衆院選予測週刊現代090822
週刊現代2009年8月22日号に「鳩山民主党各地で圧勝!ナマ数字をすべて公開」という記事が出ていたのでメモ。インターネット調査、らしい。
ともあれまずその結果とやらを。
なんとも極端な結果。獲得予測議席の合計が1少ないのは宮崎1区で当落判断が保留されているためらしい。
この記事では、選挙予測の専門家が行った予測ではなく、同誌が行ったネット調査の生データを公開、ということらしい。このあたり重要だというあたりは先方もわかっていて、比較的詳しく書いているので引用しておく。
本誌は今回、インターネットを通じ、週刊誌史上最大の選挙調査を行った。次期衆院選において、有権者は小選挙区で誰に(どの政党に)入れるのか。比例ではどの政党に入れるのか。各選挙区100人、つまり全300選挙区で「3万人」の投票行動を調査した。
本誌は、会員数約100万人を誇る大手民間調査会社の協力を得て、インターネットを使用してアンケートを行った。設問は4つ。
①あなたは次期衆院選の「小選挙区」で、どの政党に投票しますか?
②その理由は?
③あなたは次期衆院選の「比例区」で、どの政党に投票しますか?
②その理由は?
ふむ。ネット調査会社に頼んだわけだな。調査期間は7月24日~31日。RDD方式などのようなランダム性は期待できない、と。現代の読者層とはずれがありそう。会員数100万人というと、ええとどの会社だろう?gooリサーチだと300万人くらいだっけ?一応、自民党や公明党が得意とする「地回り組織戦」の影響が不透明だ、という点は同誌も認識していて、自民の選対関係者の反論を載せてる。
インターネットを使った世論調査と、実際の投票行動はまったく違う。現実には、各候補がふだんから地元でどれだけ活動し、有権者に身近な存在として認知されているか。そういう候補者同士の“顔”が最後に勝負を左右する
投票先の選択に関しては「わからない」と答える人が少なからずいる。これを「浮動票」とすると、その割合は各選挙区平均で31.8%だったそうな。ふむ。新聞の世論調査なんかとそれほどちがいはなさそう。とはいえ、この「浮動票の多くは自民ではなく、民主に流れる可能性が高い」とする根拠として挙げた以下の説明はちょっと要領を得ない。
本誌の「3万人調査」において、小選挙区で「民主党候補に投票する」と回答した有権者は、全体の平均で38.1%、自民党は14.6%だ。これは、8月1、2日に行われた大手報道機関の世論調査における「自民16.9%」「民主33.9%」(共同通信)、「自民22%」「民主37%」(朝日新聞、ともに小選挙区)などと比べて、異常な数字とは言えないだろう。
いやそれは「浮動票」の人たちの話じゃないじゃん。
とはいえ、投票先選択の理由を尋ねた設問②と④の回答状況はひとつの根拠にはなりそう。
基本的に設問①、③の回答は「わからない」を含めて「自民党」「民主党」などの選択制とし、②、④の「理由」に関しては、「その他」を含め、11個の選択肢を設けた(40ページ参照)。
実際には、政党の選択肢は自民、民主だけでなく、「自民党」「民主党」「公明党」「社民党」「共産党」「国民新党」「新党日本」「新党大地」「その他」「わからない」「投票にはいかない」があった由。で、40ページに出ている11個の選択肢とそのやらはこう。複数回答可、らしい。
・今の政治を変えたい(59.1%)
・党首(代表)に魅力がある(5.2%)
・政策が良い(18%)
・好きな政治家や魅力に感じる政治家がいる(8.1%)
・政党(候補者)として実績がある(8.3%)
・安定感を感じる(10.6%)
・メディアの評価が高い(1.9%)
・家族や知人がその政党(候補者)を支持している(7.2%)
・特に支持しているわけではないが、消去法でいくと、その政党(候補者)しか残らない(36.2%)
・その他(7.6%)
・特に理由はない(2.1%)
最も多かった回答が「今の政治を変えたい」ということは、今の政権ではだめだという民意、と同誌の人たちは考えたのかも。とはいえ、もう1つ多かった回答も「消去法で」。どちらも民主党に対する積極的期待というより、「反自民」的な要素が強そう。それから、どちらの党首にも魅力はなさそうという点、政治家の魅力より政策を評価しているという点、メディアの評価はあてにされてないという点、口コミの力がばかにならないという点、「特に理由はない」と回答した人が少ないという点も興味深い。
属性別の回答状況が知りたいが、記事に出ているのは一部だけ。
今回の調査のデータ上で、20歳~24歳の女性層では自民支持18.4%に対し民主18.9%と接近しているが、30~34歳では、それぞれ12.6%と30.3%、40歳~44歳では12.6%と29.1%、50歳~54歳では14%と35.6%というように、世代が上になるにつれ、民主党の支持が拡大している。
わざわざ女性をとりあげてるということは、たぶん男性ではこういう傾向はそれほどはっきりしていないか、あるいは逆か、ということかな。いずれにせよこの世代は投票率が低いから、選挙結果への影響力は限られている、ということなんだろう。
前にとりあげたtwitter議員たちの状況について、こちらはどう出ているのか見てみる。
逢坂誠二(民主党) 北海道8区
前回比例当選で現職のこの方は42%で安泰、であるらしい。対する自民候補である新人の福島啓史郎氏は13%。
高山智司(民主党) 埼玉県15区
この方は比例当選の現職だがこちらも41%で安泰、の模様。選挙区の現職である自民の田中良生氏は11%。
小坂憲次(自民党) 長野県1区
この方は現職だが、14%と苦戦。前回比例当選となった民主の篠原孝氏が43%と優勢。
上野賢一郎(自民党) 滋賀県1区
この方も現職だが、12%と苦戦。前回比例当選となった民主の川端達夫氏が41%と優勢。
橋本岳(自民党) 岡山県4区
この方は前回比例当選の現職だが、11%と苦戦。選挙区での現職、柚木道義氏が45%と優勢。
与謝野馨(自民党) 東京都1区
前回記事で「名誉」twitter議員とした与謝野馨氏だが、18%と苦戦。前回苦杯をなめた民主の海江田万里氏が38%と優勢。
前の記事で取上げた週刊ポスト2009年8月21日号の予測と基調は変わらず、ただし自民苦戦がよりはっきりと出ている。ポスト記事ではかろうじて優勢だった与謝野氏もこちらでは大苦戦。
ふだん出されないナマ数字が出てきているわけだが、さて実際はどうなることやら。
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Comments
民主党立候補者総数330名なので、この数字通りにはなりませんね。
Posted by: nakachan | August 20, 2009 11:52 AM
nakachanさん、コメントありがとうございます。
確かにそうですね。まあ480人中390人を1つの党で占めるなんてことになったらえらいことです。いったいどこの国だといいたくなりますな。
Posted by: 山口 浩 | August 22, 2009 10:10 AM