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June 16, 2013

「シャラップ!」より問題なのは

最近はネットのおかげか暴言ネタに事欠かない(ちっともありがたくないが)。暴言に対して本当に怒ったり悲しんだりしている人もたくさんいるのだろうが、どうも見ていると、ネタとして消費されている場合の方が多いような風情が感じられなくもない。「他人の不幸は蜜の味」などというが、他人の暴言も、何の味かはともかく、人々がおいしく召し上がるもののようだ。特に有名人やら政治家やら官僚やらの暴言は、ひときわ美味らしい。昨今の「大漁」ぶりにマスメディアの方々も笑いが止まらないのではないかと想像する。

都知事の件、大阪市長の件がネタとして消費され尽くした後の暴言界で今、話題の中心となっているのはおそらく、復興担当だった官僚のツイッター発言炎上事件だろう(この件)。しかし、それにやや隠れたかたちになってはいるものの、私としてはむしろ、こちらに注目したい。

「日本の人権大使が国連で暴言 「シャラップ」」(共同通信2013年6月14日)
【ジュネーブ共同】国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会の対日審査が行われた5月22日、日本の上田秀明・人権人道担当大使が英語で「黙れ」を意味する「シャラップ」と大声で発言していたことが13日までに分かった。「シャラップ」は、公の場では非礼に当たる表現。

人もすなる暴言吊し上げ合戦を我もしてみんとて、というわけではないが、この件ではどうしても気になることがある。

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June 08, 2013

教育を本気で「再生」したいのなら

この記事。

参院議員・山谷えり子 大学再生に向けた提言への思い」(産経新聞2013年6月8日)
日本の国際競争力は、1990年の世界1位から、今や24位となった。わが国の潜在力発揮のためにも、大学院・大学などの高等教育の再生は急務である。現在、日本には大学が783校ある。語呂合わせでは、ナ・ヤ・ミとなるが、各大学が課題を直視し、国際競争力や地域貢献力を高めるなど特色に応じた教育が進むよう後押しが必要である。
政府の教育再生実行会議は、5月28日に「これからの大学教育等の在り方について」と題する報告書をまとめ、グローバル化への対応、教養教育の充実、地域活性化の取り組みなどを示した。

報告書というのはこれだろうか。記事には、この動きに呼応して自民党の教育再生実行本部が提言をまとめた中で、「大学・入試の抜本改革」部会の主査を務めた山谷えり子参院議員の意見が書かれている。

言いたいことはわからなくもないのだが、少なくともこの記事でみる限り、どうも根本からずれているとしか言いようがない。時間がないので手短に殴り書き。誤字などあったらご容赦。

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June 02, 2013

これは断じてゴスでもロリでもない

巷で話題になっているこの記事。

私はアリス? 稲田朋美大臣、自称ゴスロリのドレス披露」(朝日新聞2013年6月1日)
 「メード・イン・ジャパンのドレス、似合っていますか」。稲田朋美クールジャパン戦略担当相(54)が31日、横浜市で開かれたアフリカ開発会議の行事に自称ゴスロリ(ゴシックロリータ)のドレス姿で現れ、日本のファッションを売り込んだ。

「自称」とわざわざ書いてあるのは当然意味がある。論評のため直リンクを貼るが、こんな感じの。

自称ゴスロリ
(リンク元:http://p.news.nimg.jp/photo/184/508184l.jpg)

これはひどい。
これは断じてゴスでもロリでもない。

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