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事務次官制度をどうにかする10の方法

2010年1月30日付朝日新聞に、事務次官制度改革の話が出ていた。現政権が事務次官会議を廃止したのは知っていたが、公務員制度改革の中で、事務方を束ねるトップの存在自体をなくすことで政治主導を実現しようということらしい。ふむ。確かに次官がいれば下の人たちは大臣ではなく次官を見て仕事をするようになるというのは道理だ。記事によれば、具体的には「次官ポストを事実上、「格下げ」し、筆頭局長のような取り扱いにする」案が検討されているようだ。次官になれば「上がり」というわけではなく、また「局長」に戻る、と。しかしこの改革、官僚たちから強烈な反発を受けているらしい。

これはいかん。なんとかしなければ。官僚の強固な抵抗を排し、事務次官制度をどうにかするために、2~3分ほど知恵を絞ってみた。という体で久々にネタ100%の小ネタ。

官僚たちが抵抗しているのは、つきつめれば、キャリアの階段の最上段に位置する「ゴール」としての事務次官というポストを守りたいということなんだろう。給与も高いし天下り先も期待できる。何よりステータス感は格別だ。ならば、問題を解決するためには、彼らがこのポストを目指したいと思わないようにすればいいわけだな。で、10ほど案を考えてみた。

(1)職名を「事務次官(笑)」に変更する。
これは安上がりだ。これが正式の職名なので、当然、部屋の掲示も「事務次官(笑)」。辞令も「事務次官(笑)」。部下に呼ばれるときもきちんと「じむじかんかっこわらい」と呼んでもらおう。当然、履歴書や経歴の公開の際にも「(笑)」つきでないと経歴詐称になってしまう。仮にこの次官(笑)氏が選挙に打って出たとしよう。当然、略歴を紹介することになる。演説会で司会がうやうやしく「事務次官(笑)の職をなげうって・・」と。これはかなり嫌なのではないか。

(2)入省直後の事務官の職名を「事務次官」に変更する。
各省に事務次官は1人しかいない。これがステータスの源泉で、それゆえに官僚の皆さんがめざすポストとなるわけだ。ならばこの職名で呼ばれる人を増やしてしまえばどうか。入省直後の事務官の職名を「事務次官」としてしまおう。本物の事務次官も「事務次官」。これで職名だけでは見分けがつかなくなる。そこらじゅうに若い事務次官があふれかえってステータス感はたちまち消滅するのではないか。それでもだめなら、官僚の職名はすべて「事務次官」としてしまえ。

(3)事務次官は日雇い派遣で採用する。
今国会に提出が予定される労働者派遣法では日雇い派遣は原則禁止されるそうだが、特殊技能者なんかは残るらしいから、まごうことなき特殊技能をお持ちの次官諸氏は問題なくこのカテゴリにあてはまるであろう。当然、就任前に常勤の公務員としては退職していただく。任期は30日ぐらいにしておいて、その都度更新する。これで政治主導もばっちり。

(4)事務次官は無給のボランティアとする。
事務次官は官僚の中で最も給与が高い。これがこのポストを守ろうとする原因であるならば、事務次官は無給のポスト、と変えてしまえばどうか。制度変更が難しければ「自主的に」給与全額寄付、でもいいかも。

(5)事務次官経験者は叙勲の対象からはずすと決める。
これも比較的「楽」にできそう。官僚の皆さんの叙勲へのこだわりは想像を絶するものがあるらしい。特に最上級の勲章が期待できる次官となれば期待も大きかろう。ならば次官経験者を叙勲の対象からはずせば、次官になろうとする者が減るかもしれない。

(6)事務次官室を地下のタコ部屋にする。
事務次官に与えられる個室は権威の象徴だ。これを地下のタコ部屋みたいな狭い部屋にしてしまってはどうか。局長室より悪い環境においたら、次官になりたいというインセンティブは大幅に低下するのではないかと思う。あるいは、事務室の入り口付近の、ヒラの皆さんが働いている場所の一番末席に机1個、というやり方もある。これなら誰か入ってきたらまっさきに顔を合わせることになるから、陳情者にもすこぶる便利であろう。

(7)事務次官は制服として男女問わず全身黒タイツ着用を義務付ける。
一部の公務員には制服の着用が義務付けられている。行政職でそういう人がいるのかどうかは知らないが、定めてもいいのではないか。出退勤時も含め業務中はいつでも着用してもらう。どんなにりっぱなことを言っても、このかっこうでは説得力はまるであるまい。(1)と組み合わせるとさらにいいな。冬は寒いだろうから、ヒートテックとかそういうのを使って暖かい全身黒タイツを作ってあげないといけないかも。

(8)事務次官の職務に「職場の清掃」を加える。
事務次官というのはもちろん激職なのだろうが、事務次官会議もなくなったことだし、省内清掃くらいやるひまはあるのではないか。せっかくだから業務時間内にやってもらえば職場の状況がよく把握できるだろうし、逆に部下の皆さんも事務所をきれいに使うようになるのではないかな。

(9)事務次官を就任前にPKO業務へ派遣する。
あくまで「自発的に」だが、志願してもらうことで国のために尽くすという「気概」を示してもらうというのはいいかもしれない。よもや断ることなどあるまい。今ならぜひハイチへ。

(10)事務次官は所属省に住み込みとする。
ホテルの総支配人はホテルに住み込むことがよくある。省庁の事務方トップである事務次官も住み込みでいいのではないか。入省のころによく仮眠をとったであろう事務室内の長椅子があるから、寝室とかは必要ない。昼間はどうせずっと仕事してるんだろうし。

どれもまあ、なんというかみみっちい嫌がらせではあるんだが、もちろんネタだし。目的は官僚依存の弊害を取り除くことなわけで、事務次官に限らず、特定のポストをどうとかいうことだけでどうにかなる話ではないとは思うのだがね。


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Comments

入省直後の人の名刺が「事務官」で、もしかしたら事務次官より偉いんじゃないのという話をしたことがありますが、(2) を見てそれを思い出しました。ヽ(´▽`)/

Posted by: saka-san | January 31, 2010 at 05:51 PM

saka-sanさん、コメントありがとうございます。
それ、よくある誤解ですね。関係者はまちがえないでしょうけど。

Posted by: 山口 浩 | February 01, 2010 at 11:11 AM

(1)を見て、いっその事、文科(笑)とか厚生労働(笑)とかどうでしょう。

財務(笑)事務次官(笑)とか、なんか、脳みそが崩壊しそうで良いですね。

Posted by: hoge | February 06, 2010 at 06:39 PM

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