悪意の連鎖はやめよう
ちょっと前にブログでも取り上げた、東京都議会でのセクハラヤジの件、党本部にいわれたからなのか、あるいは声紋分析されたら逃れられないと観念したのか、1人、議員が名乗りでた。
「ヤジ再三否定の果て 都議「真実話す機会逸した」釈明」
(朝日新聞2014年6月24日)
なぜ、すぐに名乗らなかったのか。記者会見では「私が発した『早く結婚した方がいいんじゃないか』という発言と、『産めないのか』という発言が一緒になって取り上げられた」と釈明。45分間の会見で15回も、「真実を話す機会を逸した」などと硬い表情で繰り返した。
報道等で見聞する限り、この都議の釈明はいただけない。「誹謗するつもりはなかった」(誹謗でないヤジがあるとでもいうのか)、「早く結婚してほしいと軽い思いで発した」(だとしても議場で言うべきことじゃないだろう)など、およそ本気で謝ってるとは少なくとも私には思えないが、とにかくヤジを投げかけられた女性都議に対して頭を下げたのは事実だ。
そのせいもあるのかどうか知らないが、一方、今度は名乗りでた都議の方に、批判が集まっている。中にはひどいことばを投げつける者もいるらしく、事務所に生卵をぶつける輩まで出てきて、ネット炎上どころか集団リンチの様相を呈している。
「ヤジ認めた都議事務所、大量の生卵投げつけられる」
(朝日新聞2014年6月24日)
そういうのはよくない。議場で心ないヤジを投げつけた都議に対してであっても、心ない暴言を吐いていいという話にはならない。それでは同じことをやっているだけではないか。そんな悪意の連鎖でものごとがよくなることはない。
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