「男の日傘」について
小ネタ。男の日傘なるものがはやっているらしい。
「男の日傘:クールに決める…熱中症対策、売れ行き好調」(毎日新聞 2013年08月07日)
「男も日傘、急伸する「男性用日傘」売り上げの秘密は“美白”と“健康”へのこだわり}(産経新聞2013年8月11日)
「男性用日傘・釧路・ネットスーパー…猛暑特需も」(読売新聞 2013年8月15日)
「男性用日傘、コンビニ揚げ物 猛暑でヒット」(朝日新聞2013年8月16日)
そういう割には街中で見かけたことがほとんどない(こないだ一度だけ見かけた)から、「しかけ」なのかなあと思っていたんだが、まあ記事をよく読めば「人気」「ヒット」「売れ行き好調」とは書いてあるけど「みんな持ってる」とは書いてない。そのあたり、うまいものだと思う。もちろん、女性の間では、そこそこ使われている。一時あまり使われなくなっていたように思うが、最近はそのころと比べて増えているかもしれない。みんなというわけではないが、ちょくちょく見かける。
で、たまに「男の日傘、どうすか」といわれることもあるわけだが、今のところ、自分で使おうという気にはなっていない。
使っている人に聞くと、日傘というのはなかなか快適なものであるらしい。曰く、「日陰を持ち歩いているようなものだ」、とのこと。ふむ。確かに日傘の下には日陰ができる。帽子よりカバーする面積が広いし、頭に密着してない分涼しいということだろう。一度使うと手放せない、という話も聞いた。暑さ対策というだけではもちろんなく、紫外線を遮るという要素もある。紫外線には日焼けやらシミ・シワやらのような美容関連のリスクだけでなく、皮膚がんや白内障といった深刻な病気につながるおそれもあるわけで、ゆめゆめあなどれない(参考)。
しかし、じゃあ日傘を使おうという気になるかというと、どうも今のところそういう気にはいまひとつなれない。まだあまり見かけないというのも1つの理由であるといえばあるんだが、別におかしなことをしようというわけではないし、別に世間体を気にする職業でもないしというわけで、これはあまり強い理由ではない。
一番の理由は、やはり「めんどくさい」ということだろうか。正直な話、雨傘だってめんどくさいというタイプなのだ私は。折り畳み傘はいつも鞄の中に入っているので、それを日傘兼用のものに変えればいいという話ではあるんだろうが、とにかく傘をさすこと自体がめんどくさい。屋外に出たりするたびに開いたり閉じたりするのがめんどくさい。多少なら雨にぬれてもいいから傘をさしたくない。というぐらいなので、少々日に当たるからという理由で傘をさすことへの心理的抵抗感は強烈にある。
もう1つ、わずかながら気になっているのは、傘にまつわる事故のリスクだ。日傘に限らないが、傘というのは、さしたとき、骨の先端部が突き出た形になっている。子供向けの傘だとプラスチックのカバーがついていたりするが、大人のはそうではない。あの部分が目に当たったりするというのは、ぱらぱらと見た限りでは傘にまつわる事故としてそう多くはないようだが(参考)、実際にはけっこう危ないことがよくあるのではないか(こんなケースもあるらしい)。
これが気になるのは、私が比較的よく、危ないと思うケースに遭遇するからだ。上記のとおり、私は傘をさすのがあまり好きではないので、少々の雨だと傘をささずに歩いていることがけっこうある。そういうとき、傘をさした人とすれちがおうとすると、相手の傘が目に入りそうになることがそこそこの確率で起きる。特に相手が女性の場合、私より背が低いことが多いので、傘の骨の先端部がちょうど目のあたりにくることがけっこうあるわけだ。例の「江戸しぐさ」なら傘をよけてくれるんだろうが、そういう人ばかりではないし、そういう心配りをつい忘れてしまうこともあろう。
日傘をさして歩いている人は、今のところ、男女合わせても歩行者のうち少数派だろう。そういう中で日傘をさして歩く人になるということは、かなり高い確率で多くの日傘をさしていない人とすれちがうことになる。人より速いスピードで、かつ考えごとをしながら歩いたりする私にとって、正直なところ、これはちょっとこわい。もちろん、他の方々が日傘をお使いになることにどうこう申し上げるつもりは毛頭ないわけだが、そういうわけで、今のところ日傘はちょっとご遠慮申し上げている。
代わりにというか、帽子はけっこうかぶる。この夏活躍しているのはつばの広いもので、どうもアウトドア用らしい。シドニーの、そこらの店で買ったのでメーカーとかは意識していなかったのだが、今調べたらKooringalというメーカーのKM62Cというタイプであるようだ。帽子の本体、いわゆる「クラウン」の部分にスリットが入っていて、裏地がメッシュになっている。このメーカーの製品は日本には子供用の帽子以外には入ってきていないっぽいが、まあ国内でも似たような帽子はいろいろ売られている。
特にオチがある話でもないのでこのへんにしとく。ともあれ、男性も熱中症対策・紫外線対策重要、日傘なり帽子なりでしっかり自衛を、てなことでひとつ。まだもう少し暑い日が続きそうだしね。
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