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September 29, 2013

私たちの社会はもう少しめんどくさくてもいいのかもしれない

森達也著「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい 正義という共同幻想がもたらす本当の危機」(ダイヤモンド社、2013年)

いただきもの。多謝。長いタイトルの本っていっときちょっとはやったような記憶があるが、これも長い。昔の土曜の2時間ドラマ並だ。さらに帯には、「当事者でもないのに、なぜこれほど居丈高になれるのか? 不安や恐怖、憎悪だけを共有しながら、この国は集団化を加速させていく――。取り返しのつかない事態を避けるため、今何ができるのか」とたたみかけるような文章が。もうこれだけで読んじゃったような気になるほどだが、中身も380ページほどあるので、もちろんこれだけの話ではない。

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September 21, 2013

自分が「凡庸な悪人」かもしれないという自覚について

手短に。2013年9月21日付朝日新聞「耕論」欄に「不良図書と呼ばれて」というのが出ていた。最近話題になった「はだしのゲン」問題について、デザイナーの高橋ヨシキさん、精神科医の斎藤環さんが論じているのだが、この中で「「臭いものにフタ」よほど有害」というタイトルがついた高橋ヨシキさんの主張が面白かった。

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September 13, 2013

「鬼子母神通り みちくさ市トーク」なるイベントに出るので告知

雑司が谷・鬼子母神通りで「みちくさ市」なるイベントを開催しているらしい。そこで飯田泰之さんが「みちくさ市トーク」というトークイベントを定期的にやっているそうで、そのゲストで呼ばれることになった

■日時 2013年9月14日(土)
■時間 15:30~17:00(開場15:10~)
■会場 雑司が谷地域文化創造館・第2、第3会議室
     東京都豊島区雑司が谷3丁目1-7


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「効率に追いかけられる世界で、ぼくらは幸福になれるのだろうか?」という統一テーマでいろいろな方をゲストに呼んでいるらしい。入場料がかかるらしい(当日精算)ので私としては恐縮至極なのだが、私はともかく飯田さんの話は面白いので、よろしければぜひ。

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September 06, 2013

東北なら全面支持なのだが

ハフィントンポスト編集部からお題(お代ではない)をいただいたので、オリンピック招致について考えるところをつらつらと書いてみる。

2020年オリンピックの開催都市が、2013年9月7日からブエノスアイレスで開催されるIOC総会で決定されるらしい(決定は日本時間で8日早朝あたりとか)。候補として名乗りを上げている東京、イスタンブール、マドリードの3都市がこれまで繰り広げてきた招致レースもいよいよゴールを迎えるわけだ。ブックメーカーなどでの予想では、東京が44%、マドリードが29%、イスタンブールが24%。つまり東京が最有力なのだそうで、「関係者」の皆さんのテンションが上がるのも無理からぬところだろう。

Tokyo Olympic Bid Wins Odds Makers’ Favor to Host 2020 Games(Bloomberg 2013/09/03)
Tokyo is the odds-on favorite to host the 2020 Olympic Games in the days before the winning city is announced, according to bookmakers.

では私自身はどうかというと、正直なところ、軽く憂鬱な気分になっている。

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September 03, 2013

Remember "September 12"

戦争が始まろうとしている。

米国のオバマ大統領は、シリアでの武力行使への承認を議会に求めた。そうすることによって軍事行動を開始することの責任を「分担」しようとしたのだろう。これは彼自身が戦争にはあまり乗り気でないことを示すものかもしれないが、戦争のリスクが大幅に高まったことに変わりはない。

ホワイトハウスはシリアの化学兵器使用を抑止するための限定的な武力行使を考えているのだろうが、攻撃は報復を生む。シリアが米国にとってもうひとつのイラクないしアフガニスタンにならないという保証はない。

シリア攻撃を支持する方々―日本の方々も含めて―にはぜひ、『Septermber 12』を思い出していただきたい。念のため書いておくが、『September 11』ではない。

A war is about to begin.

Barack Obama, the President of the United States, asked lawmakers for approval to use military force in Syria. By doing so, he probably tried to share the responsibility to launch military actions. This may be because he himself is somewhat reluctant to commit a war, but the risk of war is significantly rising.

The White House considers limited military action to "deter, disrupt, prevent and degrade" Syria's ability to use chemical weapons. But an attack will cause retaliatory actions. There is no guarantee that Syria would not become another Iraq or Afganistan to the US.

Those who support the plan to attack Syria, including those in Japan, should remember "September 12." Not September 11.

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