合によっては2011年7月24日にはこだわらないという秘めたメッセージなのか?そうなのか?で、「おせっかい」と。そうか。なんらかの理由で地デジ化が遅れている人にはしつこ、じゃない親切に、いろいろ手をかけてくれたりするんだろうな。


好きな食べ物 サラダ
嫌いな食べ物 鹿せんべい

ぜいたくな。鹿せんべいは嫌いか。ただ無為に過ごす奈良公園のやつらとは一線を画すというわけだな。人工の生命であることに誇りを感じているのかもしれない。ミュウツー的な意味で。


シカ科。シカの仲間。1匹で行動することが多いが、たまに群れをなす。

ふうん「おひとりさま」好きなのね。


地デジカは、オスメスともにツノ=アンテナを持っている。ツノ=アンテナを家庭の屋根に刺すとすぐに新しいものが生えてくる。
※最近、彼らを模した着ぐるみが制作されているが、その身長は2mを超えるとか・・。

おおそうか。メスにも大きなツノがあるのか。あのツノのために「地デジカ」はオスであろうと推測していたのだが、誤っていたようだ。しかしこのツノ、切ってもすぐに新しいものが生えてくるらしい。うむ、これぞ日本のバイオ技術の最先端。再生医療への応用が期待される分野だな。しかしなんでまたこんな特徴を・・。うむ。今後地デジ化しようにもアンテナ工事代の負担が厳しい人々にもあまねくアンテナをいきわたらせるためか。きっともう少し待っていれば、地デジカのツノを切ってどんどんアンテナ工事をしれくれるのだな。いやありがたいではないか。


2009年と2010年のクリスマス。いい子にしている地デジカがサンタクロースのソリを引いてやってくるとの噂が最近、ちまたを賑わせている。

これは意味深だ。つまりあれか?今年と来年の12月ごろに全国の地デジ化未完了家庭に地デジカがアンテナを配って回るということか?それとも、再び補正予算を組んで定額給付金を支給する計画があるという隠されたメッセージなのか?そうなのか?


さまざまなスポーツをする。スポーツ中継等で露出予定。

な、何?「露出」・・だとッ!?そんなことをしていいのかッ!?「先代」がそれで降板を余儀なくされたのに?どう申し開きをするつもりなのだろう?「人間じゃないから『裸で何が悪い』」と開き直るのか?「人間じゃないから恥ずかしくないもん!」とツンデレかますのか!?


なあるほど。これでいろいろわかってきたぞ。しかしまだもう少し何かほしいな。というわけで、勝手に考えた追加のキャラ設定。とりあえず5つぐらい。

(1)首の後ろにB-CASカードを入れるスロットがある
 カードを抜くと死んでしまう。これが「地デジカ」遺伝子の拡散を防ぐための技術。

(2)いつも待ち合わせに3秒遅刻する
 体内時計は合ってるんだが、動作をするのにどうしても約3秒のタイムラグが生じてしまう。

(3)死んだら必ず成仏する
 したがって「ゴースト」にはならない。

(4)実はローカルテレビ局にはあまり好かれていない
 「金食い虫」と噂されてるらしい。

(5)親戚に「ワンセグマ」がいる
 遺伝子上の「親戚」はなぜかクマ。この「ワンセグマ」、姿は「アナログマ」に似ているものの、ずっと小さいらしい。こちらのほうはここ数年で日本中に拡散してしまっている。


まあとりあえずこのへんで。

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