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民主党代表選に関する世論調査について

2010年9月1日告示、14日投開票の民主党代表選の件。選挙そのものについては正直あんまり興味ない(だって党員とかじゃないし)のだが、それをめぐる世論調査等の推移については興味深く見守っている。

というのも、世論調査とネット投票の結果が大きく異なっているからだ。

マスメディアの世論調査結果はこんな感じ。差はあるがあまり大きくはない。概ね菅首相の方が「人気」といっていい。まあ、記事を読んでみると首相が人気というより、政権たらい回しに対する嫌気と、あと一部は、対する小沢氏のが不人気という趣旨のようにも読めるが。

69%、小沢氏15% 民主代表選で緊急世論調査」(47NEWS2010年8月28日 )
共同通信社が27、28両日実施した9月1日告示の民主党代表選に関する全国緊急電話世論調査で、代表になってほしい候補者に菅直人首相(党代表)を挙げたのは69・9%で、15・6%の小沢一郎前幹事長を大きく上回った。民主支持層では菅氏支持は82・0%に上った。
毎日新聞世論調査:「首相にふさわしい人」 菅氏78%、小沢氏17%」(毎日新聞2010年8月30日)
毎日新聞は28、29日、来月1日告示、同14日投開票の民主党代表選を前に、全国世論調査を実施した。菅直人首相(党代表)と小沢一郎前幹事長のどちらが首相にふさわしいかを尋ねたところ、菅氏が78%で、小沢氏の17%を大きく上回った。民主支持層でも78%が「菅氏がふさわしい」と回答した。
「首相にふさわしい」菅氏60.1%、小沢氏16.4% 産経新聞FNN合同世論調査」(産経新聞2010年8月30日)
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は28、29の両日、合同世論調査を行った。民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)への立候補を予定している菅直人首相と小沢一郎前幹事長のどちらが首相にふさわしいか聞いたところ、菅氏と答えた人が60.1%で、小沢氏の16.4%を大きく上回った。菅内閣の支持率は46.0%で参院選直後の前回調査(7月17、18日実施)より5.7ポイント上昇、逆に支持しないと答えた人は5.9ポイント下がって39.9%だった。
【2001調査】「次期首相ふさわしい」菅首相63%、小沢氏は16%」(産経新聞2010年8月30日)
29日放送のフジテレビ系「新報道2001」の首都圏世論調査(26日調査)で、9月14日投開票の民主党代表選をめぐり、出馬表明している菅直人首相と小沢一郎前幹事長の「どちらが次期首相にふさわしいか」を質問したところ、首相を選んだ人は63%、小沢氏は16・6%だった。
菅総理 小沢氏に“大差”」(テレビ東京2010年8月30日)
テレビ東京と日本経済新聞が週末に実施した世論調査で、民主党代表選に立候補を予定している菅総理大臣と小沢前幹事長のどちらが総理大臣にふさわしいか聞いたところ、菅氏が73%で、小沢氏の17%を大きく上回りました。
代表ふさわしいのは?菅氏67%・小沢氏14%」(読売新聞2010年8月29日)
民主党代表選(9月1日告示、14日投開票)で、菅首相と小沢一郎前幹事長が対決する見通しとなったことを受け、読売新聞社は28~29日、電話による緊急全国世論調査を実施した。
 菅氏と小沢氏のどちらが次の代表にふさわしいと思うかを聞いたところ、菅氏と答えた人は67%、小沢氏は14%だった。民主支持層に限ってみると、菅氏は77%で、小沢氏17%に大差をつけた。
菅首相続投を56%、交代を27% 朝日新聞世論調査」(朝日新聞2010年8月9日)
朝日新聞社が7、8の両日実施した全国世論調査(電話)によると、9月の民主党代表選で「菅直人氏が再選され首相を続けた方がよい」とする人が56%で、「首相交代がよい」の27%を上回った。
※追記
「民主代表 ふさわしいのは 菅氏66% 小沢氏18%」(読売新聞2010年9月6日)
読売新聞社が3~5日に実施した全国世論調査(電話方式)で、民主党代表選(14日投開票)について聞いたところ、次の代表に菅首相がふさわしいと思う人は66%、小沢一郎前幹事長は18%だった。告示直前の前回調査(8月28~29日実施)は「菅氏67%ー小沢氏14%」で、世論の支持では依然として菅氏が小沢氏を大きく上回っている。民主党支持層に限ってみると、菅氏74%(前回77%)、小沢氏20%(同17%)だった。


