日本の国技、日本の伝統を守れ!
今、日本の国技が危機に瀕している。
野球賭博問題について日本相撲協会は、7月4日開催の臨時理事会で、名古屋場所開催の是非も含めた対応を協議するらしい。これまで野球賭博に関わったことを認めた力士や親方はも29人、その他花札や賭けマージャンなどへの関与を認めた者も36人いるらしい。警察も動いているようだから、立件されるケースも出てくるんだろう。なんたることか。外国人横綱を事実上追放したのも、日本の国技の伝統、品位を守ろうとしたゆえではなかったか。
今こそ国民が声を上げ、日本の国技、野球賭博を守ろう!
・・・あれ?
ちがった?
いいじゃん別に相撲が国技って法律で決まってるわけでもなんでもないし。国民的スポーツだよね野球は。英語で賭博のことをsportsとかいったりするんだし、いいじゃん。野球はともかく、伝統でいうなら相撲より賭博の方が歴史が古いと思うよ?
だめ?
・・・だめか。
じゃあ、ええっと。
今こそ大相撲の原点に立ち返るべきだ!
・・・ええっと。
大相撲の伝統。めんどくさいのでWikipediaでみると、財団法人日本相撲協会ができたのは1925年らしい。なあんだたったの85年しか歴史がないんじゃないか。相撲自体は江戸時代初期にはすでにあって、「浪人集団との結びつきが強いという理由で、1648年(正保4 年)には幕府によって江戸における辻相撲禁止令が出された」とある。反社会的勢力との結びつきは相撲初期からの伝統ってことだ。タニマチからの援助も江戸時代から続く伝統なわけで、中にはそのスジの方もいただろう。相撲自体も古来賭博の対象になってきたというから、相撲賭博も相撲協会より歴史が古いのだな。
となれば、なんだな。財団法人なんてものになってるのが問題なわけで、今こそ原点に立ち返って、正面から反社会的勢力に戻ればいいじゃん。たまに弾圧されたりながらも裏で結託して何かと庇護を受け、したたかに生き延びる。それこそ相撲古来の姿・・・ってことでどう?
・・だめか。
以上、当然ながらネタだからね。とはいえ、まあ、これが「品格」ってことかあ、ぐらいの嫌味はいわれてもしかたないんだろうな。朝青龍のときに「横綱は綱を締めてる、つまり神なのだ」みたいなことをいって品格のなさを嘆いた漫画家さん(?)だかがいたと思うけど、日本の神様ってのは別に人格高潔な存在とは限らないしね。でも、半分マジな話、あの危機感のなさを見るにつけ、財団法人のままでいいのかぐらいの議論はしてもいいんじゃないかと思う。ほら、江戸時代は相撲団体も複数あったみたいだし、プロレスみたいにいくつかの団体に分かれて競ってみたらいいんじゃないか。新日本相撲協会と全日本相撲協会と・・・。
どこまでいっても脱線するからもうこのへんにしとく。
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Comments
>英語で賭博のことをsportsとかいったりする
本当ですか?
sportsbookと混同されているのではないですか。
Posted by: nao | June 22, 2010 09:19 PM
naoさん、コメントありがとうございます。
うろ覚えで書きました。最近はどうか知りませんが、その昔英国で賭けをする場所のことをsporting houseとかなんとかいったのではないかと思います。そもそもsportには、チャンスが公平であるという含みがあって、したがって、賭けもそうですが、チェスなんかもその一種である、という記述を本で読んだ記憶があります。
記憶違いだったらごめんなさい。
Posted by: 山口 浩 | June 23, 2010 01:23 AM
相撲協会は全員首のすげ替えして公選制にして、横綱も審査委員会廃止して、成績上位から選ぶ仕組みに変更。
んで、相撲は国民的賭博行為の対象に。
サッカーJリーグのTOTOみたいな仕組みがよろしいんじゃないでしょうか?
星のやり取りが出ない(八百長をしにくい)環境作りが必要になるでしょうけど。
Posted by: 名無之直人 | June 23, 2010 06:27 AM
名無之直人さん、コメントありがとうございます。
いまのところ、組織替えも賭博も実現はなさそうですね。
そもそもスポーツと呼ぶべきかどうかのレベルで議論の余地があるのかもしれません。ほら、プロレスもそうじゃないですか。
個人的には、競技団体の分割が一番利くと思いますね。
Posted by: 山口 浩 | June 30, 2010 11:12 PM