眠る幸せ、寝ない楽しみ
2つほどブログが紹介されてて。
Business Media 誠:できる男は、機内で毎日新聞を読む
フライトアテンダントから出来る男だと思われるもっと簡単な方法 - Keep Crazy;shi3zの日記
要するに、機内で何をしていればフライトアテンダントに「できる男」と思われるかについて大の男が一生懸命論じているわけだ。それぞれなぜそう主張するのかについてはリンク先で直接お確かめいただきたいのだが、個人的には、その時点で終わってるだろうと思う。いや人の価値観に文句つける気はない。フライトアテンダント(女性の、だよね?文脈からみて。・・いや、最近はそうとは限らな・・アッー!)に気に入られようとすること自体を悪いとは思わないけど、少なくともそれは「できる男」とは遠い姿だよね、と。別に「できる男」と思われたらどうかなるってわけでもなかろうに(・・まさか、なるの?)。
で、もちろん我らが楠さんはそんなことしてないで、本を読んでるらしい。帰りの機内だから、現地で仕入れた洋書、と。
飛行機って生活の中で珍しく何時間もネットから切り離されている時間だから、腰を据えて本を読むには最適だと思うんだよね。
うむ確かに。そういうときもある。特に空港で待ち時間があると、たいてい本屋で勢いのありそうな本を探すし。でもそういう場合ばかりではないな。文句をいえば、飛行機の中というのは、ずっと本を読み続けるにはちと暗い。ええと、では私は本を読む以外には何をしてるだろう?以下、代表的な5つを。
(1)寝る
別にジェットセッターを気取るわけでもないのだが、私がふだんどんな感じでいるかを少しでも知ってる人にはなんとなく想像がつくと思う。機内というのは、ふだんできないまとまった睡眠がとれる絶好の機会なのだ(※2009/05/18追記。山口的には、3時間以上連続した睡眠は「まとまった睡眠」といえる)。えらい人たちみたいにファーストやビジネスじゃなくてエコノミーでも、背もたれを直立させたままでも、ほとんど支障にはならない。ふだんとたいして変わらないし。特に、往路の機内が多いかもしれない。時差ボケ対策が必要だからだ。
(2)書きものをする
楠さんのいう「何時間もネットから切り離されている時間」は、読みものにもいいが、書きものにもいい。別にフライトアテンダントの気を引くつもりはないからVAIOじゃないがPCでプレゼンの準備をしてたり、ゲラチェックをしてたり、アイデアのメモにキーワードを書きなぐっていたりする。考えがまとまらないときは、エコノミークラス症候群対策も兼ねて、機内を歩きまわる。
(3)映画を見まくる
ふだん映画を見に行く時間があまりとれないので、機内は映画を見る絶好の機会でもある。見たかった映画を見るという場合もあるが、あまり関心のなかった映画を見てしまう場合もあって、一度見始めるとつい続けて見てしまう。機内上映で知ってる映画をやってる場合は、中国語吹き替えにしてことばの響きを楽しんだりもするな。もともとiPodに映画を入れてるので、それを見ていることもある。
(4)機内誌を隅から隅まで読む
本人的にはきわめて贅沢な時間の使い方。記事はもちろん、航路図や機内設備の図解ももちろん。さらに楽しめるのはショッピング誌。女性向けの化粧品やら謎なスカーフやらも見ていて楽しいが、やはり本命は「Sky Mall」みたいなガジェット系。お国ぶりが出るのがなんともいい。庭の散水用の水栓を隠すためのFRP製のニセ巨岩とか、飼い犬がソファから安全に降りられるスロープとか、逆さに吊るすトマトの水耕栽培セットとか、こんなのいつ使うんだよみたいな家庭用chocolate fountainとか、いやもうわくわくしちゃうね。
(5)ぼーっとする
これこそ贅沢中の贅沢。ただこういうときは気力が失せてる可能性が高いので、本人はそう思っていない。復路にこうなることがある。真白に燃え尽きて、ただただノイズに身を任せるのみ。「ジョー」的な意味で。必ずしも眠ってるわけではないのだが、まあ意識がなくなってる時間もきっとあると思う。目も半開きになってるかも。とてもフライトアテンダント嬢に受ける姿とは思わないが、別にだからどうというものでもないし、気にしない。
とりあえずまあこんなとこで。考えてみると、移動のために10時間も12時間も使うということ自体が「贅沢」というわけだな。別にフライトアテンダントに「できる男」と思われたいのではなく、せっかくのこの時間を有意義に過ごしたい。眠るもよし、眠らないもまたよし、と。
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