一方、ネット投票では小沢氏が優勢というものが目立つ。

報道調査は完敗 小沢ネットでは“優勢”」(ZAKZAK2010年8月30日)
民主党代表選をめぐるインターネットの世論調査で、小沢一郎前幹事長が、菅直人首相を上回る数字を獲得していることが分かった。小沢氏には心強い援軍か。
 ロイター通信のオンライン調査では30日正午現在、「小沢氏3692票、菅首相3663票」と、29票差で小沢氏がリードしている。
 また、「世論調査.net」というサイトのアンケートでも「小沢氏101票・菅首相51票」と、母数は少ないが小沢氏がダブルスコア状態。

上に出た2つの調査以外にも、ぐぐったらこんなのがあった。

新聞・テレビについての1千人アンケート(5.民主党代表選編)」(Bloomberg2010年8月30日)
8月26日に民主党の小沢氏が代表選に出る事を意思表示しました。あなたは小沢氏を支持しますか
・支持する  974票 97.4%
・支持しない 15票  1.5%
・わからない 11票  1.1%
【twitterアンケート】民主党代表戦、あなたならどちらに投票しますか?」(Infoseek内憂外患2010年8月26日)
あなたが民主党代表戦の投票をするとしたら、どちらに投票しますか? (2010/08/26~2010/09/14)
計 2703 票
菅直人首相 99票(4%)
小沢一郎議員 2585票(96%)
棄権する 19票(1%)

マスメディア系では唯一、スポニチが小沢優勢記事を書いているが、これもネット投票による調査結果を受けてのものらしい。

菅首相より小沢新首相…サイト調査で圧倒8割」(スポニチ2010年8月28日)
スポニチは26日の小沢氏の出馬表明を受け、同日午後4時からアンケートを実施。最終集計では一方的な結果が出た。
 1676人から回答があり、「菅首相と小沢氏のどちらが民主党代表(首相)としてふさわしいと思うか?」の問いに対しては、約80%にあたる1336人が小沢氏。「小沢氏が立候補を表明したことについてどう思うか?」の問いでは約82%の1371人が「出馬した方が良い」とした。

こうまでちがうといっそすがすがしかったりする。もちろん、世論調査とネット投票の結果がちがうのは今に始まったことではなくて、自民党政権下でもみられたが、今回のこれはあまりに落差が大きい。ご存知の方も多いだろうが、多くのネット投票は基本的に希望者が回答するスタイルだから、サンプルバイアスが排除できない。かつ、元サイトを見ていただければわかるが、ネット投票の中には、かなり露骨に回答を誘導しているものもある。もちろん世論調査でよくあるRDD方式だって、調査時に在宅の人が偏ってるおそれは充分あるし、質問のしかたにバイアスを感じることも少なからずあるが、それとてネット投票と比較するほどではないように思われる。よく噂に上がる「ネット工作員」みたいな人たちが本当にいるのかもしれないし。

しかし、ここで重要なのは、民主党代表選が国政選挙とはちがう、ということだ。投票できる人は党員やら何やら、要するに党の関係者に限られてる。RDD方式方式で投票者層が正しく反映されたサンプルを構成できる可能性はあまり高くないのではないか。そもそも世論調査の質問は「代表としてふさわしいのは誰か」「自分なら誰に投票するか」であって、「誰が代表になるか」ではない。その意味で、世論調査の結果が、代表選の結果を直接予測するものでないのはあきらかだ。もちろん代表選に関する世論という意味はあるが。

この点はネット投票も同様だろう。これらも基本的に予測ではないようだ。ただ、希望者のみが回答するスタイルは、代表選に関心の高い者を選別する機能を持つから、RDDなどに比べて党員など投票者により近い層が回答している可能性はある。

こうなるとやはり気になるのは予測市場、というわけで、Shuugi.inで開設されてる民主党代表選の予測市場を見てみると、少なくとも現時点で小沢優勢となっている。こちらは回答者の意見ではなく結果の予測を反映しているわけで、回答者の方々は、「小沢代表」を予測しているということになる。

この点はちょっと面白い。というのも、これまで選挙予測市場は、どちらかというとメディアの報道を後追いするような動きを見せることが多かったからだ。もちろんそれらは国勢選挙だったわけで、今回のような投票者の偏りの可能性は考えなくていい。今回、予測市場の予測がマスメディアの世論調査ではなくネット投票の結果により近い結果を出しているということは、ネット投票のほうがより実際の投票者の動向に近いと判断していることの反映なのかもしれない。あるいは、他のネット投票と同様、サンプルバイアスの影響を受けているのかもしれない。現在のShuugi.inのしくみはダブルオークションではないので、サンプルバイアスの影響をより受けやすくなってるはずだし。

もちろん結果はまだわからない。現時点で、小沢氏が代表選に出ない可能性もまだある、というかそちらに流れているとの報道もあったし。いずれにせよ、今回の件は、もう少し詳しくみていくと面白そうな気がする。

※2010/09/03追記
情報追加。

民主党新代表にふさわしいのは・・・?」(ニコニコニュース2010年9月1日)
新代表にふさわしいのは「菅直人」34.7% 「小沢一郎」8.1% 「どちらともいえない」57.2%
菅直人首相と小沢一郎前幹事長のどちらが
新代表にふさわしいと思うかと質問したところ、
「どちらともいえない」が57.2%となり、
「菅直人」34.7%、「小沢一郎」8.1%となりました。
「Yahoo!みんなの政治投票では、投票権がなくても投票可能です。9月14日に行われる民主党代表選に投票できるなら、どちらの立候補者に投票しますか? (2010年9月1日~)」(Yahoo!みんなの政治 2010年9月3日15時20分時点)
すべて 計 4899 票
小沢一郎氏 52% 2562 票
菅直人氏 32% 1588 票
棄権する 15% 749 票

いずれもネット投票だがヤフーとニコニコ動画でちがうという興味深い結果。ヤフーの投票は上記のネット投票全般と類似している。ヤフーIDでログインしないとできない。もちろん無料で作れるアカウントではあるが、複数アカウントを作って投票するところまでやる人がそれほど多いともあまり思えない。ただこれはニコニコ動画のアンケートも同様で、こちらもログインしないとそもそも視聴できない(たぶん投票もできない、と思う確信ないけど)。ニコ動アンケートの最大の特徴はリアルタイム性で、そのとき動画を見ていないと参加できない。したがってこれも「工作」は難しいが、一方で、ユーザー層やの政治的意見の傾向が一般とはだいぶずれていることは過去の経験より明らかでもある。もちろん、両者とも代表選結果を予測するものではなく自分ならどちらに投票するかという質問のしかたになっているのは同じ。はてさて。

※2010/09/14追記
結果としては菅首相が再選された。Shuugi.inではもともと小沢前幹事長が優勢だったが、今日昼ごろに菅首相が逆転している。もともと合計で100を超えるというのは明らかにバブルで、おそらくは結果を左右したい人たちがかなり入り込んでいたものと思われる。

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Tracked on September 14, 2010 at 11:45 PM

Comments

政策で世論調査をしてほしい。

Posted by: あゆたろう | September 03, 2010 at 06:15 PM

菅総理は代表選に負けたら解散すべきだ

1年間に3人も総理を変える、菅が負ければ解散するのは当然だと思う
そもそも菅が代表になったとき鳩山は解散すべきだったのだ。
民主は野党のときに政権与党の自民に要求したのを忘れたのか。

解散権は総理に与えられた特権なので総理を続けたいなら堂々と解散を示唆し地位を守るべきだ。
これが総理としての責務であり政党政治の基本だ、そのための解散権でもある
そもそも一党の論理で総理のたらい回しは厳に慎むべきだ,特に総理を選んで3ヶ月しか経っていないのだ
総理の地位は一党の論理で変えられるほど軽くはない、変えるなら解散の覚悟あってしかるべき。
総理が3年間は解散しないと言ったのは何ら不都合ではない、このことを認識すべきだ
総理になったら所属党より国民重視ですよ。そのための解散権でもある
 
▼そもそも3ヶ月前の鳩山の親指は何だったか、茶番だよ。
民主党内にはこんな茶番が通用するのか、国民を馬鹿にしている。
これを打破するためにも解散すべき、菅よ勇気を持て、茶番を打ち砕け、

総理のやりたいことに解散権を利用すべき、遠慮するな

Posted by: 平和太郎 | September 05, 2010 at 11:31 AM

コメントありがとうございます。

あゆたろうさん
政策で投票できたらいいのに、と私もよく思うのですが、今の間接民主制は人を選ぶ方式ですからねえ。代表選も人を選ぶためのものです。ただ、ただの好き嫌いになるのはよくないですよね。

平和太郎さん
早く衆議院を解散して民意を問えとのご意見でしょうか。道理ではありますが、この世界、道理がいくつもあるのが難しいところですね。裁量の余地はかなり広く認められています。政権のたらい回しは自民党もやったことですから、その点だけとれば同じでもありますし。とはいえ、政治家の皆さんも経験から学んで、より賢く行動していただきたいところですね。

Posted by: 山口 浩 | September 05, 2010 at 02:14 PM

件のshuugi.inに参加した者です。

取引き上限に達しています
同一の市場において一定以上の株を保有している場合、それ以上追加購入することができません。

というエラーが出て、仮想通貨保有量に余裕があったにも拘らず、裁定取引でバブルを抑えることができませんでした。「現在のShuugi.inのしくみはダブルオークションではないので、サンプルバイアスの影響をより受けやすくなってるはずだし。」は、この保有株量制限のことを指しているのでしょうか?

Posted by: A-11 | November 12, 2010 at 12:37 AM

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